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4月24日 金の亡者ども

4月24日


 到着はいつもと同じくらい。ここのところ寝不足だからか、通学の記憶がない。


 今日はこれといって授業などは入っていないため、朝からガッツリ【メッシュ切れない事件】の解決に動く。もう切れないものはどうしようもないと結論し、プログラムの方を弄ることにした。


 そもそも件のプログラムが何をどうしているのかがわからないのだが、とりあえず材料定数ファイルを作ることには成功したほか、要素数の対応を持たせることもなんとかなった。が、肝心の数字の書き換えファイルがイマイチよくわからん。


 なんのために、どうして、どのような意図があってそうしているのかがわからないため、操作がわかっても対処することが出来ない。付け焼刃として材料定数が2になっているところだけをピックアップし(最後の方にまとまってあった)数字を順番立てた上で切り貼りしたものを暫定的に使用することにした。


 しかし、アソシスに読み込ませるところまではできたものの、解析実行を押しても反応がない。解析そのものはしているような雰囲気があるが、【解析終了】の一言がもらえない。最後の最後で期待を裏切るとか根性がひねくれ曲がっていると思う。


 考えられる要因はいくつかある。そもそもプログラムの部分が駄目だったか、接合面剛性を抽出するにあたってピックアップした接合面になにかしらのミスがあったか、かけた荷重の範囲に問題があったかだ。


 ──だから断面積部分、あと四分割モデルだから想定する圧力の四分の一をかけたのがまずかったのか、ピックアップした接合面が上面だけだったのがまずかったのか、プログラムがトンチンカンな動きをしていたのか、あとはアソシスがクソなのかのいずれか、あるいは全部だ。


 にっちもさっちもいかなくなりつつあるが、とりあえず来週は高木さんのサンプルモデルを適当にいじくって挙動をつかむところから始めたいと思う。そこさえなんとかなればあとはどうにかなるはずなのだ。この際迷惑でもなんでもかけまくってやろうと思う。


 午後に柳下、羽鳥、真島さんとともに学生支援センターに募集要項を受け取りに行く。先に並んでいた二人組がすっげぇチャラい感じだったのが妙に印象的。


 もらったそれにはやっぱり驚きの白さを誇る志望理由書がついていた。たぶん800~1000字くらいは書かないといけないだろう。『初任給と賞与がオイシイから』ってかけたらどれだけ楽なことか。


 そもそも、院進学の理由なんてそうたいしたもんがあるわけあるまいに。推薦もらえたからなんとなく将来のことを考えて入るってやつがほとんどだと思う。


 おまけに検定料だけで35000円も取られることが判明した。たかだか面接一つするだけなのになんでそんなにかかるのか。地獄の餓鬼でさえもういくらかは慎み深いだろう。金の亡者という言葉はまさにこの連中のためだけにあるようなものだと実感する。


 成績証明書も出さなきゃいけないんだけど、これもやっぱり自腹を切らなくてはならない。成績はそっちが管理してんだろうがって叫びたくなる。企業に送るわけでもあるまいに、なんでわざわざこんな二度手間をとらせるのか。【自分のところが管理しているデータをわざわざこちらに入手させ、お金をとって提出させる】とか、頭が湧いているんじゃああるまいか。


 あと、一位の人だと他にもお金もらえるっぽい。超ウハウハじゃん!


 なんだかいろんな場面で二番手であることが多い気がする。なんか絶妙に微妙な結果が残ることがしばしば。あれか、──だからだろうか。呪われてんじゃねーかって最近感じるようになった。あの悲劇を絶対に私は忘れない。


 とにもかくにも、明日から休みだ。せいぜいゆっくりリフレッシュしようと思う。志望理由書をちょっとでも進められたらラッキーだ。

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