11月12日 眠気と風邪の諸症状
11月12日
朝の電車でグロッキー。人がゴミのようでぎゅうぎゅうに押しつぶされる。おっさんに押しつぶされて喜ぶ人間がどこにいるというのか。きれーなおねーさんが恋しくなった。
院ゼミがあったため、研究室への到着はいつもより早め。体調が微妙に悪く、咳の頻度こそ減ったものの軽い頭痛と全身の倦怠感を覚える。ついでにここ数日の不眠の症状が悪化したらしく、眠気も異常なレベル。
どうやら全身のホルモンバランスが崩れているほか、精神面でのなんらかのストレス、さらには物理的な風邪の症状とトリプルコンボを食らっているらしい。いつも通りを保とうとはしているものの、身体面に引っ張られているのか精神面も下降気味。
あまり辛そうにしていると強制退去されかねないので威勢を張る。今のところバレていない。ここ数日この日記を盗み見られた形跡もないし、おそらくこの事実を知られるのは数か月後だろう。
今日は薬をキめてさっさと寝よう。たしか例の場所にとっておきの奴が入ってたはずだ。昔からあれを飲めばみるみる症状が良くなるっていうまさに特効薬。帰るまで持てばいいけど。
そうそう、なぜか羽鳥がめっちゃ早く来ていた。0730くらいには来ていたらしい。いったい何をしていたのか、興味を隠せない。あと山岸が持ってきたミカンを食いまくってた。あ、真島さんは体調不良でお休みだって。
午前中は院ゼミ。開始前、南郷さんは『1100には終わらせる!』と強い意気込みを語ってくれた。
珍しいことに、開始時間である0930に先生たちがそろう。が、やっぱりよくわからん前話が始まったため、発表が始まったのはいつもと同じくらいに。
『下の者が言うことを聞かんと云々。特に──くんや柳下くんは苦労するだろうなあ。──もしそうなったらどうする?』と、相変わらずよくわからん質問をされた。毎回思うけど、あれ、どう答えるのが正解なのだろうか?
さて、肝心の発表だけど、ナントカって電池のナントカって欠陥をウンタラカンタラするやつだった。フラッディングって現象がポイントとか言ってたような言ってなかったような。
正直何言ってるのかあんまりわかんなかったけど、先生たちも質疑応答において『この論文そのものがクソだ(意訳)』って言ってた。肝心なことが書かれていないうえ、検証としての信憑性に著しく欠けているらしい。
が、なんだかんだで1100前にゼミは終了。さすがは南郷さん。俺たちにはできないことを平然とやってのけるッ! そこにシビれる! あこがれるゥ!
さて、研究室に戻ると銀さんが秋道くん、庄内くんに振動実験を教えている真っ最中だった。面倒くさい手順とはいえ、マニュアルが整っているので細かいところに注意すればなんとかなりそう。
お昼休みを挟み、仮配引継報告の資料説明に入る。発表の基本を叩きこみ、一晩で覚えるよう通告を出した。内容的には大したことないし、去年に比べれば全然楽勝なんだけど、柳下に『うわぁ、──班ブラックだぁ!』と言われてしまった。解せぬ。
おまけに、羽鳥にも『マジでアレ鬱になりかねないよ』と注意をされる。これで鬱になるのだとしたら、去年から今までずっと私は鬱状態ってことになるんだけど。
ともあれ、心優しいアドヴァイスをもらったのでこれからはもうちょっと優しくすることにする。あと、優しい銀さんはわざわざ発表原稿を考えて入力してあげていた。
話は変わるけど、今日は南郷さんの院ゼミ終了お疲れ様&石垣?か月記念&桐野慰め会があるらしい。なんかみんなどことなくそわそわしている。
あと、夕方ごろに山岸から『こもりんの部屋に深刻そうな顔で乗り込み、「相談があるんですが……」と切り出して恋愛相談をすると高い評価をしてもらえる』と情報をもらった。たぶん一生使うことのない情報だと思う。
ざっくりしすぎているがこんなもんだろう。夕刻だからか、風邪の症状が悪化している。咳や鼻はよくなりつつあるけど、目の奥の鈍い痛み、ズキズキと波のある頭痛、全身の倦怠感、あと熱っぽさと寒気が酷くなってきた。熱いのに寒いってどういうことだろうか。
二重談義で笑っている傍ら、必死に平常を保っていると誰が想像しただろうか。案外やせ我慢というか、耐える演技の才能があるのかもしれない。なんとか明日まで持てばいいけど、はてさて。
なんかマジで危ない感じになってきたから今日はもう帰る。ムコダインだけで足りるだろうか。メプチンとテオドールはあった気がするけど、あれ喘息用だしな……。