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10月28日 おふろセット貸し屋さん

10月28日



 この日記から何が言いたいか伝わってこんなあ(青松)




 昨日が寒かったと思ったら今日は普通にあったかかった。半袖でいけるレベル。こうも日々の寒暖差が激しいことに嘆きを隠せない。この時期は本当に着ていく服に困る。どうにかしてほしいものだ。


 研究室に到着したのはいつもと同じくらいだったと思う。羽鳥と水瀬ほか数名がまたお泊りしていたらしく、非常にラフな格好でお出迎えしてくれた。


 午後からガチでアソシスを使うため、一限の時間は資料を探す。例の【検閲済み】の寸法やその他もろもろを調べ上げ、モデル構築に関しての準備をばっちりすませた。万が一の時のためにパソコン上にもデータを入力しておく。


 途中、水瀬がシャワーを浴びるからおふろセットを貸してほしいと言ってきた。なんか自分が使った回数よりも人に貸した回数の方が多い気がする。あいつら人をおふろセット貸し屋さんと思っているんじゃああるまいか?


 二限は化学反応特論。例の課題を提出し授業に臨む。なんか昼休みにイベントがあるらしく、かなり早くに終わった。授業内容も特筆するべきことはなし。一次反応が云々って話だけ。


 午後はガチでアソシスを進める。カラー付の試験片のモデルを本気で作った。座金の外径は13.6 mmなんだけど、たぶんそのまま作ると外径14 mmのカラーの境界でメッシュが切れなくなるから、座金も14 mmということにした。解析を可能にするためだからしょうがないね。


 意外なことに、二時間ほどであらかたの形を作成することに成功する。今回はメッシュも素直に切れてくれてなかなかにいい感じ。いまだかつてこれほどまでにうまく進捗したことがあっただろうか、いや、ない。


 ただ、気になることが一つだけ。吐き出した節点ファイルがいつもなら.lisなのに今回はただのファイルになっていた。試しに読み込みさせてみたけど特に問題はない。解析に影響を与えるわけではなさそうだけど、理由がまるで分らないうえにいきなり変わったもんだから妙な気味の悪さを覚える。考えすぎだといいんだけど。


 で、そんなもやもやを抱えながらやっていたのがいけなかったのだろうか。荷重をかけようとしたところで四分の一モデルで進めてしまっていたことに気付く。【検閲済み】なら二分の一モデルにしないといけないのに。ちょうショック。


 まあ、リカバリーできる範囲だったんだけどね。中間セーブさまさまだ。


 おやつの時間頃、文化祭の機械工学科の展示の準備の手伝いをしに行くことに。機械科事務室前で待ち合わせし、空いた時間でSやSらとしりとりをした。


 柳下は【る】で攻めたらあっという間に落ちてしまった。しかも途中でインターネットを使って反撃してきやがった。卑怯だと思う。


 ちなみに、るで攻められた柳下が最初に発した単語が『ル●パッパ』だった。まさかの初手ポ●モンである。せめてもうちょっと粘ってからにすればよいものを……。


 なんやかんやとしているうちに全員集まり、事務室に集められていた展示品を持って展示スペースへ行く。適当に並べて適当に掃除して適当にしゃべってオシマイ。久しぶりに亀岩先生や桜坂先生としゃべった気がする。あと画鋲で小指を刺してしまった。地味に痛くてイラッとする。画鋲の分際で人にたてつくとか何様のつもりだろうか。


 お手伝いの終了後は研究室に戻って作業の続き。とりあえず順解析の圧力ファイルを作成するところまではやった。明日であらかた片付くだろう。


 夕方ごろ、例のぶっ壊れたサーボパルサーを直しに島●から人が来た。羽鳥、柳下はその点検が終わるまで残ってなきゃいけなくて嘆いていた。もちろんウチの班、【検閲済み】班(青松)、【検閲済み】班(世良さん)はそれをしり目に優雅に帰路に着く。


 だいたいこんなもんだろう。そうそう、青松が妙なことを書き込んでいる。日記なんぞその日の記録をつける以外の意義などないのだ。言いたいことなんてまるでないのである。


 むしろ、この日記をつけている本当の意味が伝わってしまったらだいぶ困ったことになる。まあ、これだけの情報で伝わるはずがないんだけれども。


 どうせ読み返す奴だってせいぜいが青松、水瀬、真島さんくらいだ。あと二年とちょい書き続けることができればこっちの勝ちである。

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