10月5日 論理破綻
10月5日
朝の電車にて、ついうっかり寝過ごし【検閲済み】まで行ってしまう。思った以上にスヤスヤしていて全く気付かなかった。疲れがたまっているのだろうか。
研究室への到着は0950くらい。この時間でも人が少なく、一瞬休日なのでは、と勘違いしそうになる。みんなずいぶん余裕そうだけど、実験とか大丈夫なのだろうか。
ぼちぼちスライドの支度をしていたらこもりんがやってきたので、発表練習に付き合ってもらうことに。もともと道連れが確定だった真島さんに加え、羽鳥も練習に付き合うことになった。青松は授業でブラック柳下は『実験するから!』ってスルーしてた。
さて、肝心の内容だけど、やっぱりぐちぐち言われまくった。以下にその一部を示そうと思う。
小森『聴衆の立場を考えると、お前はどこに興味を持つと思う?』
「このスライドBです」
小森『俺ならその前のスライドAに興味を持つ。その興味への回答は?』
「ですからその回答がこのスライドBです」
小森『だが前のスライドAに俺は興味をもてん。このスライドBまでひきつけられない』
相変わらずわけわかがわからない。興味を持つといった次の瞬間に興味は持てないと手のひら返しするとはいったいどういう了見なのだろうか。しかも人の話をろくに聞かないし、こっちに『君の主観で決めつけるな』って言うくせに自分の意見はよくわからん思考機構のまま一人で納得して決めつけてくるっていうね。何度説明してもまるで伝わってくれない。
『キミはどう考えとる?』って聞かれたから自分の意見を言えば、『キミの主観じゃなくて、一般的な見解を聞いとるんや』ってあいつは返す。
一般的な見解を述べれば、『キミ自身がどう思っとるのか、キミの意見・考えを聞きたいんや』ってあいつは返す。
もうマジで頭がおかしくなりそう。同じ人間と喋っているとはとても思えない。言葉は通じているのに話が通じないことがここまできもちわるいだなんて。
私の頭がおかしいのか、それとも相手の頭がおかしいのか。もういっそ私の頭の方がおかしければ、どれだけ楽な事か。
理性なんてあったって邪魔なだけである。理性があるからこうも苦しく感じるのだ。本能に従ってあの顔面をぶん殴れればどれだけ楽になれることか。
しかも衣笠先生がああいう風にした方が見やすいって言って直したところを『こんなわけ分からんやり方するな』とか言い出すし。
あの人、自分の中にある定規しか信用しないらしい。世の中にはいろんな見方があると、それこそ俯瞰的に物事をとらえてもらいたいものだ。
とりあえず、建設的な意見としては『順解析・逆解析結果を実際はどのように使っていくのか』、『この評価手法は巨大な構造物の場合どのように適用するのか』ってところだろうか。もっと簡潔にまとめて物事を伝えてほしい。
なお、最後の方に新聞のコラムだかに乗っていた発表をうまくやる方法について語られた。『なんだと思う?』と聞かれたので無難に『自信を持つことでしょうか』って答えたら鬼の首を取ったかのようにニヤリと笑い、『いや、不安にならないことだ』とか言い出した。
『それは自信を持つことにもつながるのでは』と質問すると、『自信があるやつは選択肢に対して悩まない、すなわち物事を検討しないということだ』と自信のある人間をディスりにかかる。検討すらする必要がないくらい物事を理解し、実力があるからこそ自信があるのではないのだろうか?
で、なんやかんやと話した後に、締めくくりとして『まあ、自信を持ってやってけ』と言われた。
ありのまま今起こったことを話す。『発表する際には自信を持つな』と言われたと思ったら、次の瞬間『自信を持て』と超笑顔で言われてしまった。
何を言っているのかわからないと思うが、私も何をされたのかわからない。頭がどうにかなりそうだった。パンドラの箱だとかアンデッドだとかそんなチャチなものじゃあ断じてない。もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ。
……あれか? まさか新手の嫌味か? いや、アレにそんなことを考えるだけの脳みそは無いか。
午後はグダグダしながらダラダラする。適当にスライドを弄繰り回しつつ、ルービックキューブの攻略にかかる。そのかいもあって、何も見ないでも六面を完成させることができるようになった。さすがだよね、うん。
ちなみに、せっかく完成させたのに青松も柳下も『壊して直すの早くなったな!』って褒めてくれなかった。ちょう悲しい。グレそう。
でも、世良さんは『すごいじゃん!』って褒めてくれた。ちょう優しい。あとご褒美としてラムネをもらった。レモン味(?)のやつ。非常にデリシャスでなかなかにグッド。
そうそう、照くんほか仮配もおやつの時間頃にやってきた。青松と共に案内しまくる。囲い込みが激しくなりそうな予感。
ざっとこんなもんだろうか。仮配についてはかなりはしょったけどまあいいだろう。
明日は大海先生以外誰もいない。フリータイムもとい無法地帯になりそうな予感がひしひしとする。ちょうたのしみ。