9月30日 フライング・ボールペン
9月30日
研究室への到着はいつもよりちょっと遅め。【検閲済み】線が途中で止まり、【検閲済み】もいつも通り遅延したからだ。
研究室に到着する前、真島さんから全体ラインが。研究室についたらエアコンがつけっぱな上、鍵もかかっていなかったらしい。マジで激おこぷんぷん丸みたいだった。
が、んなことあるはずがない。なんせ昨日学部生室の戸締りをしたのはほかでもないこの俺様なのだ。よりにもよって我輩がそげなしょっぺえミスするはずがねえだな。
大方真島さんより先に誰かが来たってオチだろう……と思ったら案の定八柳が来ていたらしい。昨日最後まで頑張っていた桐野は、それでも律儀にごめんなさいしていた。あいつホントイケメンだと思う。
研究室に到着後は学会のスライドを進める。月曜日に衣笠先生に指摘された点をちまちまちまちまと修正していった。作業量が地味に多いがめげない。しょげない。泣いちゃダメ。FOOOOO!
二限はみんなで化学反応特論にでる。結構ぬるそげな内容。少なくとも先生はまともそうだし話は全部理解できた。最後のアンケートに今日の授業の難易度を五段階で評価してくれとのことだったので正直に1と記す。
が、柳下は『そんなことしたら授業難しくなっちゃうじゃん!』とかいう理由で4と書いたらしい。たまにあいつを末恐ろしく思うことがある。その点こっちは超純粋でピュアじゃね?
そうそう、真島さんはこの授業のあとあたりに姿を消した。今日も用事があるのだとか。
私もそろそろ例のデートに行きたい。あと、夏休みにとれるはずだった休日をどこかで取れないだろうか。なにも一か月くれとか言わないから、せめて一週間ほしい。だって八月からマジでノンストップなんだもん。
その後はひたすら学会スライド。おやつの時間頃、みんながコンビニでカルパス(大きくて太いほう)を買って食べていた。お酒が飲みたくなるものだ。
あ、ビールはノーセンキューな! やっぱ梅酒がジャスティスでしょ!
夕方遅く、是枝さんが学部生室にやってきた。『ボールペン飛んできた?』とのこと。ちょっと何言ってるかわからない。
正直に『なんのことです?』と問い返すと驚愕の表情を浮かべられた。むしろなぜそんな風に思ったのかちょっと不思議。
話を聞くと、『俺さっきこっちにボールペン投げたんだけど』とのこと。そんなバカなことがあるのかしらん、と是枝さんが指差す方向を見たら、なるほど、たしかに天井と壁の間に院生室とつながる隙間があった。
で、よくよく見たらそこにボールペンが挟まっている。奇跡的な確率。是枝さんのテンションの上がり具合が凄まじかった。
結局、向こう側から小突いて落としたらしい。らしい、というのはボールペンが落ちてきたところしか見ていないからだ。
改めて振り返ってみるといったい何をやっているのかとちょっと不安になる。【検閲済み】班の宿命か。
ざっくりしているがこんなもんだろう。天気がひどくなる前にさっさと帰りたい。最近ずっと遅くまで残っているし、こういうときくらいはいいだろう。
あ、ちなみにこれ書いているの20??1001ね。とうとう学会も研究室対抗運動大会も目前に迫ってきたから頑張ろうと思う。それじゃ、ばいばい。