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9月23日 解析問題に対する諸考察(お泊まり)

9月23日


 いい感じに涼しい。階段を上るときくらいしか汗ばまない。これもう本格的に秋だな。


 研究室への到着はいつもより若干遅いくらい。とはいえ、この程度なら十分誤差の範囲。いつも以上に人が少なく、M0ほか数名くらいしかいない。そして柳下は今日も来なかった。


 研究室に到着後は銀さんを待ちつつ例の解析の問題に取り組む。ファイルの中身がバグっているみたいになってるってことはプログラムに問題がありそうな感じだけど、学会の奴だったら普通に動く。つまり、問題があるのは解析モデルの方ってことになる。


 とりあえず昨日無理やり完成させたマテリアルファイルで順解析。そもそも読み込ませるための要素ファイルと節点ファイルをどうすればいいのかという問題にぶち当たる。接合面のステータスを指定してあるやつなのか、それとも指定しないであるやつなのか。


 判別がつかなかったため二通りで試す。指定なしのほうはマテリアルファイルを読み込んでくれたものの、【検閲済み】の値が一次二次共にぶっ飛んでいた。明らかに使い物にならない。


 指定有の方はそもそも読み込んでくれない。マテリアルファイルを参照してみたところ、接合面要素は約1200ほどしかないのに材料番号が2400ほどあった。これもう終わってるな。


 解析できた方も、よくよく調べると接合面の材料番号が2で固定されてしまっている。値がぶっ飛ぶのもある意味じゃ当然だ。


 が、特段これと言って問題点らしい問題点は思いつかない。接合面の節点リストで場所的なステータスを、圧力分布でそれと材料特性をリンクしてるってだけなのにどこで間違えようがあるというのだろうか。


 が、ここでよくよく見てみると、先生モデルは接合面は一枚の要素で構築されていることが判明。私の奴は反転コピーを使って製作したため、接合面は二枚の要素がかみ合って一枚を成した形になっている。


 どうやらこいつのせいで面が四つという認識になり、計算がめちゃくちゃ複雑になって、さらに設定された条件を無理やり通そうとしてあんなことになってしまったらしい。材料番号が二倍もあったことも、これなら説明がつく。


 プログラムだからしょうがないとはいえ、なぜコンピュータはもっと融通を利かせてくれないのか。所詮人間様に作られた道具だということなのだろうか。


 さて、問題がわかったものの、解析に使ったモデルは要素を二枚使用して接合面を成していたため、また新しく解析モデルを作ることに。幸いにしてベースは作っておいたから、比較的軽い作業でモデルを作ることができた。


 また、今日は機嫌が良かったのかメッシュも一発で切れた。拘束指定と圧力エリアの指定が面倒だったものの、なんとか滞りなくモデルを作成し、静解析を終わらせることに成功する。


 が、ここで絶望。静解析が終わって、octaveでの処理も終わって、さぁ順解析の仕上げをせんとANSYSを開いたところで節点ファイルと要素ファイルを吐き出すのを忘れていた事に気付く。泣いていいだろうか。


 結局、ちょっぱやでモデル作成してセーブしたところからやり直し、それなりの時間をかけて順解析を終わらせた。【検閲済み】の値が以前あっちの手法で出したものに比べだいぶ大きくなっていたけど、あっちは数値そのものや中身が信用できないから正しいかどうかの判別ができない。いずれ、実験して確かめるほかあるまい。


 おやつの時間を過ぎても銀さんはこない。連絡がつかない。体に何かあったのかと超不安になる。


 その後はゴリゴリと逆解析を進めていく。こっちのオリジナルモデルでの逆解析は初めてだったものの、夏にさんざんやっていたおかげかそれなりにスムーズに進めることができた。


 が、変なところで問題が。例の【検閲済み】曲線を出すところで、既知の【検閲済み】によるEzが基準値の何倍になるかを調べようと近似曲線を出したんだけど、近似曲線が明らかに近似できていない。元の曲線からだいぶブレまくっている。


 しょうがないのでこっちでアナログに近似する。出した曲線のうち、既知の点の隣の二点間の直線の式を算出してそれを用いることに。全体では曲線だけど、二点で見ればほぼ直線みたいなものだからまぁ問題ないだろう。


 出てきた値もそれっぽいやつだった。まさかこんなところで無駄に手間をかけさせられるとは思わなかった。


 キリが良かったので1600頃にシャワーを浴びに。ホントはもっと後が良かったけど、あそこは1700に閉められてしまうからしょうがない。


 おふろセットをもって向かったら、ちょうど稲葉と武藤が石畳の所で練習をしていた。一年は辞め、三年は忙しいため、人がほとんど集まらないらしい。時間があったら文化祭も見に行ってやろうと思う。


 シャワールームにて、変な人たちを発見する。シャワーを利用するでもなく屯しており、こっちが通りかかるとなぜかすごい顔でガン見された。帰るときも同様。あれ、なんだったんだろうか?


 シャワーの後、現実逃避のためにテニスをプレイしに行く羽鳥、青松、石垣とすれ違った。なお、石垣はテニスで玉を打ったらしい。もちろんそっちの意味だ。サーブ直後の悲劇に悲しみを隠せない。


 シャワーの後は逆解析の続き。【検閲済み】分布の所で正解値が収束点と一致しないという問題が発生。解析値を模擬測定データとして扱っているためそんなことなどありえないはずなのに。


 さすがに奇声をあげる。なんか叫び方がだんだん是枝さんに似てきた気がする。これが我が班の宿命か。


 悪戦苦闘し事に取り組んだ結果、接合面の厚さ指定が間違っていたことが判明。二枚で0.1 mmだと思ったら、一枚で0.1 mmで、前のモデルは接合面の厚さが計0.2 mmだった。


 だいぶゼミ発表で嘘ついていることになったけど、これは心の中に秘めておこうと思う。どうせ実験していないから確かめようもないことだ。


 実はこれすら本当かどうかわからないけど、そうでもしないと値が一致しないからしょうがない。たぶん、モデル作成の時にそうしたのに疲れてて覚えていなかったんだろう。アソシスのモデル作りってずっとやってると意識が朦朧としてくるんだよね。


 なんとかかんとか解析は成功。順解析値と逆解析値がほぼ一致。当然と言えば当然だけど超うれしい。あとはゼミ資料として落とし込むだけ。


 今日はお泊りなので、これでいくらかの余裕ができた。夕飯は羽鳥、青松と共に【検閲済み】に行く。三年以上も【検閲済み】大に通っているのにさりげなく【検閲済み】を利用するのは初めてだったりする。期待とワクワクが隠せない。


 【検閲済み】デビューで注文したのは三品定食。その日に黒板に書かれているメニューから三品選べるってやつ。せっかくなので焼肉、から揚げ、エビフライとガッツリ系を頼む。青松と羽鳥は鳥のマヨから揚げ(?)っておそろいの奴だった。


 エビがちょうぷりぷりしていてマジデリシャス。もし許されるなら三本くらい食べたかった。


 その後はコンビニに行ってから資料作成。なんだかんだで夜遅くにゼミ資料が完成する。なんかこの辺やっつけ気味だけど書くのがいい加減だるくなってきた。


 そうそう、夜の遅くに連絡がつかずに行方不明になっていた銀さんから連絡がきた。猛烈な腹痛と吐き気により一日中ダウンしていたらしい。とりあえず生きてはいるようなので安心する。『快復してきたから今から行く』とのことだったので、『準備はできたのでお大事に』と伝えておいた。


 結局0200くらいに就寝。深夜テンションが凄まじかった。あと、寝袋チックなアレのファスナーが壊れていて大変不服。直しとかないと満足に使えそうにない。今度時間があったら取り組んでみようかと思う。


 もっといろんなことがあった気がするけど思い出せないからここまでにしておく。無駄に日記が長くなった。問題にぶち当たるほど長くなる傾向があるらしい……なんて言っている間にも三行近く書いてしまっている。この悪い癖をどうにかしたいものだ。


 たしか今日だったと思うけど、八柳がルービックキューブに油を注してくれた。プラスチックに使っていいかどうかわからないけど、すごく滑らかに動くようになってる。このまま極めてもいいかもしれない。

20180925 誤字修正

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