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4月17日 万力クソ過ぎ

4月17日


 今日もぼちぼちの時間につく。相変わらず人が少なくて少々味気ない。


 到着後、昨日是枝先輩に言われたメッシュのところを直しておいた。いちいちボリュームを作成するよりかはコピーからの移動を活用した方がはるかに簡単にカタがつくことを発見。ボリューム作成に関してはほぼ習熟したといってもいいだろう。


 また、卒業研究の履修登録をしておいた。ぽちっとそのまま登録ボタンを押すだけで非常に楽。忘れる人間もたまにいるらしい。


 押した後はそのまま流れで先行履修届を出しに行くことに。こちらも特に滞りなく受理された。


 午前中はそんな感じですごし、午後に銀さんが到着してから振動実験を開始する。粗さを中くらいのものにしたせいかなかなかボルトを締めることが出来ず、かなり苦戦した。この研究室で一番筋肉質なマッスルボディの銀さんが苦戦するレベルといったらその意味がわかるだろう。


 なんとか5kNまでできたものの、それ以降がどうしてもできない。力そのものはおそらくあるのだろうけど、万力がポンコツすぎて話にならない。こちらの荷重に耐えられず、ボルトを締める前に万力の方が滑っちゃう。本当にクソみたいな万力だ。ついでに机もガタガタだし。


 しかも、最後のほうはこの研究室で一番の力持ちである銀さんと、インドアとはいえ一応は成人を迎えている私の二人掛かりで挑んでなお力が足りずに締まらないっていうね。もうどうしようもねーよコレ。


 銀さんに続きをやってもらったものの、緩めるときにクソ万力のせいでひずみゲージがいかれる。正確にいえば、固くてうんともすんとも言わなくなったボルトを二人で力を合わせ、『うぉぉぉ!』、『おらぁぁぁ!』って気合の雄たけびをあげながら緩めようとしたら、ボルトが緩む前に万力のほうがそれに耐え切れずに試験片ごと吹っ飛んでいったのね。


 万力のくせにその意味をなさないとかありえない。私はあれ以上にクソな万力を見たことがない。いや、あれは万力じゃなくてただのガラクタだ。


 おかげでひずみゲージがおもっくそ千切れる。銀さんの仕事が一つ増えてしまった。早いうちに直さないと実験の続きが出来なくなってしまう。非常に申し訳ない。その分こっちはアソシスの方をがんばらねば。


 その後、城木先生の下へみんなと一緒に就活面談に。『顔が良い順に並べよな!』とのことだった。最初に並んだ銀さんは『真っ先に並ぶとかお前ナルシストじゃね?』ってからかわてれいた。面談の主な目的は学校推薦についてらしく、その進捗状況を特に念入りに話し合ったっぽい。M0は二秒で終わった。


 早く終わったので献血しに。受付のおっさんたちが明らかに手際が悪く、一抹の不安を感じる。採血までに三十分近くかかるとは思わなかった。


 おまけに最近、献血前のお菓子やジュースのサービスが悪い。パックのアク●リ一つと紙パックの桃ジュースしかくれなかった。初めてやったときはチョコレートやクッキーをいっぱいくれたし、ジュースももう一本くれたのに。


 検査採血の人もちょっとヘマこきやがった。献血後にガーゼを見たらまっかっか。びっくりするくらいにまっかっか。明らかにカタギじゃない感じで血塗れている。


 でも本番の採決はスムーズだった。痛みも少なめ。ペースも早い。


 献血後もクッキーを三つ、エン●ルパイを一つ、ジュースを二本にドーナツをもらう。あと、回数達成記念でそこそこ使えそうな赤いタオルをもらった。何かあったときのために研究室に備えておこうと思う。ドーナツとクッキーは女子二人に渡す。これでいつぞやの借りは返した。


 播磨さんも献血のサービス低下を嘆いていた。やっぱりみんな考えることは同じらしい。お菓子をくれなきゃ献血になんていかないのに、目的を潰すとか献血協会は何を考えているのだろうか。


 羽鳥が縦弾性係数と横弾性係数の算出の仕方の問題を解決したと喜んでいた。ネットの力ってすげー!


 あと、例の新歓会の食事の予算が25900円だとかになったらしい。28000円から結構な減額。お金はだいぶあまりそう。


 定時を過ぎた。いやな意味で空が黒くなりつつある。雨のにおいも強くなってきた。予報によるとこの後大荒れでゴロゴロさまもおでましになるらしい。ちゃんとおへそを隠しておかないと。

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