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9月8日 平穏な日常

9月8日


 そこそこ涼しい。が、特にコメントに困る涼しさ。


 研究室への到着はいつもと同じくらい。昨日とは打って変わって人が少なく、まだみんなの夏休み気分が抜けきっていないことがうかがえる。福山や井浦、八柳なんかは真面目に来ていたはず。よく覚えていないけど。


 とりあえず学会用のスライドを作っていく。前半部分はほぼ例年通りのため、高木さんのやつを参考にささっと作り上げた。手法がいくらか違うので差異の部分をしっかり変えておくのを忘れない。


 とはいえ、やっぱりやる気が出ないので適当に手を抜きながら進める。先生の都合上、どんなに早くとも二週間はチェックしてもらえないため、精神的にいくらかの余裕がある。急いでもどうしようもないなら急ぐ必要もないよね。


 そんなわけで、なぜか研究室にあったルービックキューブに取り掛かる。一面こそ揃えられるものの、それ以降が鬼門。小さいころは普通にそろえていた気がするけど、なぜ大きくなった今できないのか不思議でならない。やはり幼子にはなにか特殊な能力でもあるのだろうか。


 で、必死になってやっていたら攻略サイトをみた羽鳥がかなり長い時間をかけて完成させていた。が、デフォルトの能力では一面すら揃えられず。八柳は一面+側の列を揃えることに成功。世良さんに至っては『昔おばあちゃん家で練習した(?)』とやらで普通に完成させていた。意外な特技にマジびっくり。


 そうそう、今日も衣笠先生は愛妻弁当だった。ここしばらくずっと愛妻弁当の気がする。そのうちハートマークにデコったやつになるんじゃないかとひそかにワクワクしている。そのときは写真に撮らせてもらおう。


 衣笠先生と言えば、NEW研究室でのひと時をカメラに収めていた。ちゃんと肖像権の確認をするあたりさすがだと思う。しかも、絶妙にみんなの素顔だけは確認できないという奇跡的なアングル。できる人ってなにやってもできるのね。


 ちなみに、その写真は二日後には研究室のHPにアップされていた。確認したのが二日後ってだけで、実際はもっと早かったかもしれない。仕事の速さに驚愕を隠せない。


 午後、是枝さんが院生室へ至る扉に『土足厳禁!』の張り紙をはっていた。院生室はあれから土足厳禁になったから、その注意を促すものらしい。すでに何人か間違って土足で入ってしまっていたけれども。


 簀子かマットでも用意した方がいいんじゃないかなと思うけど、予算がない。ままならぬものだ。


 そのままぐうたらしてオシマイ。明日は大雨が降るらしいからみんな休もうかって笑いながら話す。


 まさか本当にガチでまずい雨になると、この時誰が思ったことか……。


 そういや、日記メモに『コンビニ』って書いてあった。例の祭りの資金をお願いしに、コンビニに挨拶めぐりに柳下と羽鳥がこもりんと共に行くことになったアレのことである。羽鳥の奴、『途中で見失った』ってすぐに帰ってきた(バックレた)けどね。


 この話を挿入する場所に迷って最後に書いたけど、別に誰かに見せるわけでもないし適当な体裁でも問題ないだろう。繰り返すようだが、思い出すにはこれで十分だ。読み返している人の精神状態が良好であることを祈る。

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