表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人喰い魔女の拾い物  作者: sino.
7/8

しつこいギルは面倒くさい


バレた。何故だ。

帰って来て早々に、問い詰められている。

この勢いだと、結界魔法が発動しそうだ。困る。

「聞いているの、エリー。誰が来たの?何をしてたの?何で扉を開けたの?どのくらいいたの?…エリー、どうして言いつけを守らないのかな。」

私が家主のはずなのに…おかしい。そして何故わかったのか、私はそれを聞きたいのにもかかわらず、聞ける雰囲気ではない。

「ねえ、エリー。こんなに知らない奴の匂いをつけて…僕をどうしたいの?」

匂いか。匂いからバレたのか。いや、そんな匂いしないだろ。

「お、落ち着きなよ、ギル。」

「落ち着けるわけないだろ!」

怖い。怒鳴られたのは初めてだし、何故私のほうが立場が弱いのだろう。

魔法の腕を越されてしまった時からだったか。

育ててやったのに、理不尽である。

「ごめん、怖がらせるつもりはなかったんだ。僕はエリーが心配なんだよ。僕の愛しのエリー。」

心配性すぎて、鬱陶しい。暑苦しい。抱きしめてこないでほしい。今は夏だぞ。

「あー、来てたのは迷子の鬼だよ。大丈夫だったから、暑いから、離れろ。」

「なんでこんなにそいつの匂いがついてるの?」

洗濯しているし、水浴びもして清潔なはずなのに…なぜ匂いがわかるんだ。

「え?エリー、寝室からそいつの匂いする。どういうこと?返答次第では許さないよエリー?」

どんどんギルが荒んでいく。昔は可愛かったのに。

「寂しいって泣くから…仕方ないだろ!もう、なんだってんだよ。」

ギルがしつこくて、そろそろ面倒になって来はじめた。

「わかったよ。ごめんエリー。分かった。」

何が分かったのか知らないが、落ち着いたらしい。よかった。

ちなみに、薬の報酬は、私より多かった。ちょっとかっこいいからって、生意気だ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ