沢山の名前を知りましたわ
四話目
できたら夜、もう一話投稿します
「お母さま、おはようございます」
「おはよう、ミリー。今日は貴女付きになる者たちを紹介しようと思うの」
「アシャではないのですか?」
「ごめんなさいね、アシャは元は私付きだから」
「…わかりました」
俯き、悲しんでいるその少女、ミリアナ・シャン・ナラタージュはまだ小さく、3歳になったばかりであった。
母であるセイラ・チェカ・ナラタージュはこれもこの子のためと思い、慰めることはしなかった。ナラタージュ王家に生まれたからには必要な精神を育てなければいけないからだ。
「…入りなさい!」
「「「失礼します」」」
侍女が2人、護衛が1人入ってきた。
全員揃いも揃って美形である。
「これから、貴女の身の回りの世話をしてくれるわ」
「エマ・クシェ・テンダネス伯爵家次女でございます」
「クロエ・ニーカ・アミカル子爵家三女です。よ、よろしくおねがいします。」
「エマとクロエね!よろしく!」
エマはキリッとした冷たい印象を受け、クロエは小動物のようなかわいらしい印象である。
「ガエル・クシェ・バウール伯爵家次男です。これから殿下の護衛を務めます。どうぞよろしくお願いします。」
「うんっガエルもよろしく!」
ガエルは綺麗な男勝りな顔をしている。
ミリアナは悲しんでいた顔からこれからがとても楽しみという顔をしていた。
3人とも微笑ましそうにミリアナを見守っていた。
ここでご対面は終了し、ミリアナは部屋に戻った途端
「疲れたわ。あんなにも親の前で猫を被っているのなんて私ぐらいね。まったく、見た目で判断してはいけないと思うけれど、子爵家の彼女は使えなさそうね」