赤ん坊なら誰だって泣きますわ!
三話目です。
初家族全員との対面♪
「お父様だよー!」
「ふぐっひぅぐうぇぇんうぇぇん」
「どうして⁉︎」
「ふふっミリーについては私の方が上ですわ
ほら、ミリー抱っこしてあげましょうねー」
「きゃっきゃっうふ」
「どうして!!」
…この方が私のお父様?にあたるのですね。
何故か、残念な方のような気がいたしますわ。大丈夫でしょうか
「お父様は寂しいよ…」
「普通はそうなるのでは?父上」
あら、かなりの美声ですわ。
どなた?
この頃、首の動かし方を覚えた赤ん坊はそれを活用し母親をよじ登ろうとすると
「「「 あっ」」」
ぽろっと母親の腕から抜け落ちてしまう。
えっマジですの…?
「ミリー!!」
バフッ
「気をつけて下さいませ。お三方」
「カナ!」
侍女のカナが咄嗟の行動で、クッションにてキャッチ。
「きゃっきゃっ」
「心臓が止まるかと思った」
「もう少し姫さまの行動をちゃんと見てあげて下さい」
「なんかミリーだけ呑気に楽しんでいるわね…」
あ、案外楽しいものね。落ちるのも。
「改めて、君の兄のスコットだよ。スコットお兄様って呼んでくれると嬉しいな」
…美形ね。お父様もかなり顔の配置がよろしいから、期待してはいたけれど、まさかここまでだったとは…
友好の証と言わんばかりに赤ん坊は手を伸ばす。
「…?どうしたの?」
「ふふっスコット、きっとミリーはよろしくって言ってるのよ。人差し指を出してみなさい?」
少年は恐る恐るといった感じで人差し指を差し出すとギュッと掴まれる。思わずそれにフニャと笑顔になる。
「あだーきゃっきゃっ」
破壊力が半端ないのですけれど…
「お父さんにもさせて!!
ほらーお父様だよー」
「ふぇっぐひっぐぴぎゃーー」
「なんで!?」
お父様はデカすぎて怖いのですわ!