02 長い舌の化け物
「ハアハア…なんだったんだあのゾンビは…」
俺はそばにあったベッドにもたれかかる。ベッドってことはここ保健室か?
「…、ここはどうなってんだ…」
「ここ というよりこの街全体がバイオハザード化してます。生き残るにはこの街を出るしかないです」
「バイオハザード?」
「バイオハザードとは 病原体やそれに感染した動物を扱う研究のため、人間や自然の生態系に生じてくる危険のことです。生物災害とも言います」
「じゃあこのゾンビ化も人の手によるものなのか!?」
「おそらく…。この場合ウイルスの可能性が極めて高いですね。ウイルスが流出して、人々がどんどん感染していった…」
ウイルスが流出?どこから?
「と、いうか桜ちゃんはよく冷静でいられるな…」
中学1年のなりたてだぞ?ほんと精神力が高いな。すると、桜ちゃんは後ろを向いた。
「冷静なわけないでしょう……。パパとママを殺されて…」
その声は涙声だった。
「えっ……」俺は言葉も出ない
「パパは市民を守るため自らゾンビと攻防そして殉職したわ。ママは私をゾンビから守るために……」
「桜ちゃん…」
殉職……もしかして俺に拳銃をくれた人は…。
ドオォォォォーン!!!
「なんだ!?」
どうやら、ドアが破れたらしい。ドアが破れた煙で前が見えない。なぜ壊されたんだ?
「しまった!鍵をかけるのを忘れてた!」
致命的なミスだ。鍵かけるのを忘れていた。ゾンビにはそれぐらいの知能はあるのか!
「キャア!」
「桜ちゃん!!!」
煙で前が見えない中手探りで、桜ちゃんの方に近寄る。
「ッ!」
何かに頭を殴られた。俺は壁際の方まで飛ばされてしまう。なんだ?何がいる?
煙がなくなるとそこには、四足歩行で頭がむき出しで、舌がめちゃくちゃ長くて両手が鋭い爪の化け物がいた。
「なんだこいつは!?」
その化け物がこちらを向いた。
ひいっ、顔も腐敗してて、気持ち悪い。そして長い舌を伸ばして攻撃してくる。「おっと!」
俺はその攻撃を避ける。そして
「桜ちゃん!逃げるぞ! 」
「う、うん!」
俺と桜ちゃんは保健室を出た。廊下にはたくさんのゾンビがいる。あの長い舌の化け物が追ってくるので、俺と桜ちゃんは必死に逃げた。
が、化け物も必死に追いかけてくる。俺たちは西側に向かって逃げ続けているわけだが、どこに何があるかわからないので適当に逃げ回るしかない。
「くそっ!あいつまだ追いかけてくる!」
長い舌を伸ばしながら、追いかけてくる。あいつゾンビじゃない。ウイルスの力か?
俺は一か八か賭けに出た。俺はその場に止まり拳銃を構える。化け物の頭に狙いを定めて。そして引き金を引いた。
バアァン!
が、化け物は怯んだだけで、倒れる気配はない。このまま逃げ続けるしかないのか?
と、その時 桜ちゃんが
「俊介君!これを使って!」
桜ちゃんは俺に何かを手渡してきた。
【ハンドガン/M1911】を手に入れた。
拳銃か…。ようするにこれであの化け物を倒せっていうことですよね。M1911って確か装弾数 7+1発だったはず…。とりあえず弾数7 と考えよう。
俺は長い舌の化け物に、この拳銃を向ける。
「ッ!」
これをもらっても撃たなければ意味がない。うまく隙を狙って撃つんだ、、、。
化け物は、唸り声を上げる。
「しめた!」
俺は化け物の真ん前にたち、化け物のよ頭に狙いを定める。そして、
バアアァン!
銃声が鳴り響く。
「グオオオオオォォン!」
化け物は唸り声をあげる。
「ちっ、まだ死んでないか、ならもう1発!」
バアアァン!
「グオオオオオォォン!グゥッ…」バタ
化け物は地面に倒れた。
「ついに…やった…」同時に俺も疲れで、地面に座り込んだ。
「お疲れ様。」
桜ちゃんはそう言ってニッコリ笑う。
「あーーー、疲れた。だけどどうしてあんな物騒なものをなんで持っていたの?」
「パパが…拾ったのゾンビと戦っている時に。なぜ落ちていたのかは私もパパも知らないけど、パパはこれを私にくれたの
『桜が持っておきなさい』
って。」
「ほんと、親バカよね。自分は警察の殺傷能力が低い拳銃で頑張って、娘は戦いもしないだろうに殺傷能力が高い拳銃をあげて…」
桜ちゃんの目からは涙が出ていた。
「でもまあ…私はパパから恩を貰ったわ。パパを恨んでないけど、恩を仇で返す とはこのことだわ。素直に私の運の悪さを恨むわ…」
「ん?それってどういうことだ!?桜ちゃん!」
「ハアハア…私のことはいいから…俊介君だけで脱出経路を見つけて脱出してちょうだい。今の私じゃ足でまといにしかならないわ…」
「お、おい!?」
桜ちゃんは目をゆっくりと目を閉じていった。