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俺は魔王の城の先に同じように石板を突き刺した。
「俺は強くなりすぎたので生活できない。力を抑える方法を考えるか、なんとかしてくれ。そうしないとあの火山のように壊れるぞ!わかったら壊れた火山の麓まで来てくれ!」
俺はくる途中で溶岩で温まり気分をリフレッシュしていたのだ。俺的には普通の温泉なので気が緩んで屁をこいたら跡形もなく消えていた。そういえば温泉の奥で寝ていた黒いドラゴンもいた気がするが一緒に何処かに消えてしまった。まあ、出物腫れ物所構わずというし屁ぐらい出るだろ。
しばらく経ち魔王城では大騒ぎになっていた。なぜなら火山が消滅し、そこに住んでいた宿敵の古竜の気配も無くなっていたからだった。
城の会議室では四天王、側近達が集まり魔王の言葉を待っていた。
魔王は思考の果てに答えが出た。...勇者達が攻めてきたのだろうと。
「これまでに無い勇者達が現れたようだな」
苦悩の表情の魔王が話し始めると、全員が驚きの表情をした。
「今までは宣戦布告などせず、火山も黒龍も迂回して我々の前に現れていた。だが今度の勇者達はあり得ない力で破壊した上で脅迫までしてきた」
四天王の1人のまるで死神のような男が困惑の表情で言った。
「あの文章は強迫なのですか?」
「少し意味がわからんが、間違いない。火山のようになりたくなければ俺達を止めてみろと言っているのだ。舐められたものだ」
魔王は凶悪な表情で怒りを噛み殺していた。
「だが火山ごと、その上最古の黒龍まで消し去った方法がわからん」
魔王は目を瞑り考えだし、しばらくすると苦々しい表情で呟いた。
「人間のようで忌々しいが、我々魔族の力を思い知らせてやるしかないな」
魔王は立ち上がり命令した。その怒りからか体の周りがカゲロウのような魔力が溢れると周りはひれ伏した。
「城内の魔族全員に伝えろ!全員で元火山にいる勇者達を殲滅しろ!...それから止めを刺して首を持ってきた者には最大の褒美をやるとも言っておけ」
俺の感覚で3ヶ月(実質3日)流れた。やっと魔族の大群がやってきた。とりあえず遅い何を話そうか考えていたら立ったまま寝ていた。
目を開けると、また攻撃されているようだった、砕けた牙の魔物や魔族の黒焦げの死体が多数、火炎弾、雷撃、ありとあらゆる魔法を浴びせられたようだ、また服が消えて無くなっていた。まだ攻撃は済んでないようなのでまた寝た。
「お、おい、1人しかいないぞ?」
死神のような男が偵察から戻った雑兵に確認した。
「あ、あいつ1人しかいません。あ、あり得ない事ですが、全く何も効かないんです。しかも一言も話さないんです」雑兵が恐怖で震えながら言った。
男はまるで眠ったように動かず、依然として攻撃され続けていた。しかし実際は立ち寝していただけだった。周りにたくさん転がっていたのは勝手に同士討ちや、広範囲の攻撃魔法の巻き添えで死んでいただけだった。
単に男は静かに立っているだけなのに、周りは忙しかった。
死神のような男から報告を受けた魔王は頷ずくとフードのついた高価そうな服を脱いで下僕に渡した。
「おい、服が汚れては敵わん後ろの荷車に持って行け」
下僕は恭しく受け取ると大事に抱え運んで行った。
直後に死神のような男の血の底から漏れ出すような声が周りに響いた。
「全員攻撃をやめろ!魔王様のお言葉だ!」
ほぼ自滅で残り少なくなった全魔族の攻撃がやみ、魔王と四天王から見えるように男のそばから離れて状況を見守った。
魔王は少し感心しながらも腕を組み余裕たっぷりの顔で口を開いた。
「勇者よここまでの攻撃を受けて、まだ立っているとは、本当に人間なのか?...だが、これまでの雑魚とは比べ物にならん四天王、その遥か上の我もいるしな!さあ行け!地獄の苦しみを与えてやれ!」魔王は内心未知の存在に戸惑っていたが、負けるはずがないと確信していた。その間も相変わらず男は寝ていて気付いてなかった。
目を覚ますと数が3人だけになっていた。状況的にボロボロになりながら火を吐いたり毒をかけたり雷撃とか黒い魔弾も飛んできていた。もう飽きたし、見づらかったので少し手を払うと凄まじい勢いで飛んでいき爆発した。それを見た雑魚達と残りの四天王は、逃げるのに邪魔な仲間を踏み潰したり攻撃したりして我先に逃げ出した。その結果さらに死体が増えていったようだ。ただこれを確認するだけでもクソ長い時間がかかるのだった。
残された魔王は思い出していた...変身をしてあらゆる手を使い味方を巻き込むことも厭わず攻撃し四天王2人が死んだのに何も変わらなかった...急に動き出したかと思えば早すぎて見えなかったし、何をされたのかもわからなかった。そして、ほぼ下を向いていた男の顔が魔王を見定めた瞬間だった。魔王は何か底知れない恐怖から悲鳴にも似た声を出しながら逃げ出していた。
残ってたのが魔王っぽかったので何か言ってくるかと期待して見てたら、急に帰ってしまい全員いなくなってしまった。少し探していたら、壊れた荷車に黒い服があった。そいつは少し丈夫だったので少しは長持ちするかも知れないと思った。
その後、気を取り直して、また石板で要求をして3ヶ月(実質3日)待ってみた。
今回も魔王城から誰もいなくなってしまっていた。
俺は思った、もう邪神でいいじゃないかと。




