表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不通から普通へ  作者: サラニネル


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

17/17

17

「しかし、お前しばらく会ってない間にさらに考えなくなってないか?」

俺はゴンタコの奇声の頻度に呆れていた。

「アニキといると楽だよ、考えなくていいし!俺普段通りだよ!」

そういえば、まだ邪神として会った時は理性があった気がするんだが、そっからどんどん知性が無くなっていったなあ。頼むから少しは考えてくれえと見ているとメーナーの匂いを嗅ぎ出している。

「やめれ゛〜」メーナーが逃げ回り追いかけ回していたので首根っこを押さえた。もうダメだこいつは。


「しかし、お前の肌の色が黒色だと人に説明しづらいな...肌色にできるか?」

俺はこれから普通に生きるため目立ちたくなかった。もう無理かなあ。

「そんなぐらい簡単だよアニキ!うりゃああああああ!」

ゴンタコは気合を入れだすと肌の色が普通の色になった。

俺は自分の名前を変えたのを思い出しながら言った。

「肌はそんでいいけど名前も変えとくかな?」


「アニキ名前変えたの?何?何?」

ゴンタコは楽しそうだ。名前かあ、なんであんなん付けたんだろなあ。言いづらい。

「...お俺はその...ゲッヶ゛」

「ゲッ?」ゴンタコは興味津々だ。

「ゲッゲだ。...」もうどうでもいい、めんどかったから手早く答えた。

「ゲッゲ?...ゲッゲ,ゲッゲ!,ゲッゲエエエエエ!...何で?」

ゴンタコは楽しそうにしてると思ったら名前に疑問を持ち出した、そこで知性は戻ってこなくていいんだよ!俺は何も思いつかないので適当に言った。

「そ、それは...ひ、秘密だ」

「じゃあ俺もゴッゴにする!秘密のゴッゴオオオオオオオ!」

ゴンタコは無邪気な笑顔で俺の心を的確にえぐってくる。しかしゲッゲにゴッゴか...どっかにある秘密のカエル一族ごっこが始まってしまった。ああうるせえ。


その頃だった。ゲンタに目をつけられた家では盗賊達が住人の逃げ出した家の食べ物を好き勝手に食べていた。

「兄貴もう食いもん、ほとんど無くなっちまいましたぜ」

バンダナを締めた太った男が鍋で煮込んだ豆のようなものを食べながら言った。

「倉庫にガキ捕まえてあっただろ、来週金に変える約束だからな、飯食わせとけよ。あと前も言ったが手出すんじゃねえぞ、出したやつは殺すからな」

目つきの鋭い髭面の大男は自分もそれを食べ、不機嫌そうにバンダナデブともう1人側で食べていた猫背で出っ歯の男を交互に睨んだ。

「わ、わかってるよ」オツカレデッパは焦った感じで答え、バンダナデブはうなずき、それを見たヒゲメダマは不機嫌そうな表情でまた食べ始めた。


そんな中、庭の倉庫には、この家の逃げ遅れた住人のコメコが捕まっていた。中は陽の光も閉ざされ暗くコメコは不安そうな顔で手を組んで祈りを捧げていた。

「神様お願いします。助けてください。...あとお母さんとお父さんと兄妹達に会いたいです」

「うるせえぞガキが!、何呟いてやがる!黙ってそれ食って大人しくしてろ!」

倉庫に立って見張っているナイフを腰に刺した顔に傷のある強面の男がドアを叩きながら言った。


その少し前、俺はメーナーを肩車して移動していた。

「とりあえず、封印を少しだけ緩めるか...まあこんでいいだろ」

俺はメーナーを下ろし、自分とゴンタコの封印を少し解いた。とりあえず、その辺の石を持ち強く握ってみると石が砕けた。

「アニキ俺も、俺もやる!」

しかしゴンタコは同じように石を持つと躊躇なく俺めがけて投げた。俺はなんとか避けると後ろの木の幹が爆発したようになり折れた。俺は当たっても大丈夫だと思うがあまりの事に開いた口が塞がらなかった。

メーナーも「め」の口の形のままフリーズしている。


「アニキ当たらなかった、すげええええ!」

ゴンタコは喜ぶと次の石を探しだしている、俺は焦りながら言った。

「お、俺に投げるな!というかお前はもう何も持つんじゃない!」

「わ、わかったよアニキ」

ゴンタコは素直に頷いた。素直なバカはバカだしな...まあ要件を伝え...れるか?。

「と、とりあえずこの先の家にいる盗賊を倒すのが目的だからな」

「俺、倒すのは得意だよ!おりゃあああああ」

ゴンタコは虚空へパンチとキックのラッシュを始めている。なかなかの連続攻撃で風圧で風が巻き起こった。

俺は思った...これはまた家が壊れるなと。釘を刺しておこう。

「すぐ壊れるから絶対に家は触んなよ!あと絶対に家に何か当てたりすんなよ!」

「わ?...わかったよアニキ」

ゴンタコは少し間を置いて笑顔で頷いた。間抜けってことか。


その時だったメーナーが何かを感じとったのか急に真剣に話し出した。

「ゲンダぁあ、倉庫゛の中゛にぃわらしぃいるがらづいでにぃ助げであげでけろ」

「...わかった倉庫の中に子供がいるんだな、ゴンタコ絶対に怪我さすなよ!絶対に盗賊倒して封印するまでは家も子供も触るなよ!」

俺は盗賊以外に子供がいるというので説明したが、めんどくさくなってきていた。

「家と子供は触らない?...わかったよアニキ。うりゃあああああ!」

ゴンタコは頭を傾げながら頷き、数秒後には忘れたかのように奇声を上げている。メーナーの目が死んでいる。腹減ってきたな。


触ると危ないのでメーナーに離れて歩いてもらい、しばらく歩くと10Mぐらい前に壊された俺の家より2つぐらい部屋が多そうな家と庭の中に倉庫があり木の柵で周りが囲まれていた。

「呼ぶまでは、ここで立ってろ、わかったな!立ってるだけでいいからな!メーナーは危ないからここで待っててくれ!」俺が言うとメーナーは頷きゴンタコも笑顔で返事を返した。

「ここで立ってるの?わかったよアニキ」

そして俺が行こうとするとメーナーが呼び止め真剣な表情で説明した。

「まんず倉庫゛のわらしぃ助げでやっでけろ、見張は1人で残りは3人゛だあ」

俺は頷くと家の玄関の反対の方に行くと、まず倉庫のほうへ歩き出した。そして倉庫の入り口をそーっと確認するとキズゴリラが座って不貞腐れていた。


スキだらけなので背後から近寄り足を手で軽くはたいた。するとキズゴリラは横に吹っ飛び足の骨が折れたようで立ち上がれなくなっていた。足だけ飛んでかなくてよかった。

「な、なんだ...痛え...」

キズゴリラが痛がってる間にナイフを取ろうとしたら、また握った形で潰れた。

「誰だおま...いやああああああああ...助けてくれえええええええ!」

キズゴリラはそれを見て悲鳴を上げた。男の野太い悲鳴は不快でしかないな。

「死にたくないなら、黙れ」

俺はそう言って、ふと横を見るとなぜかゴンタコがいて殴りかかろうとしていた。

「ま、待てえええええええ!ゴンタコ!お前待ってろって言っただろ!」

「助けてって呼ばれたから来たよ、アニキ!」

まあ呼んだら来いとは言ったが...あってるか?


その時だった、騒ぎを聞きつけた盗賊が3人が倉庫に集結した。

「誰だおめえら...盗賊の家に来るなんて馬鹿な奴らだな!」

オツカレデッパはナイフを取り出しゲスな笑みを浮かべている。

「若造に、若い女か?こいつらも売れそうだな捕まえるぞ!」

ヒゲメダマは特にゴンタコを見てニヤけていた。

「てえめえ、何そこで寝てんだ!さっさと立ってこいつら捕まえろ!」

バンダナデブはキズゴリラが倒れているのをみて怒っている。


そして盗賊3人がゆっくりとにじり寄ってきていたので俺はゴンタコに言った。

「ゴンタコ、全員の足を軽くはたいてこい!」

「わかったよアニキ!、...1!、2!、3!」

ゴンタコはそういうと風のような動きで足をはたくと、3人とも同じように横に吹っ飛び足が折れ折り重なった時に他の骨も折れて痛みでのたうち回っていた。

「ゴンタコ、こいつら逃げないように見張ってろ、お前ら逃げたら殺す!」

俺はそいつらのナイフを目の前で握り潰していくと即座に大人しくなった。

その後、俺が倉庫へ向かうとゴンタコがやる気なさそうな感じで見張っていた。

「アニキこいつなら逃げれるんじゃないですか」

オツカレデッパがヒゲメダマに耳打ちしているとゴンタコが暇になったのか握りつぶしたナイフを集め手で丸めてボールにした。

「丸まった!丸まったあああああ!どーーーーん!」

ゴンタコは盗賊達の目の前で丸めた金属の球を叩き潰して遊び出し、盗賊達はもう顔面真っ青で涙目になっていた。


俺は倉庫の入り口まで行くと自分に封印してから扉を開け声をかけてみた。

「お〜い子供いるんだろ!盗賊は倒したから出てこ〜い!」

しばらく待つと10歳ぐらいの女の子が、オドオドしながら出てきて言った。

「...わ、私コメコです。この家の3女です」

「そ、そうか?この家の子なのか?」

俺は盗賊からぶんどろうと思ったのに、この家の子供がいるとは思わなかった。まあこの家は諦めるか。

「お前の親はどこにいるんだ?」

「...みんな盗賊に襲われた時に逃げてしまって、今はどこ行ったかわかりません」

俺が質問するとコメコは落ち込んでいたが、まともな答えが返ってくる。あれとは違うな交換できないかな。

「そうか、じゃあちょっと身支度と戸締りしてくれ、イナナカ村のギルドで一緒に聞いてみよう」

俺がそういうとコメコはやっと笑顔になり頷いた。

「よがっだなあ、わらしぃい。愛[め]〜」

メーナーは人間の前に出たくないのかその家の前で1人で微笑んでいた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ