おーるぼん人生の一コマ(帰省)
連休を利用して僕は生まれ故郷へと戻って来た。
それからまた移動し、母のいるアパートへと到着したのは午後17時、というくらいだった。
そこですぐに喫煙者である僕は一服入れたくなり、母に配慮しベランダにて蛍の真似事をする。
その最中、何と無しに振り返ると背後にそれはいた。
ここから旅立った僕の、今の住まいとしている辺りでは殆ど見ないような、大きな大きな蛾……
その時、僕は思い出した。
これが帰省するという事なのだと。
「帰って来るのは正月だけにしようかな」
そう呟いて僕は部屋に駆け戻った。