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幕間G リフレクトマン ~ロンドン贋作事件~

 ヒーローズエンターテインメントインク

 リアルヒーローコミックノベルシリーズ

 リフレクトマン ~ロンドン贋作事件~


 前略


「『誘惑』ですミスターダウンライト。あの『誘惑』が来月のシティーホールオークションに出品されることになったんですよ」

 アイリーン・ギュスターヴの十本の指がテーブルの上でタコの足のようにうねる。

「コーヒーが冷めるよ」

 足を組んだセオドア・ダウンライトの反応はこの画商のそれとは対照的に冷ややかなものだった。

「『誘惑』。一年前に南アフリカの教会の倉庫から発見されたというクメルクの油絵のことかな」

「おっしゃる通りです。数十年ぶりに発見されたクメルクの作品。旧約聖書の聖者ヨナが描かれた『誘惑』を手に入れるチャンスが巡ってきたんです。どこかの富豪の手に渡ったと聞いていましたが、それが今回初めてオークションに出品されることになったんです。一年前のニュースを見て『ほしい』とおっしゃいましたよね」

「いったね」

「それならぜひ手に入れましょう」

 アイリーンは子犬のように目を輝かせた。セオドアはこれから自身が口にする言葉が彼女の目の輝きを奪い去ることを確信していた。

「アイリーン。オークションに出品されるのは贋作だ。『誘惑』を所有しているという富豪はこのぼくだよ」

「ミスター。それは、本当ですか?」

「本当だ。手に入れたのは例のスキャンダルで世間から叩かれていた時期でね。一般市民の反感を買う必要もあるまいと誰にも自慢せず自宅でひとり鑑賞するに留めていたわけさ」

「やだ。わたしったら馬鹿みたい。本当に失礼しました。だけど――」

 アイリーンの目が曇る。

「うちの社長が出品される『誘惑』を見てきたそうです。素晴らしい。クメルクの特徴がよく出ているって。社長が贋作を褒めるだなんて何だか信じられなくて」

「ケビンが? 眼鏡をかけ忘れただけじゃないのか。冗談だよ。よし任せろ。ファルコン商会のためだ。ぼくがこの世で最も信頼している鑑定士にみさせよう」

「ひょっとしてエリック・キングスコートですか。あぁすごい。あのキングスコートとお知り合いだなんて。さすがですミスターダウンライト」


 中略


「セオドア。今すぐきみの家に行こう」

 鑑定を終えたエリック・キングスコートは蝶ネクタイを乱暴に取り外した。

「何をそんなにいら立っている」

「鑑定士としての名前を賭けてもいい。あそこにある『誘惑』は本物。つまり、いまお前の家にある『誘惑』は偽物だ」

「馬鹿な。だってぼくの家の『誘惑』を鑑定したのはエリック、きみじゃないか。間違いなくクメルクの作品だって鑑定してくれたのを忘れたのか」

「たぶん盗まれたんだ。泥棒は偽物の『誘惑』と本物の『誘惑』を入れ換えたんだよ」


 中略


「おかしい。こんなことありえない」

 エリック・キングスコートの震える手からルーペが落ちる。セオドアは素早くかがんでルーペを受け止めた。

「本物だ。両方とも、本物の『誘惑』だ」

「クメルクはまったく同じ作品をふたつ描いたということか」

 セオドアの問いかけにエリックが首をふる。

「ちがう。ふたつの『誘惑』はタッチも配色も寸分の狂いなく同じなんだ。まるでコピー機にかけて複製したかのように。ふたつとも間違いなく十七世紀に描かれた絵画なんだ。これは、いったいどういうことだ」


 中略


 重い両開きの戸を開けると、無数に並んだ信者席の奥にある祭壇の上で、ひとりの神父がパラパラと紙をめくっていた。

「失礼しますよ神父さま。神の家はペット禁制でしょうか」

 ドラゴンフライは親指を後ろに立ててハンターの横にいる大鷹を差した。ハンターは『ちょっと』と抗議の声をあげ、大鷹自身も短く不機嫌な鳴き声をもらした。

「かまいませんよ。一羽の鷹もひとりの人間も、神の慈悲の前では等しく同じです」

「やぁよかった。あ、こら」

 ドラゴンフライの肩を突き飛ばしてリフレクトマンが前に進む。祭壇上から若いヒーローを見おろす神父は不敵に笑いながら両腕を翼のように開いた。

「リフレクトマン。このイギリスを守護する聖なるヒーロー。先代のリフレクトマンはサーの称号を与えられるほどの英傑でしたが、残念ながら二代目はそれほどの活躍はまだ見せていないようですね」

「御託はいらないよ、ウィップマン神父。あんたが敬虔なカトリック信者を装い、その裏では聖書の教えを曲解したキリスト教系過激派団体『聖なる銀貨』の指導者として暗躍していることは既にお見通しだ」

 ウィップマン神父はもみあげのあたりに指を突き立てながらくるくると回してみせた。その表情には未だ余裕が残されている。

「二週間前のマンチェスタースタジアム爆破事件。あそこでぼくの親友が死んだ。子どもの頃からぼくを守ってくれた親友があんたのせいで死んだんだ」

「解釈の問題ですよリフレクトマン。神の教えに背く狂った現代で生き続けることこそ魂にとっては苦行であり、この苦行から脱することは救いを意味します。『聖なる銀貨』はあなたの友を救ったのです」

 リフレクトマンは足の裏からリフレクトパワーを噴出させてウィップマン神父に飛びかかった。固く握った拳を神父の顔面に叩きこもうと拳をあげる。

「不遜ですね」

 ウィップマン神父がつぶやく。次の瞬間、忽然と現れた巨大な構造物にぶつかりリフレクトマンは教会の床に叩きつけられた。

 巨大な構造物とはパイプオルガンだった。十メートル近い大きさのパイプオルガンが空中に現れ、床に転がるリフレクトマンの上に落ちていく。ニ十トン近くあるパイプオルガンは周りの信者席を破壊しながら床に巨大な穴をあけた。

「リフレクトマン!」

 ハンターがクロウガンを放つ。床を這うように飛んでいくクロウガンのフックはパイプオルガンの下のリフレクトマンの足に絡みついた。クロウガンを巻き戻し、リフレクトマンの身体を引きずり出す。リフレクトシールドで防御したリフレクトマンに怪我はなかった。だが、この若きヒーローは目の前で起きたことを理解できずその意識は混乱の渦中にあった。

「おいおい。教会を破壊する神父がいるかよ。いや、キリストの教えを逸脱しているからこそできるのか」

 木片と化した信者席の残骸を避けながらドラゴンフライが前に進む。

「ウィップマン神父。おれは神父さまより、『ジョージィ・フォージャー・プティングパイ』に用があるんだ」

 ドラゴンフライがそういうと、神父の笑顔が崩れおちた。両目を潜め、奥歯を噛みしめながら神父は激しい舌打ちを放った。

「ここ最近、ヨーロッパ中で美術品の贋作が出回っている。この贋作は驚くほどよくできていてね。分子レベルで本物とうりふたつなんだ。まさに神の奇跡。何人かの闇バイヤーが()()()()()教えてくれたよ。この教会でジョージィ・フォージャー・プティングパイって男から買ったってな。ウィップマン神父。あんたがジョージィ・フォージャー・プティングパイだな」

「その通りだヒーロー」

 神父――ジョージィ()フォージャー()プティングパイ()は直角を描くように両手の人さし指と親指を立てる。左手を裏返し両手で長方形の額縁をつくる。その額縁の先にあったのは、床に落ちた半壊したパイプオルガンだった。次の瞬間、床に落ちているものとまったく同じ半壊したパイプオルガンがヒーローたちの頭上に現れた。三人のヒーローは横に飛んで落ちてくるパイプオルガンを避けた。

「複製能力。神がわたしに授けた奇跡だ。両手の額縁に収めた物体を複製できる。この能力を使いイギリス中の美術品をコピーして回ったというわけさ」

「個人的な質問をいいかな。セオドア・ダウンライトの『誘惑』はどうやってコピーした」

 ドラゴンフライが両手で額縁を作るさまをマネしながら訊ねる。

「あの絵はダウンライト氏の私邸にあったはずだが」

「きみはセオドア・ダウンライトの友人か? それなら彼に伝えてくれ。新人のクリーニングスタッフには気をつけろとな」

「わぉ。予想以上につまらない真相」

「来る」

 ハンターがドラゴンフライの肩を叩いた。頭上に信者席が雨あられと降りそそぎ、三人はまた横に避けた。大鷹は勇ましい声をあげながら吹き抜けの天井へと飛び上がると、上空から勢いをつけて説教台の上のGFPに向けて降下する。巨大な爪を向けられてもGFPは怯むことなく、落ちついて両手で額縁をつくった。大鷹の上に大量の信者席が降りそそぐ、ひとつが羽に当たり大鷹がバランスを崩す。大鷹は降下を止め、際限なく降りそそぐ信者席を避けるために空中を飛び交った。大鷹に当たらずとも、信者席は下にいるヒーローたちに向けて落ちてくる。ヒーローたちもまた上空の大鷹のように教会内を飛び交ってそれらを避け続けた。

「思ったよりも厄介な相手だな。リック。リフレクトシールドで弾きながら近づけないか」

「できるけど、弾かれた信者席が周りに飛んできみたちに当たる」

「わたしたちもリフレクトシールドで包めば?」

「それ嫌味? 悪いけど三人を包むほどのリフレクトシールドは止まっていないと維持できないよ。あのファッキン神父を殴りにいけないよ」

「仕方ねえ。最後の手段だ。おい、頼むぞ」

 ドラゴンフライはヘルメットの通信機に声を張りあげた。次の瞬間、教会のステンドグラスを割ってひとりの男が室内に飛びこんでくる。緋色の小袖に濃紺の袴。ぼさぼさ頭の黒髪の侍が、剥き出しの日本刀を手にGFPに飛びかかった。

「ジューベーか。東洋の神秘が生みだしたヒーロー。キリスト教に改宗する気はないかね」

 敵の動きもさるもの。GFPは即座に信者席の雨をジューベーに降らせた。そのすべてを空中のジューベーは一本の刀で切り刻んでみせる。左目で落ちてくる信者席を、右目でGFPをにらみつけながら、いま、ジューベーの刀の射程範囲内にGFPが入り――

「な」

 悪臭がジューベーの鼻腔を襲う。鼻腔の次は鼓膜だ。雷鳴のような咆哮が鼓膜を襲う。そして最後に巨大な爪。ジューベーとGFPの間に突然現れた巨大な虎は、黒曜石のような爪を立ててジューベーに襲いかかった。

 ジューベーは身をひねって虎の爪を避ける。だが完全にはよけきれず、虎の爪はジューベーの左半身をかすめた。赤い鮮血をまき散らしながら、ジューベーは着地して虎とGFPから距離をとった。

「アフリカに里帰りした時に虎をコピーしておいてよかった。接近戦最強といわれたジューベー殿も、野性の獣には敵いませんかな」

「すこし驚いただけだ」

 ジューベーは日本刀の切っ先を虎に向ける。

「獣一匹に、不覚をとる拙者ではない」

「獣一匹。では、これならどうですか」

 GFPが手をふると、今度は四頭のトラが教会に出現した。合計五頭。どの虎も腹をすかしているのか、不機嫌そうに咆哮をくり返しながらヒーローたちににじりよっていく。

「動物は敵意を読み取る力に長けています。わたしはあなたたちのように敵意を抱いていない。わたしが抱いているのは祝福。あなたたちに祝福と言う名の死を与え、神の軍門に送らんと願っているだけなのです。この虎はあなた達だけを襲うということですよ」

「虎はすべて拙者が引き受ける」

 ジューベーが両脚をそろえて数回跳ねる。五度目の着地と同時にジューベーは光のような速度で虎の群れに向かっていった。五頭のトラと舞うように戦いながらステンドグラスから外に出てゆく。広い教会の庭から虎の咆哮が聞こえた。

 リフレクトマンとドラゴンフライは正面からGFPに突撃をしかけた。パイプオルガンと信者席の雨が彼らを襲う。だがふたりはおとりだ。ハンターはクロウガンを教会の天井に向けて放ち、一気に上昇した。クロウガンの爪を解除し、空中に浮いたハンターを大鷹の背中が受け止める。ハンターはGFPのはるか頭上から弓を向ける。片目をつぶり狙いを定めるハンターの視界の中で、GFPは片手をあげてにやりと笑った。

 大鷹が叫び声をあげて身体を揺らす。バランスを崩されたハンターは片手を大鷹の背中についた。そして見た。大鷹の背中を這う巨大なタランチュラ。タランチュラが大鷹の背中に噛みついたのだ。大鷹は蜘蛛が苦手だった。その巨体に似合わない悲鳴をあげる。ハンターは大鷹の背中から振り落とされ、空中でクロウガンを壁に放った。

「あの神父。タランチュラまでコピーしてきたの。テッキヤッケ。テームズ川に飛びこみなさい!」

 ハンターは大鷹に指示を出す。大鷹は破れたステンドグラスから教会の外に飛びだしていった。

 壁に張りついていたハンターの頭上にキリストの胸像が現れ後頭部に直撃した。ハンターは失神し、手足を伸ばしたまま落ちていく。その先には先端が槍のように尖った燭台が構えていた。

「ハンター!」

 リフレクトマンが右手を伸ばし、燭台の真上にリフレクトシールドを張った。ハンターの身体は半透明のシールドに弾かれて床に叩きつけられる。ハンターの口から血が噴き出た。ジェットパックを蒸かして低く飛ぶドラゴンフライがハンターの身体を両手で拾いあげる。信者席、パイプオルガン、聖者の胸像、あらゆる重量物が降りそそぎ、ヒーローたちに襲い来る。ドラゴンフライはジェットパックで教会内を器用に飛び回りそれらを避けた。

「何のために贋作を売りさばいたのか。宗教活動・・・・の資金にするためです。なんのために宗教活動を行うのか。それは平穏な世の中を生み出すためです。この複製能力は神からの啓示に他なりません。わたしに、この世を救うよう神が使命をくださったのです。神の意志に背く悪魔どもめ。死によって救われよ」

 GFPは両手を大きく開き前に突きだした。GFPの姿がかすんでいく。神父の両手の先に、教会の床から天井まで広がる巨大な水の壁が現れた。神父はうなり声をあげる。水の壁は徐々に厚みを増してヒーローたちに迫りくる。

「悪魔よ。ロンドンでスエズ運河に沈め」

「おいおい冗談だろ。運河をコピーして持って帰ってきたのか。イギリスの関税は何をしてんだよ」

 ドラゴンフライが悪態をつきながら背後に走りだした。だが、背後からも巨大な水の壁が迫っていた。三人は巨大な水の壁に挟まれた。

「水の中を泳ごうとしても無駄だ。わたしはスエズ運河をまるまる複製してきた。スエズ運河の全ての水が貴様らに襲い来る。いかにヒーローといえども、泳ぎ切る体力はあるまい」

 GFPは高笑いを始めた。やがてその高笑いも水の壁に遮られ聞こえなくなった。水の壁は勢いを増す。今にもヒーローたちをのみ込まんとしたその時――

「はぁ!」

 リフレクトマンが両手を横に広げて声を張りあげた。どうしたことか。水の壁は勢いをそのままに、ただその勢いが逆流・・している。

「リフレクトマン……お前、この量の水を反射させているのか!?」

 ドラゴンフライが驚愕の声をあげる。全身に力をいれ、リフレクトパワーを放っているリフレクトマンは、食いしばった歯を見せながら少しだけ笑った。

「ぼくのリフレクトパワーとエセ神父の複製能力。どちらが先に尽きるかな」

 濁った水をはさんでGFPの表情に焦りの色が見える。神父もまた全身全霊の力で複製した運河の水を放っていた。

「お願い。がんばって、リフレクトマン。あなただけが頼りよ」

「声援ありがたいね。たぶんぼくは……この水をはじき返したらパワーの使い過ぎで気を失う。エセ神父を捕まえるのはふたりに任せるよ」

「よし、任せておけ。全力でこの運河をふきとばしてやれ!」

 リフレクトマンが再び声を張りあげた。彼の鼻から血が流れ、半透明の鎧を滴り落ちていく。

 硬直した水の勢いに動きがあった。少しずつ、ゆっくりと、GFPの方へと水の壁が流れていく。巨大な水流に襲われ教会全体が激しく揺れていた。壁にかかった装飾物が落ちる。聖水台が床を転がる。ステンドグラスにヒビが走る。重厚な燭台は金属音を発しながら揺れていた。

「馬鹿な。馬鹿な馬鹿な馬鹿な。運河の水を押し返すだと。あり得ん。このわたしが、神に祝福された真の聖者たるわたしがイギリス人ごときに負けるなど……あり得ん!」

 GFPが悲痛な声をあげる。彼も必死だった。疲労の色がその顔に顕わになる。

「神よ神よ。どうかこのわたしをお助けください」

 そういって天を仰ぎ見たGFPの顔に黒い陰が重なった。説教台のはるか上。広い教会のどこからでも見られるよう、壁の高い位置に掲げた十字架がこの教会の神父目がけて落ちてきたのだ。

「神よ。われを――」

 そうつぶやいた次の瞬間、GFPは巨大な鉄の十字架に押しつぶされた。水の壁は勢いを弱め、リフレクトマンはそれら全てをはじき返した。

 教会の窓を破り、ドアを突き抜け、スエズ運河の水が教会から放出される。リフレクトマンは崩れ落ちて床の上に倒れこんだ。ドラゴンフライが彼の身体を抱き上げる。

「しっかりしろ。大丈夫だな。生きているな」

 ハンターは説教台へと素早く駆け寄る。GFPは十字架に両足を潰されて気を失っていた。粉々になった両足から赤黒い筋肉と鋭利に折れた骨が露出している。全身は押し返された水に濡れていた。生臭い川の臭いと吹き出す血液の臭いが醜悪なハーモニーを奏でていた。

「まずいわ。いますぐ病院に連れていかないと。ヤックヤック!」

 ドラゴンフライが割れたステンドグラスに向かって叫ぶ。すぐに教会の外から全身をテームズ川の水に濡らした大鷹が飛びこんできた。ハンターは大鷹の背にGFPを乗せる。

「ドラゴンフライ」

「あぁ。リフレクトマンはおれに任せろ。そいつの身柄はお前に預ける」

「頼んだわよ。 カッキヤッケ。病院へ。急いで!」

 大鷹が舞い上がり、教会の外へと飛びだす。

 ドラゴンフライがリフレクトマンを両手でかつぐ。リフレクトマンは意識をとり戻し、力なく笑った。

「やった?」

「やったよ。リフレクトマン。お前は最高のヒーローだ」


 後略

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