もう一つの心との対話。
答えのない問題なんて考えたところで時間の無駄だよ。君に答えが出せるとでも思ったの。ぷぷぷー、笑っちゃうね。君なんか世界に相手されるわけないじゃない。
「それでもね、考えちゃうの」
まぁまぁ。おバカさん。何か嫌なことでもあった? 美味しい物でも食べて忘れようよ。絶対君にはそれが向いてる。変に動かれたら邪魔なんだ。何の役にも立たない。自分の発言に責任も持たないで暴走する奴がボクは一番邪魔だね。
「それでもね、考えちゃうの」
難しいことなんて考えるなよ。なるようになるって。きっとうまく行く。
「行かなかったら?」
それは君のせいだ。
「だから、考えちゃうの。そんなにおかしいかな」
……、
…………。
変な奴だとは思う。普通は思っていても口や文章にしないからね。
「そっか」
そう。止める気になった?
「もう少し、考えてみる」
あぁ。バカバカ!
でもそれが、もしかしたら『君』って言う個性なのかもね。ボクは好きじゃないけど、嫌じゃない。でも時と場所は考えてね。
「うん」