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涙をこぼしながら麺を食む
グルグル渦巻いて折り重なり
器の中をのたうつ麺を辿れば
自分の根源を見つけられると
思ってもいないが
少し硬めの芯の残る麺を噛みしめて
齧る辿る大元に
結局は大元に齧りつかなければ
いけないのだと
噛みしめる
代替だからうまくいかない
勝手に代わりにされるほうも困ったことだろう
悪かったと思っている
それもこれも大元に齧りつけない
自分の臆病さのゆえ
自覚するのにも慄いた
自分の意気地のなさゆえ
もらうつもりもないのにもらった
無関心という贈り物を
知らずうち
自分で自分に贈り続けていた愚か
他人の嫌がることは他人にしてはいけない原則の
自分の嫌がることを自分に強いたへそ曲がり
大元に齧りつき血が流れても
自分は生かすと決めたスパゲッティ
ナポリタン