FC レッドアリーマー 2
FCのマイナーRPGをやってみた感想文です。
結構面白い作品だと思います。
GB のレッドアリーマー 魔界村外伝 が特出した傑作だったので、比較されて評価が下がってしまいがちですが、このレッドアリーマー2も悪くはないと思います。
RPGのストーリーとしては単純明快で、
主人公のレッドアリーマーは、とある魔界の村で兵士見習いとして修業中。その頃、魔界に『黒い光』が射して、その黒い光に照らされた国が次々と壊滅してしまうという現象が起きていた。そんなある日、レッドアリーマーが修行場の訓練ポットみたいな部屋(空間)に入って修業していた時に村が黒い光に照らされ、訓練部屋から出ると村が壊滅していた。そこで、黒い光の正体を追って旅に出て、いろんな国の魔王(国王)から力を授かりながらパワーアップしてラスボスを倒す。という単純明快で凄く分かりやすいストーリーにまず好感が持てます。
まあ、アクションがメインの作品なので、RPG画面での移動はほぼオマケ要素みたいな感じに留まっており、RPGでのフィールドや町などの作りはFCのドラクエ1 並に荒いです。
敵とのエンカウントもシンボルエンカウントで、敵は動かず、世界全体でもフィールドにいる敵は5、6体。まあ、いないと言っても過言ではない程度です。
フィールドも、いきなり最終の地域まで歩いていけるようなザルな作りですが、結局、要所要所のアクションステージでジャンプの高さが足りなかったり、ホバリングの時間が足りなかったりで先に進めず、ちゃんと順を追ってアクションステージをクリアして進めて行くしかない仕様にして攻略順を作っています。
一方のアクションステージは、奥行きの無い純粋な横スクロールアクションとしてはFCの中でもトップクラスの良作だと思います。非常に良く出来ています。
アクションステージは、操作感や背景の雰囲気など、本家の魔界村よりドラキュラ伝説に近いような感じですが、なんといってもこのゲームにしかない主人公の滞空能力の操作感が非常に良いです。レッドアリーマーというキャラの特権なのでしょうが、横スクロールアクションで落下中に止まって水平移動出来るって動きは他のゲームならチートでしか出来ない動きですので、そんなチートを普通に使ってクリアしていく爽快感が面白いです。
このゲーム、様々なところで音楽が批評されていますが、これはGBのレッドアリーマーと比較されているためであって、このレッドアリーマー2の音楽自体悪いものではないと思います。GB レッドアリーマーの音楽は異常なほど良く出来すぎているので、それと比べたら劣るのは確かですが、このレッドアリーマー2でも ヒンノムの森ステージのBGMなど、FCのゲーム音楽の中では最高傑作なんじゃないかと思えるほどとんでもなく良い曲が幾つか含まれています。
アクションステージで残念な点というのはそれほど無いですが、強いて上げるとすればラスボスの形態が少し残念かと思います。魔界村といえばラスボスは椅子に座っているルシファーであってほしかったかな。GB版レッドアリーマーの最後はルシファーが出てきただけでちょっとした感動すらありましたが、このレッドアリーマー2のラスボスはグラディウスやR-typeのラスボスみたいな横向きで奥の壁と一体型。こういうのが形態が当時の流行りだったのかもしれませんが、やっぱり魔界村の世界観とはちょっと違うかなと思ったところです。
私は好きです。