表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

17/497

第17話・同級生が有名コスプレイヤーだった件

 

「コミ、フェス……?」


 アリサが小さく呟いた。


 最悪だ、最悪だ最悪だ最悪だ!! せっかく選挙活動手伝ってくれる雰囲気だったのに、これじゃ全て台無しに……!


「い、いやねアリサちゃん! 今のは言葉の綾というか、単なる言い間違いというか、あのーそのうっ!」


 露骨にうろたえるミライ。

 そんな態度取ったら逆効果だろ! 終わりだ、詰んだ、学内裏ネットに晒されて終わる……!!


「アルスくん、ミライさん、もしかしてあなたたち––––」


 そこまで言ったアリサは、なんと満面の笑顔で続けた。


「コミフェス参加勢だったの!?」


「「へっ?」」


「実はわたし、こう見えて毎年コスプレイヤーとしてコミフェスに出てるんだよ! 嬉しい、まさか2人もヲタクだったなんて!!」


 俺の中で、何かが繋ぎ止められたような感覚になる。

 まさか、こいつ。


「えっ、お前もコミフェス行ってるの?」


「さっきからそう言ってるじゃん、『スノーシベリア』って聞いたことない? わたしのコスプレイヤーとしての活動ネームなんだけど」


 正面にいたミライが、思い切り前のめりになった。


「嘘っ!? あなたがあのスノーシベリアさん!? ヤバい超ファンなんです! 握手してください!!」


「あっ、うんいいよ? ってか同級生なんだからタメ語でいいって」


 俺の隣で、唐突に握手会が始まる。

 つまり、あれか––––


「整理すると、アリサはスノーシベリアの名で活動する有名コスプレイヤー、そしてミライはその大ファン……っと?」


「そうそう! アルス知ってる!? この子はきわどい系から清楚系まで何でもハマる最強美少女レイヤーなの! まさかクラスメイトだったなんて!!」


「えへへ、ミライさんに言われると照れるなぁ」


 目尻に涙を浮かべて喜ぶミライ。

 こいつら、そこまでガチだったのかよ。


 いやさすがに想定外すぎる、俺のさっきまでの不安と絶望を返してください。


「っというわけでアルスくん!」


「アルス!」


 ミライとアリサは、両サイドから俺の肩をガッシリ掴んで力を込めた。

 いや痛い、普通に痛いですし顔が怖いよなに!?


「アルスくんならキャラコス全然イケるよ! 安心して! わたしが一晩で仕上げて見せるから!」


「ばっ! 待てふざけんな!? なんで俺が」


 俺の言葉をミライが遮る。


「それいい賛成っ! コスプレしてもらって、それで売り子やってもらお! 生徒会長を目指すならこれくらいこなしてもらわないと!」


「うんうん! 大丈夫アルスくん! 悪いようにはしないから! 今日学校終わったらさっそく衣装合わせやろう! メイクや加工はわたしが全部やるし!」


 拒否権なんてものは、那由多の彼方へ消え去ったらしい。

 結局俺はヲタク女子2人に拉致され、揉みくちゃにされまくった。


 まぁなんかこの雰囲気ハーレムっぽいし、いいや。

 コミフェス……楽しみだなぁ。


【大事なお願い】

ブクマなどしていただけると凄く励みになります!

ほんの少しでも面白い、続きが気になるという方は広告↓にある【⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎】→【★★★★★】へしてくださると超喜びます!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ