25.金の鷹は容赦を知らない
「ピイィィィィーーーー!!!」
その言葉に画面を見ると確かにゴブリンを二回り大きくした奴がいた。小春、あいつは何?そう思ったら答えが返ってきた。
「あいつ?・・・ああ、ゴブリンだよ、おにーちゃん。」
「んな訳ねぇだろ?明らかでかいし、何らかの上位種的な奴だろ。」
「おにーちゃんにとっては経験値の多いゴブリンだよ。」
「そうは言ってもな・・・。鎧に、剣に、大楯を持ったゴブリンだぞ?」
「種族名はゴブリンジェネラルだけど、多分この群れのボスだね。キングになってたら1000匹はいるからもうちょっと放置してたらあのジェネラルがキングになってたかもね。ステータスいる?見てもおにーちゃんからしたらしょっぱいよ?」
あいつがボスなら倒せば散るかもしれんな。レストウィングに任せてもいいんだが、ぶっちゃけ経験値を急いで稼ぐ意味がない。女神ですら10万前後の能力値だったからな。俺ならレベル10で大体同程度になるから経験値はそこまでいらない。マリアにあげるか?・・・そうしようか。反撃できないようにして、止めだけ刺させよう。
「マークさん。ボスを見つけました。無力化してからマリアにとどめを譲ります。」
「ツバサが止めを刺せばいいじゃない。」
「俺は雑魚を蹴散らしてる間に結構上がってるからな。マリアもとりあえず上げといて損はないだろ?」
「・・・。よし、ツバサ君。とりあえずやってみてくれ。」
「わかりました。・・・レストウィング!!」
俺の思考を読んだレストウィングが高らかに鳴きながらジェネラルに吶喊する。ジェネラルと側近も気づいたようで、ぎゃあぎゃあ鳴きながらその手の粗末な武器を向けているが、レストウィングは更に速度を上げていく。
側近を切り裂きながら飛んでいるのに一切スピードを落とさずジェネラルに肉薄したレストウィングに向かって、大楯を構えて受け止めようとするジェネラル。恐らく普通に当たっても大楯を貫いていくだろうが今回は反撃できないようにするからな。
地面すれすれの低空飛行でジェネラルの視線を切ったレストウィングは、慌てたジェネラルが大楯の構えを解くより先に腕を半ばから切断した。そのまま速度を緩めることなく両足を太ももの半ばから切断して急上昇。残りの腕も切断した直後、足を失って倒れている最中のジェネラルの肩に止まるように、実際はキャッチして、一鳴き。
「ピィィーーー!!」
そのままこっちへ飛んでくるレストウィング。森の木々の中から金の鷹が緑色の何かをつかんだままこっちに飛んできているのが見えた。




