24.それはかなり動くジェットコースター
「マークさん。俺も遠距離攻撃手段があるんですけど、参加していいですか?」
「え?ツバサ君もできるのかい?」
「はい。」
「じゃあお願いしてもいいかな?自由に攻撃していいからね。」
(おにーちゃん聞いた?自由にしていいって!いい言葉だよね、自由って!)
「(ちょっと黙ってろ)はい。ありがとうございます。」
そういってマークさんから少し離れる。マリアはマークさんのそばにいて、ウオタクさんは少し離れた所でぶつぶつ何かを呟いている。俺も何をするのか分からないから少し楽しみだ。
(で、どうすればいいんだ、小春?)
(とりあえず剣を構えてみて、おにーちゃん。)
言われた通り剣をとりあえず正眼に構えた。後ろで見ていたマークさんが息を飲む音が聞こえたが今は無視して続きを訪ねる。
(次はどうするんだ?)
(構えるってそうじゃなくてこう・・・片手で空にかざすように構えなおして!で、何か声をかけながらレストウィングを呼んであげたら後は頑張ってくれると思うよ。ただ、驚いても手は離さないでね?)
うん、よく分からん。分からんが言うとおりにするか。両手で構えていた正眼の構えから右手だけで持つようにして、真っ直ぐにした。そして声をかけるんだったな。
「行け!!【レストウィング】!!」
その瞬間、剣が光始めた。鍔の飾りの翼がどんどん大きくなり、全長3メートル程になり、尾羽や頭が徐々に形作られていく。刀身がグネグネと蠢き金の翼の内側に、その根元に留まり体を形作る。数十秒後現れたのは、金と銀で作られた猛禽類に似た鳥だった。
「ピュイーーーー!!」
雄大に、高らかに、その大きな翼を広げて、やる気に満ちた声を上げながら右腕から空へと飛び立つ鳥、いや【レストウィング】。俺の頭上を2、3周した後林の方へと飛び立っていった。
(おにーちゃん、遠隔操作スキルを獲得したよ。もう遠隔精密操作になったけど。)
(いや、それよりレストウィング、飛んで行っちゃったんだけど。)
(【レストウィング】だからじゃない?あ、聖剣精密変化も獲得したね。それに伴って【レストウィング】第二形態『突撃の鷹』も獲得したよ。)
(そっか。)
簡潔に答えた俺の分割した意識の一つにレストウィングと繋がってる意識があった。広大な空を飛び回るその視線に思う。
(メッチャ酔うじゃん。気持ち悪。)
そのまま急降下して林に飛び込むレストウィング。ヤバいと思った時には遅く、レストウィングはゴブリンの腹へと突撃を仕掛けていた。そのまま翼でゴブリンを横に両断しながら狭い林の中を飛び回る。酔いもすごいが、通り抜けた後の光景もグロくてヤバイ。
俺は早く終わるように祈りながら、できるだけ画面を見ないように意識した。




