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一話 テンプレ再び

気分転換で書いてしまいました。前作(創作世界~ありきたりな魔王討伐記)の続き的な物語なので、ネタバレ要素ありあり。この作品は作者が頭の中では完結させている前作のその後です、ネタバレが嫌な人はブラウザバックで。新規の読者様は前作を読んでいない人でも問題なく読める様にしていますので「前作なんかしるか!?」と思いながら読んでくれると幸いです。


  ゴンッ!!!


 そう音を立てて、彼は華々しく目を覚ました。

 目がぁぁ!!と額を抑えていると聞こえて来るのは、騒ぎ声。


「おい!!ふざけんなよ!!」

「何とかしやがれ!!」

「神様、どうか奇跡を!!」

「み、皆様!どうかお静まり下さい!!」

「そ、そうだ。きっとこの中に状況を打破出来る奴がいるに違いない!!」


 ヤバイ事が起きているということは分かった。

 しかし、どうヤバいかはまだ分からない。

 彼は、司はなんとなく窓の外を見ると、


「黒煙、荒ぶる機体。あ、墜落中なのか、これ」


 騒ぎの原因を一瞬で理解した。




****************




 ほんの数時間前、司は行きたくもない修学旅行に行くため空港で飛行機に乗った。

 学校行事を嫌う司は初め、バックレてやろうかと思ったが、彼女にして最愛の人が「機会があるなら行った方が良いよ。お土産よろしくね!」と強引に司を承諾させた。

 まぁ穂香が言うなら……と載せられて修学旅行に参加して、実に退屈なフライトに寝ていたら先ほどの機体が大きく揺れた影響でおでこを強く打ち目を覚ました、というわけだ。


「今、機長が海に不時着させようと頑張っていますのでお静まり下さい!!」

「助かるのか?成功確率は!!?」

「皆、機長さんが頑張っているんだ。CAさんが困っているだろ?静かにするんだ」


 騒いでいた機内が、一人の男によって収まっていく。

 立ち上がってみんなを静めたのは、高崎優斗。司が通う学校のクラスメイトで、成績優秀スポーツ万能の絵に描いた様なスクールカースト最上位者だ。

 ここでも持ち前のカリスマ性を活かして周りを静めさせた。一緒に乗っていた別高校の女子生徒が顔を赤らめているものお約束。


 面倒な事になったなぁ、と司は特に焦りもせずに考える。

 飛行機の墜落事故で助かる可能性は、座席の位置にもよるが50%前後。生死は半々と言ったところだ。

 これよりももっとひどい状況に陥った事がある司は、これくらいでは何の感情の変化も起きない。


 が、今の司に現状を打破出来る力は備わっていない。失われた力なのだから。

 ならば、せめて不時着時に備えて色んな状況を想像して動けるように冷静になることだ。


 こんな状況になって思い出すのは、いってらっしゃい!と送り出してくれた穂香の顔。他人が死んでも、引きずり降ろしてでも生きなくては……。

 司はそう決意し、昔の事を思い出す。


「また、魔法が使えたらな………」


 司が呟いた時だった。

 機体の床が光始めたのは。


「な、何だ!!この光は!?」

「床が光ってる!!」

「床が光るなんて機能しらない……はっ、落ち着いて下さい!!」


 急に光始める床に、治まったはずの喧騒が再度勃発する。

 乗っている飛行機の墜落でもいっぱいいっぱいなのに、どう考えても有り得ない事が起こり、人はパニックを引き起こす。

 高崎優斗がパニックを治めようと頑張るが、今度は簡単に上手く行かない。


 そして、司はというと、


「魔法陣、だと!!?」


 初めて驚いた声を上げた。しかし未知の現象にパニックになっている様子ではない。

 そう、司は足元の床が光っている要因、足元に魔法陣が浮き出ていることに驚いたいるのだ。


「なんで魔法陣がこんな時に……まさか!?」


 声に出して、自分の考えが答えに辿り着いた途端、魔法陣の光が全てを包み込んだ。墜落中の飛行機に乗っていた乗務員と乗客はこの世界から消え去った。



見切り発車です。書き溜めやプロットも何もありません。気分転換で書いたときや、反応が良かったら続きを投稿します。

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