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溢れ出す随液  作者: 耕助
第9巻
85/103

洗濯機の渦

安物の二層式洗濯機の前で、フタを開けたまま水の渦をながめる。

考え事をする時は、この時間がすごく考え事をしやすくて、

僕はこの時間をすごく大切にしていた。


終わったあとに脱水して干すのも、洗濯物が綺麗になって楽しかったし。


長期留学に行った時、女の子が洗濯機をのぞいている僕に話しかけてきた。


「おもしろい?」


「他の人が見たら退屈かもね。」


「あなたはおもしろいの?」


「この渦を見てるのが大好きなんだ。」


「あなたのほうがおもしろいね。」


その日から、よくその女の子と洗濯機の渦をながめながら

2人でいろんな話をした。留学が終わってから卒業まで、

その子と話すことはなかったけれど、お互いにとって貴重な

想い出となったのは間違いない。


それは恋心とは違う、一種の友情かな。


とか何とか考えながら、今日も渦をながめ続ける。

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