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溢れ出す随液  作者: 耕助
第9巻
83/103

突然の爆撃と命の大切さ

「聞こえない聞こえない聞こえない・・・。」


自分でもガタガタ震えているのがわかる。

今、自分が夢を見てるのか現実なのかすら

わからないほどに動揺している。


今日、何気なしにいつものように玄関のドアを開けて外に出た。

するとどうだろう。なんと爆撃が始まっていたのだ。


爆弾が落ちるたびに吹っ飛ぶ家屋。

直視することが出来なかったが、

確実に人間もバラバラになっていたような気がする。


今も家の外では爆撃音が鳴り響いている。


戦時中でもあるまいし、一体何が起きたというんだ?

現実を現実として受け入れられない。

飛行機の音と爆撃音が、いつ自分に降り注ぐのかと

恐怖を沸きたてる。恐ろしい。死ぬかもしれない気持ちとは

こんなにも恐ろしいものだったのか。


自殺する人間の気持ちは全くわからなかったが、

今の自分の体験をそのまま体験させていたら、

きっとそんな気は起こらなくなるだろう。

今、人生で一番生き残りたいと願っている。


平和であるよりも、戦時中のほうが命の大切さを

痛感するとは、なんと皮肉な話なんだ・・・。


これは本当に現実なのか?

しかし確かめることも出来ず、ただ部屋の隅で

小さくなっておびえ続けることしか出来なかった。

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