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溢れ出す随液  作者: 耕助
第8巻
82/103

娯楽の推進

どこからか命令でも出てるのか、それとも各業界が

現在の情勢を察知しているのかどうかはわからないが、

最近娯楽関係の勢いが、各業界盛り上がってるように感じる。


例えば音楽は復活やコラボレーション、洋楽アーティストとの夢の競演

なんてことが当たり前のように行われている。


アニメも一時期に比べるとムキになったかのごとく量産されている。


スパやマッサージなどの「癒し」の業界も発展してきている。


きっとそれは、裏を返せば皆今の世の中では仕事をいくら頑張っても

それほど変わらないことをわかっているんじゃないだろうか。


本来ならば大人になれば、自分の生活を楽にするために

仕事へ資金をつぎ込むべきであって、娯楽につぎ込むというのは

一見して賢い方法とは思えない。


しかし現代の先行き不安な情勢と、努力してもそれほど報われそうにない景気に、

自分自身の心身のメンテナンスが重要になってきているのかもしれない。

精神年齢の低年齢化や、精神の弱体化も理由のひとつだろう。


バブルがはじけた後の日本は迷走していて、どんどん悪化しているように思える。

それを救うにはやはり娯楽が必要なのだと、暗に示しているのかもしれない。


言い換えれば、それだけ日本が平和で裕福になったということだろう。

しかし、必ずしも裕福と幸福は同じではないようだ。


平和と裕福を手に入れたこの国は、幸福を求めてもどこにあるのかわからず、

とりあえず心を満たす為に、手近な娯楽で幸福感を手軽に味わっているのかもしれない。

それはまるで、世界征服をしたはいいが、やることが見つからない秘密結社のようだ。


この国の上の人間も、本当に国民のことを考えてる者はゼロに等しいだろう。

私服を肥やす為に非常識な決まりを国民に押し付け続けるだろう。

しかし国民もそれに抗うことなく、一時的な幸福感で満足し、黙って従って行く。


本当の意味で国を変えよう、良くしようと思う人間は、この国にひとりもいないように感じる。

国民は苦しめられながらも、見せ掛けの幸福感に納得し、ごまかされていく。

それでもなんとか言葉だけの批判でバランスをとり、この国は回っていくのだ。


そう考えるとこれからどんどん娯楽は発展していくのだろうな。

きっと世界ではこう思われてることだろう。娯楽大国日本と。

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