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溢れ出す随液  作者: 耕助
第8巻
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水の底

水に沈んだまま、一人思った。


呼吸もままならない状態なのに、何故この水の中は気持ちいいんだろう。

胎内回帰とでも言おうか。水の中はえらく安心感がある。


母親のおなかの中にいるときは、こんな感じだったのだろうか。

まるで水面が天空のように輝いている。


音があまり聞こえないというのも、安心感に一役買っている。

「包まれている」感じが、気持ちいいのかもしれないな。


きっとこの水の中から地上に上がると、物凄い虚脱感が襲ってくるはずだ。

子供が生まれた時に泣いているのは、その虚脱感が嫌なんだろうと思う。

きっと胎内でゆっくりしていたかったんだろう。


元々生物は水の中から生まれてきたらしいしね。

あらゆる生物が、地球という母親の胎内から生まれてきたのだ。

そう思うと、地球も星という鉱物ではなく、生物なんじゃないかとすら

思えてくる。自然災害は、地球にとって病気なのかもしれない。


そろそろ息が続かなくなってきたな・・・。

嫌だけど仕方がない。地上に上がるとするか。

魚が両生類に進化した時も、こんな気持ちだったのだろうか。


なんだか水って神秘的なんだな。生物にとってのガソリンみたいなものかな。

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