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溢れ出す随液  作者: 耕助
第8巻
74/103

記憶

たまに自分のした行動ですっぽりと記憶から抜けていることがある。

幼少の頃はもちろんなのだが、つい昨日のことでもまれにある。


誰かに言われれば思い出すのだが、言われなければそういうことをしたという

行動そのものの存在がすっぽりと抜け落ちていたりする。


多重人格とかって、こういう感じに似ているのだろうか。

違うところは、自分自身が行動したという記憶を認識できていることだ。

もしくは認知症とはこんな感じなのかもしれない。


脳みそというのは、記憶と記憶を線と線でつなぎ、保存している。

その線が細いと、もしかしたら忘れやすいのかもしれない。

突発的に思ったことや、その場限りのこと、重要でないことは

誰でも忘れているのかもしれない。気付かないだけで。


よく何かを見た瞬間、ブワッと記憶が甦ってくるというのは、

線の途切れていた記憶の塊と、見たことによって線が繋がるからだろう。


忘れるということは非常に人間にとって重要なことらしく、

記憶が曖昧であるということ自体が、柔軟性をもたらしているのだという。


忘れるということが出来ない人間をTVで見たが、

一度認識したものは全て記憶してしまうので、

人の顔のちょっとした変化も記憶してしまい、

同じ人間でも別の人に見えてしまうという。

なんというか不幸な話だ。


逆に5つ以上のことは覚えられないという人間もいたが、

家族に支えられて実に幸せそうだった。


何が幸せで何が不幸なのか、単純には推し量ることが出来ないんだなぁと思った。

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