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溢れ出す随液  作者: 耕助
第7巻
69/103

海で遭難

「何でこんなことになっちまったのかなー。」


海のど真ん中、ボート一隻。

食料はたんまりとバッグに詰まってはいるものの、

いつ助けが来るかわからない。水だって無限にあるわけじゃないし。


磁石があるわけでもないので、何とか星や太陽を見ながら

方角を目検討で定め、漕いで行く。それでもともと何処にいるのか

わからないのだから、何処に着くかもわからない。


「まぁ太平洋であることには間違いないと思うから、

ロシアや中国とかに着かないことを祈るのみだな。」


持っている装備で魚を何とかできるわけもなく、

何とか体力を温存しながら漕ぐしかない。

でも波に流されていたらどうにもならないのだけれど。


小さなクルーザーで一人旅に出たものの、岩礁に当たって沈没。

何とかめぼしい荷物をまとめてボートに放り込み、沈没前に脱出した次第だ。


「一応SOSは打っておいたから助けが来ると思ったんだけど・・・。

ここまで何もないと希望もクソもないな。」


苦笑気味につぶやいてみる。日本にいるときは気付かなかったが、

人間は本当の孤独になると独り言が多くなる。

見渡す限り海しか見えないのだから、仕方がない。


しかも陸地を見つけたとしても、そこが安全かどうかもわからないのだ。

この状態で希望を持てというほうがおかしい。

雨でも降られて嵐になったらどうなるかわかったもんじゃない。


「気長に救助を待つか・・・。下手に動くよりいいかもしれないな。

ここまで来たらダメな時も覚悟しておこう・・・。」


海風が心地よく、思ったより過ごしやすい状態なので、

とりあえず昼寝でもすることにした。

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