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溢れ出す随液  作者: 耕助
第7巻
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洞窟

洞窟に入って行くと、奥に大きな芋虫が待っていた。


「ありえねぇ・・・。」


剣一本しか用意してこなかった俺は、鎧ぐらい着てくるんだった・・・と後悔した。

表情は芋虫だからうかがい知ることは出来ないが、明らかに俺を狙っている。


「何でこんなでっけえ芋虫がいるかな・・・小さくったって虫は嫌いなのに・・・。」


ぶつくさ言いながら、剣を構えた。


「まぁ、勝てる気はしないけど、食い殺されるぐらいなら戦ってやるよ。」


言葉が通じたのかどうかはわからないが、物凄い勢いで襲い掛かってくる。

相手の口?を剣で防御してはみたものの、吹っ飛ばされる形になり、

壁に叩きつけられた。


「コイツはちと・・・キツいぜ・・・・」


背中をモロに叩きつけられて、むせ返る。


その時だった。


芋虫の後ろから緑色の光が洞窟内に充満したかと思うと、

まるで睡眠ガスにでもやられたかのように、芋虫が力なく崩れ落ちた。


「な・・・・なんだ?」


まだ体内に壁に叩きつけられた際のダメージは残るものの、

注意深く芋虫の奥へと歩いていった。緑色の光はすでに消えている。


「なんだかわからないけど・・・助かったぜ・・・。」


奥へ奥へと進んでいくと、遠くに緑色の物体を発見した。


「あれから光が発せられたのか?」


近づいてみると、台座の上に女性の形を彩ったエメラルド。

こんな美しい像は見たことない。


しかも、エメラルドだと言うのに、形どられた女性の美しさに、

しばし魅入ってしまった。


「・・・・コイツが助けてくれたのか・・・・」


特に宗教を信じるタチでもないのだが、なんとなく両手を合わせ、

感謝の気持ちを込めて祈った。その後は、ただひたすらその美しさに

魅入ったまま、立ち尽くすのだった。

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