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溢れ出す随液  作者: 耕助
第6巻
62/103

大地震(後編)

あれから二ヶ月が過ぎた。


行けども行けども壊滅状態の町並みしか目に入らず、

今現在いるのが関東なのだが、関西から来たという人間から

聞いた情報も総合すると、どうやら日本全体がこんなことに

なっているようだ。しかし幸い、歩いて家族の無事を確認することが

出来たので、とりあえず一安心だ。


通信関係や報道関係の建物も全て壊滅状態にあるらしく、

携帯電話も公衆電話も繋がらない。どうやら皆自分のところの

生活復旧が最優先というのが統一された考えらしく、

きっと政府もうまく機能していないのだろう。


まさか自分がこんな体験をするとは思ってもいなかった。

しかし、心のどこかでいつかこんなことがあるだろうと

皆気をつけていたせいか、意外と死者は少ないようだ。

そこは大きな救いであったらしく、たくましく復興に向けて皆動いている。


「・・・・。」


ふと、イヤな予感がした。


日本だけか?


もしかして、世界がこんなことになっているのではあるまいな・・・。

しかし、TVやラジオも機能していない今、確かめることは不可能だ。


地球全体がそうなるというのは考えにくいことだが。


待つしかないか・・・。もしかしたら、アメリカあたりが支援に来るかもしれないし。

向こうも同じことになってたら、どうしようもないけれど。


「とりあえず家を造らなきゃな。」


慣れない手つきで、壊滅した廃墟から拝借してきた材料で、

自分の仮家を建てることが最優先だった。

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