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溢れ出す随液  作者: 耕助
第1巻
6/103

合わせ鏡

古来、鏡には不思議な力が宿るとされてきた。

世界を全て逆に写し出す鏡は、当時の人間にとって相当不思議だったに違いない。

三種の神器のひとつにも銅鏡が入っているぐらいだ。


さて、合わせ鏡という逸話がある。

鏡を向かい合わせに置くと、鏡が鏡を写し出し、無数の鏡のループとなる。

その、数えて256枚目の鏡を見ると悪魔がやってくるとか、

本当の自分の姿が見えると言われている。


ただ、実際やってもらえればわかると思うが、人間の眼で見える限界は

50枚もいかないだろう。奥までいくと小さすぎて見えなくなってしまう。

つまり、見えないのだから確かめようがないのだ。


では、科学の力を使って確かめることは出来ないだろうか。

マジックミラーを向かい合わせに置いて、その裏側に高解像度のカメラを設置。

撮影してみる。そして、パソコンなどを通じて拡大し、確認するのだ。

これを実際にやった人間はおそらくいないと思う。


人間は、知らない方がいいこともあるだろう。例えば256枚目の鏡を確認できたとして、

その後のことは保障しない。何が写っても後戻りは出来ない。


さあ、あなたは256枚目の鏡を、見たいと思いますか?

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