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溢れ出す随液  作者: 耕助
第5巻
50/103

赤い糸

ある日朝起きたら、僕の指先から一本、赤い糸が出ていた。

なんだろうと思って触ってみると、なんだかゴムみたいに弾力があって柔らかい。


軽く引っ張ると、なんだか力が抜けてくる。


そういえば耳の穴から白い糸が出て、

それを引っ張ると、視神経に繋がっている為に

失明するなんて都市伝説があったなぁ。


でも、都市伝説はあくまで都市伝説であって、

それほど信憑性はないものばかり。

・・・と、僕は解釈してる。


何より耳から出ていたのは白い糸であって、

赤い糸ではない。でも引っ張ると力が抜ける。

あんまり良くないのかな。引っ張ったら。


不思議と人間と言うものは怖いもの見たさというか、

引っ張ってはいけないと思うと引っ張りたくなるもので、

だんだん誘惑に負けて一気に引っ張りたくなってきた。


どうしようかな・・・・。


指先からちょろっと出た、赤い糸?を見つめる。


意を決して、引っ張ってみることにした。





ブチブチブチッ!!!!

体中の内部から、何かが千切れる音がした。

・・・・なんだろう・・・・凄い寒くなってきた・・・・・・

それに、なんだか力も抜けて、意識も遠くなっていく・・・・・・

ああ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





「今回の被害者は、またずいぶん不可思議な死に方をしたもんだな。」


死体を目の前に、刑事が言う。部下なのか、もうひとりの男がメモを見ながら話しかけた。


「なんでも、身体中の血管が引きずり出されていたようですよ。」


「そんな事件聞いたことないぜ全く・・・・。」

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