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溢れ出す随液  作者: 耕助
第4巻
40/103

何もない部屋で

何もない部屋で


僕は独り想う。


外の世界を。


見知らぬ誰かを。


もちろんこの部屋には


窓もなければドアもない。


いつか覚えていたはずの


記憶すら忘れてしまった。


どうやって入ったのかも


最初からいたのかもわからない。


あるのは無機質なコンクリートの


天井と壁と床だけ。


僕は壁に寄りかかり


足を投げ出して座っている。


来ている服はコンクリートと同じ色の


長袖のシャツと綿パンだけ。


何年何月何日何時何分何秒かも


季節すらもわからない。


暑くもないし寒くもないから。


これから先もずっとこの部屋で


ただ想う。


出ることすら考えない。


ここには何もない。


どうやって生きているのかもわからない。


食べてもいないから排泄したいとも思わない。


いつか死ぬその日まで


ここでただ想うだけ。


記憶も何もないから


外に何があるのかも思い出せない。


僕は何故ここにいるんだろう。


眠気が来たから寝るとしよう・・・

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