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溢れ出す随液  作者: 耕助
第2巻
18/103

ストーカー(前編)

男はとあるアイドルの家に盗聴器を仕掛け、盗撮カメラを仕掛けた。

その台数は複数台。どうやって仕掛けたのかは知りたくもないが、

男は今日もアイドルをのぞいていた。


しかし、妙なことに気付いた。


いつもなら自分のブログに書き込むはずのアイドルが、書き込んでいなかった。

しかし、ブログは何故か更新されていた。最初は事務所側で更新したと思ったのだが、

ハッカーとしての腕が超一流であるこの男が、出来うる限りの手段を尽くして調べても、

アイドルの所有するPCから書き込んだという情報しか得られなかった。


「どういうことだ・・・?」


ほんのささいな出来事なのだが、いつものぞいていたはずの、

何でも知っている気でいたはずのアイドルが、予想外のことをしている。

それだけで性格破綻した男をイラつかせるには十分だった。


しかもその書き込みは、まるで自分のことを言われてるように思えてしまう。


『最近盗聴されてるみたい。キモい。』

『こんなことやったって永遠に理解なんか出来ないのに』

『人間として終わってるわ』


しかし、男が24時間体勢で録画しているはずのビデオには、

いつもどおりの生活をするアイドルしか写っていなかった。

どう見ても盗聴器や盗撮カメラを探しているようには見えない。


一体何故気付かれたのか?

それ以前にPCに書き込んでいないのに、どうやって更新しているんだ。

彼女の使用している携帯の機種では更新できないはず。


みるみるウチに表情が豹変し、窓ガラスを割る男。

「落ち着け・・・落ち着け・・・なにかカラクリがあるはずだ。」

そういって毛布にくるまる男の顔は、もはや普通ではなかった。

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