表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自殺者達の行進  作者: テト勢樹海オフ参加者リッカ
1/6

 平凡な日常を願った。

至極普通の暮らしができれば良かったのに。

何もかもついてなかった。運がなかった。

 こんな不幸な生活の中でも何か、いつか良い事あるって信じていたのに。


 私を産んだ親がどんな身分で私を作ったのかを責めるつもりはないのだけれど、

どうして私が「私」として生まれてきたのか。

それだけは教えてほしいの。親なんだから知っているんでしょう?

 私は親になったことがないから父さんや母さんがどんな気持ちで私を育ててきたのか分からないけれど、


子供を作ったのならば、責任を持って幸せにするべき。


だと思う。それがどれだけ困難なことかは理解しているから、それが子供を作る代償だと思う。

 身分とか責任とか。そういうのを考えてから事を起こして欲しかったと思っているよ。


 何もない。

 苦しくない。

 どうして苦しくないのか。それは虚無感しかないから。


 平凡で良かった。…平凡が、良かったの。


「父さん、母さん。生んでくれて有難う。」


 有名な自殺スポットの橋。

そこから身を投げてみると、先に立った人達の無数の手が、

私を水の中へ優しく誘った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ