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一緒帰ろう-れい said-
柚瑠と会話をしていると着信がきた。今は柚瑠とお話してるのに…ん?なんで柚瑠とこんなに話できてるんだろ。あっ、はやく電話出なきゃ。
「もしもし…?」
"あ!もしもし!今、学校駐車場着いたから出てきてくれ"
「わかった。あのね、だいぶ落ち着いたから友達送ってほしいんだけど大丈夫?私が具合悪くなったときに助けてくれたの」
友達…自然にその言葉を選んでいた。
"早く博士のところに連れて行きたいけど…れいの頼みなら仕方ないな。じゃあ、その友達と一緒に来てくれ。"
「うん、ありがとう」
手短に電話を済ませると、私は柚瑠のほうを向いた。
「柚瑠?」
「…ん?」
「今日はいろいろありがとう。…お礼に家まで乗せていくから一緒帰ろう」
その言葉に柚瑠の顔が少し赤くなった気がした。
「具合悪いのにそんなことしてもらえないよ。病院行くとかなんかするでしょ?」
「それは大丈夫。…えっと、夜遅くまでやってる病院に行くから」
「そうか…じゃあ、お願いします」
「うん、じゃあ行こっか」
私達は急いで身支度を済ませ、駐車場で待つ望月さんのところに向かった。