早く来てもらわなきなゃ・・・-れい said-
-れい said-
「うん、ちょっと行ってくるね」
柚瑠にそう言った私はトイレへと急ぐ。正直、何かトイレに用があるわけじゃない。柚瑠と会話をするうちにますます苦しくなってしまって、席を外そうと思ったからだ。
「うぅ…。私の身体、どうしちゃったの…?」
自身に問いかけてみる。風邪を引いているわけではない。なのに身体が熱くて、胸が苦しくて、まるで発作を起こしているような状態だ。呼吸ひとつするのも苦しい。それに柚瑠と話したあとから余計に辛くなったのはなぜ?この感情は何?でも私には一つだけ心当たりがあった。
それを確かめるためにスマホをポケットから出して望月さんに電話をかける。
プルルルル…プルルルル…
"…もしもし?れい?"
「もしもし?望月さん…?もう少し迎え、早く、来られる…?」
"どうした?なんかあったのか?"
「…あのね、発作みたいなの起こしちゃって…もしかしから危ないかもしれない」
"それはまずい…!わかった今行くよ。博士と社長にも連絡しておくから大人しく待ってて。着いたらまた電話かけるよ"
「急いで事故とかに遭わないようにしてね。今は少し落ち着いたから…」
"わかった…けどやばくなったらもう一回連絡してくれ"
「うん、わかった」