出会い-れい said-
-れい said-
私は今日も普通に、普通の女子高生として学校に通う。でもこの日だけは、何か体の異変を感じてた。最近は確かに仕事が忙しかった。ちょっと頑張りすぎなのかな…。
学校の中では大人しくしている。クラスメイトたちとは話しかけられたら返す程度で、たぶんクールキャラ?的な感じで見られてるんだと思う。体調に異変を感じつつも、なんとか乗り切って放課後を迎えた。クラスメイトたちは部活や塾、アルバイトがあるからと皆それぞれ帰っていく。私は望月さんの迎えまで1時間くらいあったから、教室で待っていることにした。ちょっと気持ち的に油断すると、頭が痛くなる…しかも全然治りそうにない。
「…っ」
ズキンと頭痛が走った直後、倒れるかもと思って机に伏せた。
「美波、大丈夫?」
声がした。
「…え?」
思わず声が出てしまった。そこに人がいたことに全く気づいてなかったから。よく見るとそこにはクラスメイトの橘柚瑠がいた。
「どうしたの?顔色悪いけど…具合悪い?あっ、ごめん!普段話さないから俺のことまだ覚えてないよな?俺、橘柚瑠。柚瑠って呼んでよ、よろしく」
「あっ、私は美波れい。よろしくね。ちょっと頭が痛くて…」
「ちょっとじゃないだろ…顔色悪すぎるって。ちょっとごめんな」
柚瑠はそう言って、私のおでこに手を当てた。
「…熱あるじゃん。ずっと我慢してたんじゃねーの?」
「…うん。具合悪いなって思ってて…でも、もう少ししたら迎えが来るの」
何となく正直な言葉が出た。なぜかわからないけど、柚瑠は話しやすいなって思った。