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決意-柚瑠 said-
やっぱり気になる。れいのことが。でもどういう風に気になるのか自分でもわからない。れいと1度話がしたい。どんな小さなことでもいいから…れいのことを1つでも知ることができたら俺のモヤモヤしてる気持ちがはっきりするかもしれない。
「…はやく、話がしたい」
言葉がふいに出てしまった。隣にいた友達に突然どうしたと聞かれたが俺はなんでもないと誤魔化した。
放課後、帰ろうとしていたれいに話しかけた。
「れい」
「柚瑠、どうしたの?」
「…俺ね、れいと話がしたいんだ。だから放課後とか休日とか、れいの時間があるときに会えないかな?」
「…いいよ」
「本当?ありがとう!じゃあ、これ」
俺はメアドと電話番号を書いたメモを渡した。
「ありがとう。あとでメールするね」
「うん、待ってる。じゃあな」
「ばいばい」
俺は教室を出た。れいからどんな話が聞けるのかすごく楽しみな自分と、ちょっとした数々の不安が俺の心の片隅に募っていたんだ。