緊急会議-望月 said-
今回のれいの発作が今までの中でもかなり大きかったことから、事務所の社長と博士、そして俺の3人で緊急会議をすることになった。
「博士、今回Reiの発作、わしはあいにく見ていない。様子とかを説明してくれ。」
「えぇ。今回の発作は新しく感じた感情に対して今まで組み込まれていたデータが一致しなかった。そして新しく取り入れることになったその感情のデータを分析している最中に容量がオーバーしてヒートした。それが何の感情だったのかは、まだわからない」
「そうか。望月くん、その後のReiの様子は?」
「はい。先ほど連絡しましたが、いつも通りに回復したようです。博士に緊急でデータ容量を増やすアップデートをしてもらいましたが異変などはないようです」
「回復したから良かった。そして今日の本題だがな…今後のReiの学生生活についてだ。博士何か提案はあるか?」
「そうですね…正直、あまりReiから目を離したくありません。しかし、秘密を知っているのはここにいる3人だけ。誰か秘密を守れて、Reiの面倒を見れるような人がいるなら…うーん。」
「社長…それから博士。俺から提案があります」
「望月くん、話したまえ」
「ありがとうございます。昨日、Reiが発作を起こしたときにクラスメイトの男の子が彼女を看病していてくれました。俺はその男の子本人に会って軽くですが話もしました。Reiが体調を崩したことをそこら辺に言いふらすような人ではないと感じました。彼に依頼してみてはどうでしょう?」
「なるほど、近々彼に話できそうな日を作れるのかね?」
「不可能ではないと思います。説明などは1度会ったことのある俺がします」
「わかった。ダメ元でやってみよう。しかし、Reiがソングロボットであることはこの世界の人間も知らないことだ。彼が絶対に情報を漏らすことのないように警告してくれ。」
「わかりました」
俺の提案で会議はお開きになった。しばらくの間は本人に気をつけて生活してもらって、俺は橘くんと話できる機会をうかがうことにした。