050
『ドラゴン』それは龍人族の先祖でもある。
ドラゴンには自我がある。何百年も生きている者だと人と意思疎通ができるそうだ。
ドラゴンは普段山奥など人が入らない場所で暮らしている。だから目撃証言も少なく世界に何体いるのかも把握されていない。更に、ドラゴンと出会ってしまい無事に帰って来れた人は滅多にいない。ドラゴンに会い、生きて帰れることは幸運以外のなにものでもない。
戦おうにも戦力差があり過ぎる。ドラゴン1体に人が100人束になっても勝てないだろう。
そんなドラゴンだが、空が飛べなくなっても人と仲良くなりという変わり者たちがいたそうだ。そのドラゴンたちが龍人族となったという説がある。どういう経緯でなったかは謎だ。だが、そういう話を私は聞いた。
ドラゴンは膨大な魔力を体に宿している。羽をはばたかせ空を飛ぶのも、体に覆われている鱗が硬いのも、口から火を噴くのも体内の魔力を使っているからだ。その魔力は龍人族にも残っている。龍人族の人についている鱗の硬化はもちろん、血液のように体中に魔力を流すことで肉体強化する事が出来るそうだ。
~中略~
龍人族にはあってはならない事、魔力の暴走だ。
魔力が暴走するとドラゴンと化してしまう。龍人族の者は意識を失い破壊衝動に体を取られる。
昔、私が生まれる前に龍人族の暴走で大被害が出た街があったそうだ。それから龍人族はひっそりと暮らすようになったらしい。この話は北にある小さな村に語り継がれていた。
実際の魔力の暴走を私は見たことがないし、そこから自我を取り戻したという話も聞いたことがない。近年、龍人族が魔力の暴走を起こすという事も忘れられているのかも知れない。
『ドラゴンの生態』より
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俺は本を閉じた。
読み終わったなぁ。
暇なときに少しずつ読んでいたので以外と日数がかかってしまった。今は10月も半ばを過ぎた20日だ。
俺たちはのんびりと暮らしていた。8月は学校が休みという事でハンナも一緒に依頼を受けたり、人が多いから大丈夫だろうと中級ダンジョンに行ったりしていた。
ハンナのダンジョン経験も積んでおかないとな。まぁ、人が多すぎてあんまり経験できなかったんだけど。なので初級ダンジョンに行き、連係プレーの手本を見せたりとしていた。初級ダンジョンは中級より人はおらず、下に潜れば潜るほど人の姿はなくなっていった。
俺たちはボス部屋がある1層上の層で探索をしていたが、人とすれ違うことはほぼなかった。1回すれ違った冒険者パーティに、「ボス倒してもいいですか?」と聞かれた時ぐらいだ。もちろん、肯定の返事をして俺たちはそろそろ帰ろうかと出口に向かった。ダンジョンの出口が見えた頃、ダンジョン内が明るくなったので、あの冒険者たちは無事ボスを討伐できたようだ。
8月の暮れは、毎年9月1日にあるフリーマーケットの準備という事で、街は賑わいを見せていた。いつにもまして人が歩いていたのだ。
俺はフリーマーケットの事なんて頭の中から消え失せていたのだが、シュリカに言われて思い出した。
でも、お金もあまりないし、売れる物もない俺たちにはあまり関係ない事だなと、何も考えずフリーマーケットの前日にギルドへ行ったとき、顔見入りとなっていた受付の人に「明日、護衛の依頼があるのだが」と話を持ちかけられた。
特に急ぎの用もなかったので、俺はその依頼を二つ返事で引き受けた。
次の日、待ち合わせ場所に行くと、その人はどこかの貴族のようで、煌びやかな格好をした女性だった。歳は、見た目俺よりも上だろうとは思ったが声にはしない。イーロは、その煌びやかな女性のエスコートをかってでていた。後で聞いたのだが、ああいう人には紳士な態度で気を配りながら接しておけば後々良い事が起こる。と言っていた。
その言葉の通り、イーロに好印象を持っていただけたようで報酬を決まっていた分より多く貰い受けていた。イーロのおかげで予想以上の儲けが出たのだ。
9月2日からハンナの学校は始まり、以降はそれといった事もなく、今日まで平凡に冒険者稼業をして暮らしていた。
「どんなこと書いてあったの?」
リビングで一緒に読書をしていたハンナが、顔を上げていた。
どうしてハンナが昼から家にいるのかというと、今日は学校が休みなのだ。8日間学校に行って、2日間休みなのだそうだ。
「そうだなぁ。簡単に言うと、ドラゴンは龍人族の祖先って言う事かな」
「それ、わたしも聞いたことがある! 龍人族の人たちはあまり自身の事を話さないから謎な部分が多いらしいよ」
「そんな事も書いてあったな。他の種族との交流をあまりしていないそうだ。その答えも書いてあったけどな」
俺は自慢げにハンナに言う。
「え! どんな?」
この事は知らなかったようだ。
「龍人族の人たちは膨大な魔力を持っているんだ」
「うん」
「ドラゴンの時は体が大きかったおかげで気にしなくても良かったそうだが、体が人型へとなり小さくなったせいで、魔力が制御しきれずに暴走が起こってしまう事があるらしい。だから他の種族とは離れて暮らすようにしたんだそうだ」
龍人族を滅多に見かけない理由はこれだったのだ。もちろん、どこかで一緒に暮らしている人もいるだろう。だが、龍人族が魔力の暴走を起こす、起こしたという話は聞いたことがない。自分から聞かなければ暴走を起こすという話は聞けないだろうが、起こしたという話を聞かないのは、本の通り、忘れられる程の時間、暴走が起こっていないということなのかも知れないと俺は思っていた。
「暴走ってどうなるの?」
ハンナは更に聞いてくる。
「暴走すると、ドラゴンとなり自我をなくして暴れまわるそうだ。この本の作者も見たことはないと書いてあったけどな」
人と生活したいから龍人族となったのに、暴走のせいで人との関わりを立つ羽目になってしまったと思うと悲しい気持ちになる。
「ん!? コウちゃん、今なんか聞こえた?」
横になり、俺たちの近くをごろごろしていたルナが突然起き上がる。
「え? ……いや何も聞こえていないが……――」
『グオオオオオオォォォォォォ――――』
いや、聞こえた。微かにだが何かの叫び声だ。
「――何だ!? 窓を開けて見てくれ!」
「おう」
イーロが窓を開けてくれた。
瞬間、外からの音が激しく入ってきた。
普段は静かなこの住宅地は人の話し声で埋もれていた。それにプラス、どこか鐘の音が聞こえ始めた。カンカンカンと何回も鳴り続けている。だが、さっきの唸り声のようなものは聞こえてこない。
「これ緊急警報だよ!」
外はがやがやしているのに全く聞こえなかった。閉めきっているとこの家しっかり防音されてるんだな。と思っているとハンナは驚きながら言っていた。
「さっきの叫び声と関係あるのかしら?」
「何が起こっているのでしょう?」
ハンナの驚きとは反対に、緊急警報と言われても状況が飲みこめないためか、穏やかな口調のシュリカとリーゼだった。実際、俺も良くわかっていないが。
「緊急警報って何のだ?」
「それは……わかんない、けど、この音が鳴ったら安全な場所に避難しろって言われてるよ」
「……取り敢えず、ギルド行ってみるか」
何かわかるかもしれない。
みんなが肯定の返事をしたので、俺たちは家を出た。
外に出ると、人がいつも以上に歩いていた。フリーマーケットの時よりいる気がする。これを見ると、ただ事ではないと実感してしまう。
「ハンナ、避難場所は決まっているのか?」
「学校が避難場所になってたと思う。あとはギルドとか、城の兵士さんがいる駐屯地かな?」
駐屯地は、警備のため街全体に数十ヶ所はあるらしい。交番みたいなものなのだろう。
「そうか……じゃあギルドに向かうか。情報も聞きやすそうだし」
俺たちは足早に冒険者ギルドへと向かう。
大通りも凄い人混みとなっていた。この波にのまれたら行きたい方向へは行けないんじゃないかと思うほどだ。
ここで再び、さっきの何者かの唸り声が聞こえた。家で聞いたよりも大きく聞こえたが、それでも微かなものだ。響いてきた余韻が聞こえているという感じだ。それでも家の中まで聞こえるというのは大した声だ。
感心していると、その声に反応するように街を歩く人の数は増えている。
「兄さんこっち、裏道を使うよ」
ハンナはそう言いながら俺たちを路地に連れてきた。
「遠回りになるけど今はこっちの方が早いと思う」
「確かにな」
ハンナの言葉にイーロは反応する。ここ住みの2人が言うのだからそうなのだろう。
「わかった、案内お願い」
路地などは近くに住んでいる人なら使うが、それでも全部の道は把握していないそうだ。こういうのは探検と称して遊んでいる子供たちの方が詳しいとイーロは教えてくれた。
ハンナは前に友達と色々と歩き回っているうちに覚えたのだそうだ。
確かにすれ違う人の数は少ない。大通りとはえらい違いだ。
ハンナのおかげで、軽く駆け足だったのもあるが、大通りを通って行くのと同じくらいの速さでギルドへとたどり着くことができた。
「オレはここにいるわ。何かあったら来てくれ」
「了解」
イーロはギルドの横に待機する事になった。こんな事件があっても入りたくはないらしい。それほどの事をしたのか、それともただ単にギルドが嫌いなのか……本人しかわからない事だな。
俺は考えるのをやめてギルドに入った。
「うわっ……人多い」
外も、歩いたり、走っている人の数は多かったがギルドの中もやばい状況だ。そこらかしこから叫び声が上がっている。
「みんな、はぐれないようにな。もしはぐれたらイーロの所で待ち合わせだ」
「うん」
取り敢えず受付に行って、この状況は何なのか確認したい。
「よし、突っ込むぞ。人混みが嫌なら最初からイーロの所にいてくれ」
そう言って俺は人混みの中へ体を捻じ込んだ。
誰かの体を押して押されて、それでも前へと進んで行く。進んで行くにつれて方向感覚がなくなっていく。人が向いている方に受付がある。そう信じて進んで行くと、なんとか開けた場所に抜け出すことができた。
後ろを見るとルナだけが俺について来ていた。小柄なのが良かったのだろう。人にもまれながらも小さい隙間を縫ってい俺の後ろへと辿り着いたようだ。
ここは一番端の、受付の前だった。受付というか、端にある受付台の下が開いている、従業員が出入りできるようになっている場所だ。右側は壁になっており、左側は受付に身を乗り出して話をしている人たちが見える。そんな人たちに対応している受付の人を不憫に思いながらも、手が空いている人を探すべく前方を見渡した。
すると、奥にいて書類に目を落としていた人が、俺の方を見てから近づいて来てくれた。
「コウさん、……来たのはこの騒動の事ですよね?」
この人はいつもお世話になっている人だった。だから来てくれたのだろう。俺が聞きたい事を最初に言ってくれる。今この状況で違うと言う人がいたら見てみたいものだがな。
「そうです。何が起こったんですか?」
「はい、この街にドラゴンが向かっているという情報が昨日入りまして、その打ち合わせをしていたら予想以上に早くこっちに飛んできているとの事なんです。ドラゴンの叫び声が聞こえませんでしたか?」
俺に耳打ちするように話してくれた。
他の人には聞かれたくなかったのだろう。俺の横にいる、ふくよかな体系をしている女性が鋭い目つきで俺たちの事を睨んでいる。どうしてお前は話を教えてもらっているんだ。とでも言いたそうだが、言われないので無視して話を聞き続けた。
「本当は明日避難勧告を出す予定だったのですが、声が聞こえてしまったせいで全てが狂いました。ドラゴンの暴走が発覚してすぐSランク冒険者に依頼を出したそうなのですが、如何せん空を飛ぶ相手です。追いつけなくてここまで来てしまったそうなんですよ」
ドラゴンの恐ろしさはさっきまで読んでいた本で何となくわかるが、まさかこんなにも早くそんな話が現実で起こるとは思わなかった。てか、タイミングが良すぎだぞ! しかも暴走だと!? 何でちょうど本を読み終わった日に起こるんだよ!
「最終的には、城の兵士たちと協力して街の前で防衛線を張りますが、それまでに追いついてほしい所ですね」
こんな事を考えたって仕方がない。起こってしまったものはしょうがないのだから。俺はそう思い直す事にした。
「……他の街の被害とかは出てないんですか?」
「聞いても良いものじゃないですよ?」
そういう答え方をするという事は被害にはあっているのだろう。気を使わせないようにしようと、あえて言わなかったのかも知れない。でも俺は知りたいと思ってしまった。
「教えてください」
目を見つめ、俺は答えた。
これは単なる好奇心だ。いけないとは思う、だけど知りたかったのだ。
「…………わかった。最初に、この話は内密に頼む。コウさんだから教えるんだぞ」
強い口調で言われる。そう言われると信頼されている感があって無下にはできなくなるな。もちろん言う気はないが。
そんな事を思っていると話は続いた。
「名は伏せるが、北にある村でドラゴンが襲来し暴れ出したそうだ。そこではなんとか食い止めようと村人たちは戦ったが、相手はドラゴン。村が半壊し無傷の人はいなかったそうだ。そして村から飛び去ったドラゴンは南下し、村の近くにあった町を襲った。冒険者もいたがそこはほぼ全壊に近いらしい。それでも満足しなかったのか、ドラゴンは次に北と中央の大陸境にある街を襲ってきやがった。たまたまいた腕の立つ冒険者たちがダメージを負わせドラゴンは逃げたそうだ。街は何とか守れたが街の外壁は壊れ冒険者も相当数やられた。……死人も出ている。そして今、この街方面に逃げて来ているようなんだ。ドラゴンのせいで連絡経路もボロボロさ。さっきも言ったが昨日一気に入ってきてな、こっちもてんてこ舞いなんだよ。幸いダメージを負わせたおかげで飛行能力が落ちているらしく、ここファンセントに来るのは明後日と予測されている」
「……そうですか」
「でだ、もう少ししたらだと思うが緊急依頼が発布される。冒険者じゃなくとも受けられるようになっているが、内容はドラゴンからの防衛だ。街を守りたい人が自己責任で受けられる。冒険者じゃない人とランクCまでの人が後方で防衛線を張り、それ以上はドラゴンを迎え撃ち足を遅くさせる。コウさんたちもやるか? 確かランクはEだったよな」
……この街にはハンナがいる。それを思うだけで参加する気になるってもんだ。
「やる。俺のパーティは参加だ。良いよな、ルナ」
「うんっ」
今まで黙っていたルナが返事をした。
「了解、ありがとう。願わくば、来る前に倒してもらいたいもんだよな」
そう言いながら、受付の人は踵を返していた。
「ああ、全くだ」
俺がそう言うと、彼は後ろを向いたまま、右手を軽く上げてくれた。
「というわけで、明後日ドラゴン討伐クエストをやります。正式にはもうすぐ発表されるらしいけど、もうエントリーしちゃいました」
依頼内容をみんなに簡単に説明した。
俺とルナがイーロの所に戻ると、シュリカとリーゼ、ハンナはすでにいたのだった。人混みに入ったは良いが押し出されてしまい、しょうがなく戻ったのだという。
「今回冒険者じゃなくとも受けられるらしいからイーロも受けてくればいいんじゃないか? 報酬貰えると思うぞ」
「いくらだ?」
「…………さぁ?」
そういえば聞いてなかった。
「でもあれだ、危険だから報酬いいんじゃないか?」
「それは最前線にいる人だけじゃないか? 後ろで待っていて何もなかったらお金出なそうだぞ」
「それはそれで無事なんだからいいんじゃない?」
シュリカが口を挟んだ。
「それもそうだけどな、この街は大都市と謳ってるからか腕の立つ冒険者もそれなりにいるぞ。なんとかなるんじゃないか?」
めんどくさい、とイーロは言いたそうだ。
「わ、わたしもやりたい!」
そんな中、ハンナも口を挟んできた。
「い、良いけど危ないぞ?」
「あれ、オレの時とは逆の反応だな」
にやけた顔をしながらイーロは言う。からかっているのが目に見ているぞ。
「そうだよ! ハンナはまだ未来があるんだから」
「うわ、ひでぇ」
めんどくさいなぁという気持ちで俺は言うと、イーロは笑っていた。
「兄さん……ダメ?」
身長差から上目使いになるのだが、そんな顔で言われたら勝てんぞ……。
「わ、わかった。じゃあイーロと行っておいで。でも、受付でダメって言われたら諦めるんだぞ」
「うんっ」
大きくハンナは頷いた。
「……あれ、オレは強制か?」
「おうともさ」
「……しょうがねえな。ハンナちゃん変装するからちょっと待って」
なんだかんだ言ってもやってくれるのがイーロの良い所だと思う。
イーロはボックスから紺色の布を取り出している。それでどう変装するのかじっと見ていると、鼻の上から紺の布を顔に巻き、目から下を見えないように覆い、頭の後ろで落ちないように縛っていた。そしてもう1枚、同じような布を取り出している。
今度のは細目に折っていた。太めのハチマキのような形にしてから、髪が上にあがるようにか、下からおでこに当てそれもまた落ちないよう後ろで縛っていた。
「よし、行くか」
変装はそれで終わりのようだ。
ハンナは変装の事には何も触れず、イーロと一緒にギルドの中へと向かって行った。
「……あれで変装」
「なんかかっこいいね!」
俺の呟きに答えるようにルナは言った。うん、俺が思った事とは違う感想だな。顔を隠し、バンダナを巻いているだけだが、不審者のような格好の気が俺はしたのだ。シルバーブロンドの髪が見えてなければ泥棒とも思われそうだな。
「そ、そうですね」
リーゼの困惑した声が聞こえた。ルナの言葉に答えたのだろう。
良かった、俺だけがおかしいんじゃないんだな。
「わかったわ! 服装が合ってないのね」
1人納得しているシュリカの言葉を聞き、それもあるかもなぁと思ったのだった。
ハンナとイーロはしっかりとドラゴン討伐に参加をして戻って来た。
ハンナは学生だから後方支援という事で俺たちとは別行動のようだ。イーロは好きに動いて良いらしく、俺たちと一緒に動くと言ってくれた。それと、街を1回出て外壁沿いに北東に行った所が集合場所だそうだ。イーロが俺たちと行動してもいいかと聞いた時に、「言うの忘れてたから言っておいて」と言われたそうだ。俺はギルドに来ればいいと思っていたから、そういうことはちゃんと言ってほしいな。今度会ったら一言文句言ってやろうと思う。
ともあれ、集合場所はわかった。
どこの街も大抵そうだが、この都市は東西南北に入口はある。その中の北か東から出て、北東に外壁をたどって行けばいいわけだ。そこが拠点になるらしい。
2人が戻って来て、帰路に着いた今、日は傾き初めている。
「明後日は何が起こるかわからないし、明日は体を休めような」
俺の言葉に反対意見はなかった。
買い物は明日でいいか。体を休めるといっても少しは動いとかないとね。




