004
163年 6月1日
旅立ちの日
朝、最後の手伝いを終えてご飯を食べている。
「コウさん、今日から町暮しですね」
「はい」
「うぅ、わたし遊びに行くからね」
「……わたしも」
「おう、家の場所はわかるよな」
「「うん」」
俺は、家を借りることにした。
冒険者ギルドまで徒歩約10分。月、銀貨10枚という物件だ。この町は、宿に泊まると一番安くて銅貨25枚かかるので、長期滞在するなら借りたほうがお得だったのだ。
ちなみに、この物件はジャンさんのコネで見つけました。さらに、お金も貸していただきました。なんせ全財産、銀貨3枚銅貨73枚だ。
ジャンさん万歳。コネ万歳。
ご飯を食べ終え、ついに出発。
「コウ兄ちゃん」
「コウ兄さん」
カレンとハンナが同時に話しかけてくる。
「ん?」
「これ、お守り」
「2人で作ったんだよ。大事にしてね」
小さく、丸い綺麗な黒と白の2つの石を俺に見せてくれた。
最近、町によく行ってると思っていたが、これを作ってくれていたみたいだ。
「ありがとう。大切にするね」
「うん! 石はね、お父さんとお母さんから貰った石なんだよ」
丸くという事は、やすりのようなもので擦っていたのだろうか? 相当大変だと思うが、そうだったら心のこもった贈り物として嬉しくないわけがない。
「……あとね、ネックレスに通るようになってるの。ネックレス貸して」
俺は、指輪のついたネックレスを首から取り、渡す。
石には、穴が開いているようで、ハンナは紐に通していく。
「はい。これで完成」
指輪が綺麗な石に挟まれて返ってくる。
「どう?」
俺はそのネックレスを着けて聞いてみる。
「似合ってるよ」
「……かっこいい」
……照れてしまう。
「そろそろ行くぞー」
「あっ、はい。2人とも、じゃあまたね。ミリアさん、1年間お世話になりました」
「私も楽しかったですよ。怪我、病気に気をつけてくださいね」
「はい」
俺は馬車に乗り込んだ。
「出発!」
ジャンさんが馬車を動かす。
1人と3人はお互いが見えなくなるまで手を振っていた。
少し経ってから話し始める。
「ジャンさん、1年間お世話になりました」
「いいってことよ」
「剣術も教えてもらい助かりました……」
「今生の別れじゃないんだから、そんなかしこまるなって。これからもちょくちょく顔出してくれればいいし、違う町に行っても手紙があるしな。おまえは、もううちの息子なんだから遠慮するな」
「はい……」
やばい、泣きそう。心に言葉が染み渡るぞ。
見ず知らずだった俺をここまで良くしてくれて、息子とまで言ってくれるなんて。
「生きていればいつでも会える。だから死ぬなよ」
「そう簡単にはくたばりませんよ。ジャンさんが剣術を教えてくれたんですから」
「おお、嬉しいこと言うね」
イーガルに着くまで、そんな話をしていました。
イーガルに着き、馬車を止める。
「よし、コウ。これからは自由に生きろ、楽しい冒険者ライフを過ごせ」
ジャンさんは手を出してきた。
「はい! ありがとうございました」
ジャンさんの手を取り、固い握手を交わす。
「いってきます!」
そう言い俺は町に繰り出した。
「まずは、家に行って説明を聞くんだったな。冒険者ギルドには明日行こう」
これから我が家となる家の方に歩いて行く。途中で食料や生活必需品を買いながら。
大通りから少し外れた、住宅地みたいな場所。ここの一画に家はある。
イーガルの町は、レンガ造りの家が大半なので変な感じだ。
ジャンさんの家は木造だったからかもしれない。
一度しか通ったことのない道を歩く。
迷っている感が否めないぞ。こっちでいいのか?
歩くこと10分。見覚えのある道に着いた。
「ここさっきも通ったじゃん……」
……これは完全に迷いましたな。
それからさらに15分。ようやく到着。
人に聞いては迷いを繰り返しました。なんでこんなに入り組んでいるんだ! この町は!!
玄関前に立つ。見た目は普通の二階建ての家である。
なんでこんな家が銀貨10枚という家賃で住めるのか。
それは、シェアハウスという形だからだ。
ドアにあるベルを鳴らす。
「はいはーい」
という声が聞こえ、女性が出てきた。
「おっ、コウ君、いらっしゃい。今日からよろしくね」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
この人は、大家のノナンさんだ。
「こんな商売を考えてくれたジャンに感謝だね。ふふふ」
裏がありそうな笑みを浮かべている。
「あ! この家の説明だったね。上がって上がって」
「……おじゃまします」
リビングに通される。
リビングは家に入ってすぐで、テーブルが置いてある。6人まで座れる結構な大きさだ。
「好きなとこ座っちゃって」
俺は取り敢えずテーブルの前に座る。
ノナンさんは、お茶を持ってきて俺の反対側に座った。
「はいどうぞ」
「すいません」
お茶をずずっとすする。
「ふー、では説明を始めるよ?」
前にあったときは簡単な説明しか受けていなかったので、これからちゃんとした説明をしてくれるのだろう。
「お願いします」
「うん。まず初めに、部屋は二階にあります。4部屋あるから好きなところ使っていいよ。コウ君が初めてのお客さんだし。あと、一階のあっちの部屋は私の部屋だから入らないでね」
そう言い廊下の方を指す。
「はい」
「次に、お風呂とトイレは1つしかありません。トイレはいいとして、お風呂は入りたかったら自分で沸かしてね。沸かした人が一番風呂の権利を持ちます」
そう言えば、この世界は水道設備があるんだよな。下水もしっかりあるし。ジャンさんの家も井戸があったけど水道も普通に使えてたな。ガスはないけど生活魔法で火はすぐだせるので、お風呂も沸かそうと思えばできるみたいだ。ただ、毎日は大変だから週1回くらいとなっていたけど。
「あとはごはんのことかな。私が2人分作ってもいいけど、どうする?」
「えっ、いいんですか!」
「1人も2人もあまり変わらないからね。いらないときは事前に教えてよ?」
「はい」
「……私、朝弱いから、朝ごはんがお昼くらいになることもあります。気をつけて」
「……わかりました」
「まあ、説明はそれぐらいかな。何か思い出したらまた言うね。では、さっそくごはんの準備でもしようかね」
ノナンさんは立ち上がった。
「まだ昼過ぎですよ? 早くないですか」
「おいしい料理には下ごしらえが必要なのさ」
「そうなんですか……そうだ! 来る途中で食材かってきたので使ってください」
「ほんとに? 悪いね」
俺は、ボックスから出した食材を渡した。
「料理できるまでのんびりしててね。部屋も決めちゃって。階段は私の部屋の方にあるから」
そう言い残し、キッチンへと向かっていった。
初めて会ったときはあまり話せなかったけど、話しやすい人だな。
俺は二階に向かった。シェアハウス初めてのお客が俺だそうなので、好きな所を選ばしてもらうのだ。
二階に上がると、廊下の右側と左側に2部屋ずつあった。
一応全部見てみたが、ほぼ一緒だったので右側の階段から遠い部屋を選んだ。
部屋を選んでから、外に行くとノナンさんに言い探索に出た。
今回は、ちゃんと来た道を覚えていったので迷わなかった……と言いたいところだが、ギルド前まで行き戻ってくるというだけで30分くらいかかった。その間にお店とか見ていたのでさらに時間は過ぎ、帰り着いたときにはもう外は暗くなっていた。
「おー、いいタイミングで帰ってきたね。ごはんできたよ」
テーブルに料理を並べながらノナンさんは話しかけてくる。
「はーい」
「冷めないうちに食べよ」
2人は席に着きいただきますとご飯を食べる。
「んん! 美味しいです!!」
「ありがと。前に料理の仕事やっていたからね。面と向かって言われるのは照れるけどね」
ノナンさんは、頬をポリポリと掻いている。
「今日は、引っ越し祝いということで結構作っちゃったからたくさん食べな」
「ふぁーい」
食べ物が口に入ったまま俺は答えた。
「そう言えば、部屋どこにした?」
「もぐもぐ、みぎかわのおくてす」
「右の奥ね、了解」
そうして、美味しい食事も終え自室にこもった。
道を覚えるだけで一苦労だな。もっとでかい街に行ったら俺はどうなるのだろう……。
寝る前に今日のことを振り返りそう考えた。
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次の日
朝起きるとそこは見慣れぬ天井だった……。
「引っ越したんだった……」
ベッドから出て伸びをする。
家具は元からついています。優良物件です。
一階に降りると誰もいない。朝弱いらしいし、ノナンさんはまだ寝てるのかな。
簡単にサンドイッチ見たいのを作り食べる。
ノナンさんの分も作りテーブルにメモと一緒に置いておく。
そして俺は家を出る。
今日から冒険者に俺はなる!
冒険者ギルドになんとか着いた。
中に入る。まだ朝早いので人は少ない。
しかし、すごい筋肉の人や顔に傷のある人がいてちょっとビビる。
いかついなぁ、そのうち慣れるのかな。
こっち見てきたぞ、おぉ怖い。
きょろきょろするのを止め受付に行く。
お姉さんとおじさんが受付にいたが、おじさんは他の冒険者の人と話し中だったので、お姉さんの方に向かった。
可愛いお姉さんだった。
……すいません、登録したいんですけど。
「……可愛いなぁ」
「はい?」
しまった! 思ったことと、しゃべることが逆になった。
ちょっ、危ない! 小さい声だったよな? 聞こえてないよな!?
俺はもうパニックです。
「何がご用でしょうか?」
あたふたしていると声をかけられた。
「すっ、すいません。冒険登録したいんでしゅけど」
……噛んだ。
「ぷっ、はい。こちらをお書きになり、少々お待ちください」
そう言い、一旦後ろの部屋に入っていった。
今のは、声が大きかったので周りにも聞こえてしまった。
お姉さんに笑われ、後ろからも笑い声が聞こえた……。
渡された紙には名前と種族を書く欄があり、それをさっと書いてお姉さんを待った。
「お待たせしました。では、こちらに血の着いた指を置いてください」
カードを持ってきてお姉さんはそう言った。カードの裏側に指紋をつける場所がある。
「……血ですか?」
「はい、血は自身を証明することができるのです。血と指紋をカードに付けていただければ、登録完了になります。針はこちらにありますよ」
待ち針みたいな針を渡してくる。
うぬ、自分で刺すというのはなんか嫌だな……。
やらなきゃ登録はできないし、やるしかないか。
俺は、人差し指の腹にちくっと針を刺した。
「こちらにお願いします」
言われた通りにやる。
カードに血の指紋をつけたら、表面に名前と種族、冒険者ランクが浮かび上がっていた。
「こちらが冒険者カードになります。なくさないでくださいね。再発行は金貨10枚となります」
たかっ!! 驚きだ。
「何でそんなに高いんですか?」
「昔はなくす人が多かったらしく、なくさせないようにと値段をつけたそうですよ」
「ちなみに、お金がなくて再発行できなかった場合はどうすれば?」
「新規となりまた1からやり直しですね。新規で作った場合は、どういうことか前のカードの記録は消えてしまいますので注意です。魔法アイテムは未だ謎が多いのですよ」
……なくさないように気をつけよう。
そう言えば、ジャンさんのと同様にこのカードは触っても何も頭に浮かんでこなかったな。
「ほかの説明もしてよろしいですか?」
そんなことを考えていたら話しかけられる。
「はい、お願いします」
お姉さんは、営業スマイルであろう笑顔で話し始める。
「まず、ギルドランクは一番下がGで、一番上がSです。ランクはギルドの依頼を受けて、その内容をしっかり行えば報酬でランクポイントも入ります。一定まで溜まればランクアップです。依頼はそこの、今男性と女性が見ているボードに貼ってあるので、やりたいのがあればそこから取ってきてください。ランクにより受けられない依頼があるので注意してください。Gランクは、討伐依頼を受けることができない。みたいな形です。魔物の落とすアイテムもこちらで買い取ります。あと、パーティは6人まで一緒に組めます。パーティは申請を出しておけば、パーティ全員にランクポイントが入ります。もちろんパーティに入っていてもその依頼に参加していなければポイントは入りませんが。もっと詳しい説明は組むときに聞いてください。最後にダンジョンのことです。ダンジョンは依頼にはありませんが、自由に出入りできる一攫千金の場所です。その分、リスクもあるので注意してください。ダンジョンについても分からない部分が多いので気をつけてくださいね。ここら辺は、北に難易度の低いのと、西に約2日歩いたところにある上級者向けのがあります。これくらいですが、何か質問はありますか?」
一気に話してきたな。
ジャンさんから聞いた話もある。
「特にないです」
わからなくなったら聞けばいいよな。
「わかりました。では、よい冒険者ライフを」
俺はさっそく依頼が貼ってあるボードを見に行く。
さっきの2人組はもういなかった。依頼に行ったみたいだ。
依頼内容は様々だった。
町から街への護衛や魔物討伐、薬草集め、ペット探し等々。
何でも屋みたいだなぁ。
最初は、薬草集めでいいかな。これでも、薬草ならみわけられる。ファーム家で覚えたからな。
北の森にある薬草を10個集める 報酬金 銅貨25枚
と書いてある紙を取り、受付に持っていく。
お姉さんは接客中だったのでもう片方の方だ。
「お願いします」
「あいよ。ん? にいちゃん、これ北の森に行くが大丈夫か?」
「大丈夫ですよ?」
なぜそんなことを聞くのだろうか。
「あんた、さっき冒険者になったばかりだろ、薬草採取では良い値の依頼だが、北の森には危険な魔物が出るかもしれないぞ」
俺は薬草集めで一番いい報酬のを選んでいた。ほかのは5個集めて銅貨5枚や、10個集めて銅貨15枚とかなんだもん。相場はわからないが、お金は欲しいわけである。
「これでも鍛えてましたから、町の周りの魔物なら大丈夫ですよ」
「にいちゃんがそう言うなら何も言わないが、危ないと思ったらすぐ逃げろよ」
心配してくれているみたいだ。
「わかりました。あと、貰えるランクポイントってわからないんですか?」
「わからないな。最初からパーティを組んでいてもランクアップに差が出てくるんだ。なぜかだか知らんが」
「そうですか。ありがとうございます」
「おうよ。ところで、北の森の場所は分かるか?」
「……わかりません」
だと思ったぜと、おじさんは場所を教えてくれた。
「気をつけて行けよ」
「はーい! 行ってきます」
俺は、初めての依頼に出発した。
北の門から歩くこと30分。道中は何も出てこなく、誰とも会わなかった。
右側に木が沢山ある。これが北の森らしい。この森の奥には初心者ダンジョンもあるそうだ。ランクが上がったら行こうかな。
北の森の薬草は、ここらで取れるなかで一番品質が良いらしい。
森へ入り探索開始。木の根元によく生えているらしいので、目を凝らしながら歩いて行く。
「おっ、これか」
幸先よく薬草を見つけた。
この調子ならすぐ終わるかな。なんてことを考えていた時期がありました。
7個目まで順調に見つかったのだが、それ以降全然見つからない。
「疲れてきたな。結構奥に来ちゃったか? 一旦引き返すか」
……最近独り言が増えた気がするな。
「あれ、こっちでいいんだっけ?」
ここで迷うなんてシャレにならんぞ。
取り敢えず歩き出す。
「お、薬草だ!」
薬草を見つけ、そちらに向かう。
取ろうとしゃがんだ瞬間、葉がいきなり俺目掛けて飛んできた。
「うおぁ!?」
尻餅をついたおかげで、葉は頭上を通過。
「なんだ?」
薬草から間をとると、薬草はひとりでに動きだした。
「魔物か!」
俺は剣を抜き構える。
敵の体はツタで、手と顔が葉っぱだった。顔の葉は手の葉より3倍くらいでかいが、この魔物自体、俺の腰までないくらいの高さだ。
敵は、右手の葉を俺に飛ばしてきた。スピードも速く、伸縮性があるみたいだ。
だが、直進しかできないみたいで相手が見えていれば避けやすい。
飛ばしてきた葉を難なく避け、敵に近づいて走る。そして、そのまま斬り裂く。
葉で防ごうとしていたが、その葉ごと切り裂いた。
やられた敵は粒子になり消え、その場にアイテムが残った。
「あっけないな。おっ、アイテムドロップだ」
落ちたアイテムを拾う。
「あれ? これ薬草じゃん」
ありがたく頂いた。
「倒した魔物が消えたり、アイテムを落とすなんて、ゲームみたいだな……」
でも、ゲームと思い死ぬのは御免だ。神も異世界って言ってたしな。
森を抜けるため、行動を再開した。
その間もう1体ツタの魔物を倒し、さらに薬草を3個見つけた。
薬草計11個だ。魔物は、アイテムを落とさない場合もあるらしい。落とさない方が多いのかもしれないが。
そして、なんとか森を抜けることに成功した。
日はもう赤く染まっている。夕方だ。
「ここから30分か」
くたくたになりながら帰路に着いた。
ギルドに着いた頃には、日は暮れていた。
「おー、にいちゃん。帰ってこないからくたばったかと思ったぞ」
「……簡単に殺さないでください」
「わるいわるい。にいちゃんみたいなことを言って、帰って来なかった奴らを見てきているからな」
その言葉には重みがあった。
「……心配させてすいません」
「謝るな。冒険者は自己責任だ。心配するのもオレが勝手にやってることだ」
笑いながらおじさんは答えた。
「それで、薬草はどうだったんだ?」
「ばっちりですよ」
そう言い、薬草を11個出した。
「すごいな、にいちゃん。初めての依頼をあっさりと達成か。1個多いが買取でいいか?」
「あっさりとじゃないですよ。森で迷うし、薬草の真似した魔物に襲われたり、大変でしたよ」
「にいちゃん、薬草モドキを倒したってか! 初心者殺しと言われてるんだぞ。その魔物は」
「へ?」
「いいか、あの魔物はな、薬草と見た目がほぼ同じで、油断したやつを一撃で葬っちまう攻撃力を持ってるからな。戦い慣れていたり、防具をしっかりつけていれば死にはしないがな」
そんな強い奴だったのか。最初の一撃は頭すれすれだったぞ。その後は気をつけながら薬草取りをしていたため2体目の初撃は横にかわして斬り倒したが。
死ななくてよかったと安堵する。無知は怖いが、知るのも怖いな……。
依頼を達成して、余った薬草は使い方を教えてもらい、ノナンさんの待つ家に向かった。
ノナンさんが俺のことを待っているかはわからないが。
「ただいまー」
家に入り、まずは挨拶。
「おかえり。朝はありがとね。で、初依頼はどうだった?」
ご飯を待っていてくれたみたいだ。ノナンさんはテーブルに座り、メガネをかけ本を読んでいた。
「なんとか達成できました」
「そう、よかった。ごはんまだ温かいから早く食べましょ。話も食べながら聞かせてね」
「遅くなってすいません」
「無事ならいいのよ」
席に着き、ご飯を食べ始める。
今日起った事を話しながら食べていく。
ノナンさんは相槌を打ちながら話を聞いてくれた。
話を終え、ご飯も食べ終わり、俺は体を風呂場で拭いて寝ることにした。
「おやすみなさい」
「おやすみー」
挨拶を交わし、自室に入る。
依頼で疲れていたせいか、ベッドに入るとすぐ寝てしまった。
次回は来週中です。