032
「まだ昼過ぎだから、今からパーティ登録行っちゃうか?」
「良いですね!」
「あと、装備品も買いたいしな。2人の防具は大丈夫か?」
俺の防具は……この前のボス戦でボロボロになり、買い換えたほうが良いくらいだったのだ。
「私は大丈夫」
「わ、私のは結構ガタがきちゃっています……」
リーゼが申し訳なさそうに言う。
「じゃあ装備も買に行こう」
……ルナの分は……明日とかでもいいか。
「では、しゅっぱーつ」
「はい! ほらシュリカ様も」
リーゼはシュリカの手を引っ張りながら部屋を後にした。
ルナが帰って来ないので、夜に部屋を移動するとミレーナさんに伝えて宿を出た。
目指すは武具屋。ギルドの近くに冒険者は多いわけだから必然的にその近くに武具屋は多くなると予想はできる。実際大通りに何店舗かあるのは見ているわけだからな。でも隠れた名店もあるかも知れない。という事でシュリカさんの出番となるわけだ。
「シュリカさん、良いお店とか知ってる?」
「えっ、そうですね……良いかはわからないけど、いつも買っているお店で良ければ……」
シュリカはそう言って案内を始めてくれた。
そのお店は他と比べて少し矢が安く売っていたらしい。だから行きつけのお店なんだ。と教えてくれた。話している途中、少し暗い雰囲気だったシュリカを見て、3人で来ていたのかな。と考えてしまう。
「このお店」
到着した場所は大通りから少し離れた場所にあった。
日の光があまり差し込まないこんな場所でお店を開いていても儲からないのでは、と思ってしまう。それか、穴場のお店で人気があるかも知れないな。
カランコロン、となるベルが付いたドアを開けお店に入る。
「こんにちはー」
「おー、いらっしゃい。3日ぶりか?」
背の高い女の人が、自分の品物を見ていたのか手に剣を持ちながら俺たちの方を振り向いた。
店の内装は至ってシンプルで、壁に掛けられている剣や弓、杖などと防具のが数個飾ってあるだけだ。
「そのくらいですね」
シュリカは店主と気軽に言葉を交わしていた。
「あれ? 見ない顔だね。前の――ぁっ、そ、そこ2人は友達? なに! この店紹介してくれたの!!」
俺は途中でこの人が何を言おうとしたか察した。ハセルとスティナの事だろう。でも途中で言いとどまった。いつも一緒に来ていたのかも知れないのだから聞きたくなるのも無理ないか。それでも聞かなかった所を見ると、冒険者を相手に営業しているという事を実感してしまうな。
「はい、そうなんです。こちらコウさんとリーゼさんです」
シュリカは店主の一瞬の間の事なんて気にする事なく話していた。……女は強いというのはこういう事なのだろうか……。
「ほぉほぉ、ウチはウラスタって言う名だ。よろしく!」
「「よ、よろしく、お願いします……」」
高いテンションで言われて、俺とリーゼは少し慌ててしまった。
「この街にいる時はひいきにしてってな。――さて、それでは本題だ。どのような御用で?」
ウラスタさんは終始笑顔であった。
「あっ、そうでした! 防具を買い換えたいと思いまして」
「そうかー、まいど! 前使っていたの見せてくれるか?」
「は、はい」
買いたと思うとは言ったが、まだここで買うのは確定ではなかった。が、有無を言わさず、買ってもらう気満々の接客をされてしまい、もう逃げられないな……と心で思う。
「ふふっ、私も始めて来たときはウラスタさんの接客に驚きましたけ……驚いたけど腕は確か」
横で見ていたシュリカが軽く笑いながら教えてくれた。それにしても、シュリカが照れながらも敬語から言い直すところが初々しいような……何て言うか可愛らしく思えたのは俺の中にしまっておこう。
「これです」
リーゼはすでにウラスタさんに自分の防具を渡していた。
「おー、こんなに使ってくれて防具も喜んでいたんじゃないか? ……そうだな、リーゼは動きやすい方が良いのかな、使う武器も見せてくれない?」
「は、はい」
そう言われて、愛用のレイピアとバックラーを見せていた。
「……なるほどね」
数秒見つめたウラスタさんは踵を返し、カウンターの裏に行くとごそごそとし始めた。
何をしているのだろうと思いながらも、俺も防具と剣を取り出しておく。
「こんなのはどうだい?」
そう言って持ってきた防具は、上半身のおへそ辺りより少し上から鉄で出来ているであろうプレートが付いており、背中も同じ高さまでプレートは付いていた。そして、胸があたる部分はそのプレートが外されていて、その分レザーが厚く覆っているようだ。脇から下の部分にプレートは付いていなかったが、基本レザーで出来ているらしく露出は見えない。スカートは前のと同じだと思われる。強いて言えばスカートの裾のほんの少し上に、横向きでぐるっと一周白いラインが1本控えめに入っていたくらいだ。
「着替えてみなよ」
ウラスタさんはある場所を指していた。その場所とはお店の角にあり、カーテンで仕切られている場所だ。更衣室なのだろう。
「は、はい」
そう言って渡された服を持ち、リーゼはカーテンの中に入って行った。
「んで、次はコウね」
「あっ、はい。お願いします」
リーゼの方を見ていた顔を戻し、防具を渡そうと手を伸ばした。
「……もしかして覗きたいの?」
そう聞いてきたウラスタさんは、ニヤニヤとたちの悪そうな笑みを浮かべている。
「い、いえ! な、なんですかその顔は!?」
「んー、べつにー。ウチがいる時はダメだからねー」
シュリカに聞こえないようにこの一連の話を俺の耳元で言ってから、パッと俺が持っていた防具を奪い取り、今度はお店の裏に続いているドアに入って行ってしまった。
……これは俺に覗いていいと……そういう事ですかウラスタさん……。
シュッと肌と服が擦れれていると思われる音が聞こえる。
俺は剣をしまい、更衣室の方に振り向こうとした。
「じー」
振り向こうと……。
「じー」
「な、なんでしょうかシュリカさん?」
更衣室に向けようとした顔は途中で止まっていた。
「いえ、別に」
さ、寒い! もう冬だっけ!? いや、まだ夏のはずだ! な、何だこの寒気は!?
「お、お待たせ、ぷっ。こ、これなんか合うと思うよ」
カウンター奥のドアが開いたと思ったら、緩い顔をしながらウラスタさんはやって来た。
……見てたなこの人。そんでもって面白がっていたな……。
俺も、シュリカに頂いたような冷たい目線をウラスタさんに贈った。
「コホン。面白かったよ」
隠す気は無かったらしく、わざとらしい咳払いの後に、俺の手の上に持って来てくれた防具を乗っけられる。
重さ的には大して変わらないかな? ……いや、少しこっちの方が重いか。
と考えていると、「き、着替え終わりました」という声と共に更衣室のカーテンが開いた。
おお! とリーゼを見て思っていると、隣から、「うん。合っているな」と頷いているウラスタさんがいた。
「な、何か恥ずかしいです……」
そう言いながら胸元に手を伸ばし、クロスするように隠すリーゼ。その仕草をする事により攻撃力が上がると知っていて、リーゼはやっているのでしょうか。
「手で隠すと余計他の人が意識しちゃうよ。自然体で行こう」
ウラスタさんの言葉を信じたらしいリーゼは、「は、はぃ」と言いながら、今度はもじもじとスカートをいじっていた。
……確かにプレートの間から出ている2つの山はレザーの生地のせいもあってか、普段のリーゼより大きく見える。だが、それでも恥ずかしがる程ではないと思うのだが……。
「似合ってるよリーゼさん!」
シュリカからもお褒めの言葉を頂いたリーゼは、俺にも似合いますかと聞いてくる。
「お、おう。変な所なんてないぞ」
と見る場所に少し困りながら返した。
「あ、ありがとうございます! コウ様、私これ欲しいです!!」
リーゼは俺が言った途端テンションが上がったようだ。みんなに褒められたからな。
「おー。了解だ」
あれ? 防具って似合う似合わないの問題じゃなくね? 丈夫かそうでないかの方が大切じゃね? と今更になって思った。
リーゼはすでに私服に戻るためカーテンを閉めてしまっている。
「う、ウラスタさん。似合ってましたけど、性能も前のより良いんですよね?」
「うん? ウチを誰だと思っているんだ。当たり前よ」
そっか……なら良いか。
「そうですよね、すみません。……お値段の方は……?」
「あー……、金貨2枚でどうだ?」
――しまった、相場がわからない。防具を買い換えるの初めてなんだもの……。
シュリカをちらっと見るが、シュリカは展示してある武器や防具に目をやっていて俺のヘルプには気づいてくれていない。……まぁ、今はお金あるし大丈夫か。
「わかりました」
「ちなみにコウの方も同額だよ」
「……はい」
金貨4枚の出費か。
「お待たせしました」
リーゼが更衣室から戻って来た。
「じゃあ次は俺が」
そう言って更衣室に向かう……途中で気づいた。
「こ、これ前のと同じ防具じゃないですか?」
防具がどんな感じなのか楽しみで、広げながら更衣室に向かっていたのだ。しかし、広げてびっくり前とほとんど、いや全く一緒の形なのだ。
「チッ、チッ、チッ。甘いよ少年。まぁ着てみればわかるから」
「そ、そうですかぁ?」
半信半疑の中言われた通りに着替え、更衣室から出る。
「どうだ? 変わったところは?」
「と、特にないです……」
どこが違うのかわからない。何が、甘い、ですか。前と同じなのに金貨2枚も取るとか、詐欺じゃん。まぁ、前のはジャンさんとミリアさんからの貰い物なんだけどね。だから愛着がなかったと言えば嘘になるが、ボロくなったらちゃんと換えるんだぞ。と、念を押されるように言われていたから良い機会だったりはするんだけどね。
「ふむ。着用者にも気づかせないこの腕。流石ウチだ!」
どうしたのだろうこの人……。
「コウ、わからないのか?」
「えっ? わからないって何も変わってないんじゃ……」
「そんなんで金貨2枚だったらぼったくりになっちまう。悪評が流れて商売あがったりだ。まず、素材が違うんだよ。ほら」
そう言ってさっき渡した防具を俺の前に出してくる。
「…………ほんとだ! 今着てる方が肌触りが良い」
「だろ、そっちは更に頑丈さもプラスされている。型を一般的な良く出回っているやつで作ったからわかりにくいんだよ」
そうだったのか……。さっきはすみません……心で色々言ってしまって……。
「うむっ」
ふぇ!?
……心で謝ったのが言葉に出ていたのかと思ったが、違うらしい。どうだ! と言わんばかりに胸を張り上げたとき出た声だった。
驚いたなぁ、もう。
リーゼとシュリカも触って生地を確かめている。更にリーゼは、「私のと同じ感触です」と手に持っている試着した防具を触りながら言っていた。
「あ、あと、シュリカの矢も買いたいんですが」
「おっけー。いっぱい仕入れてあるよ」
ほらっ、とボックスから矢筒入りの矢の束をごろごろっとその場に置いていた。
「全部で10個の矢筒に、30本入り。何個欲しい? 1個、銀貨2枚。全部で銀貨20枚!」
ダンジョンで矢がなくなるという事は防ぎたい。この前シュリカは金欠で買えないと言っていたし……この際だ、全部買っておこう。
「じゃあ5個くだ――」
「全部で」
シュリカと俺は同時に言葉を発していた。
「「えっ!?」」
「い、いいですよ。自分で払いますっ」
「いや、俺が払うよ」
「シュリカ、こういう時は男に払わせちゃいな」
「で、でも……」
「なぁコウ。可愛い子に貢ぐのは嬉しい事だもんな」
そんなフリはいりません……。
「そ、そうなんですか!」
なぜかリーゼが驚いているし……。
「ま、まあ、知らない子じゃなくて、仲の良い人に奢るって言うのは嬉しいはともかく、嫌ではないから大丈夫だ」
シュリカは何も言わずに頷いた。奢らせてもらえるようだ。
「全部で合計金貨4に銀貨20。あっ、更に銀貨5枚で3人の武器の手入れもしておくよ~。……どうだい?」
手入れといっても俺の剣は自動で綺麗になるから良いのだが……横にいる2人は違うし、お願いするか。
「じゃあお願いします」
「おう、まいど!」
俺はお金を払い、2人に倣ってカウンターに短剣を置いた。
「あれ? コウ、あの刀は良いの?」
「えっ……ああ、はい。あれは昨日、自分で完璧にやったんで」
「……そ、そう、わかった。剣2つに盾1つと弓1つ、確かにお預かりしました」
悲しそうな、悔しそうな顔をしたのは気のせいだろうか……。
「早くて明日の昼。遅くても明後日には出来るから取りに来てねー」
「わかりました」
こうしてシュリカ行きつけの武器屋から出たのだった。
「次はギルドだな」
案内お願い。と言おうとするが、その前にシュリカがおずおずと話しかけてくる。
「本当に買ってもらって良かったんですか?」
「ん? 良いってば。言わなかったけど、このパーティは基本的にお金は俺が出すことになってたんだ。ルナは依頼報酬とかお金いらないって言うし、リーゼは全部俺にくれるって言うからさ」
ため息交じりに俺は答えた。
「そう……なの?」
「はい。私は奴隷ですから」
リーゼのそれはもう口癖と言ってもいいのではないか……?
「ま、そういうことだ。でも、ちゃんとシュリカの分の報酬は前みたいに分けて渡すから安心してくれ」
前とはギルドで墓標を貰ったときである。あのとき受付の人に報酬を3対1で分けてくれと頼んでおいたのだ。
「そ、そうですか。……ありがとうございます」
「敬語になってますよ」
「あっ」
「はは、気にしないよ。慣れるまで時間かかるもんな、こういうのは」
「あぅ」
何も言っていないのにシュリカが先頭となり、俺たちの案内をしながら歩いていた。
「着いたな、よし登録しよう!」
「お願いします」
ギルドに入ると昨日の喧騒は嘘のように静かだった。人はいるにはいるが昨日の半分以下だ。
「すいません、パーティ追加したいんですけど」
受付にいた人は初めて見る人だ。従業員は何人もいるみたいだし当たり前と言えば当たり前か。
「はい、えーっとギルドカードをお貸しください」
言われるがまま俺はカードを渡した。続いてリーゼとシュリカも出す。
そういえばリーゼも固定パーティは組んでいなかった。この前は登録しかしてないし、次の日は仮パーティで済ませちゃったからな。
「悪いリーゼ」
「はい?」
リーゼはあまり気にしていないようだ、と言うか、何で謝られたかわかっていないようだ。それならそれでいいんだよ、うん。
「いや、なんでも」
「新しく加入する方はここにご記入と指紋お願いします」
リーゼが更に首を傾げたが、追及される前に受付の人からの話が入った。
固定パーティは仮に比べて手続きがめんどくさかったりする。まぁ俺は今回やる事ないんだけどね。リーダーのギルドカードが必要ということ以外は。だからルナがいなくてもメンバーを増やせるというわけなのだ。
「コウさん、カードお返しします」
「あ、はい」
「今のパーティはコウさんとルナさん。今回はそれにリーゼロッテさんとシュリカさんが追加されるということでよろしいですね?」
「はい」
「では、あとはこちらにお任せください。良き旅を」
リーゼとシュリカのカードを返され登録は終わった。
「……帰るか」
「はい」
「うん」
「あっ、コウちゃん、リーゼちゃん、シュリカちゃん!」
ギルドから出ようとすると、俺たちは誰かに呼ばれた。
「ルナ様! 何していたんですか?」
階段から降りてきたルナが俺たちを呼び止めたのだった。
「友達と話してたんだよ」
今日も友達と会っていたのか!? くそ、見てみたかった。お出掛けとはそういうことだったのか。わかっていたら早めに来て、二階で一息取ろう的なこと言えたのに。今から行くのも怪しまれるだろうし諦めるか……。
ちらっと階段の方を見たが誰も降りては来ていなかった。
「楽しかったか?」
「うんっ」
「そりゃ良かった。俺たちは今から帰るけど、一緒に帰るか?」
「うんっ!」
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宿に帰ってすぐ晩ご飯を終えた俺たちは、食べている間にルナに部屋を移動するという話をして一旦三階の部屋に戻った。
荷物はほとんどをボックスの中に入れているが、置き忘れとかがないかの確認のためだ。
………………やばい。
やばいぞ、すっかり忘れていた。俺、生活魔法まともに使えないんだよ……。
慣れって怖いな。今までボックスは短剣の力のおかげで使えていたのに、その事がすっぽりと抜け落ちていたよ。今、短剣はウラスタさんの所だし、使うのは極力避けないとな。……ん? でもあの時財布しまう前に短剣を手放していたぞ。……あれ? もしかして短剣無しでも使えるようになったのか? 前は一瞬で消えてしまっていたのに、今では普通に!?
「……ふっ」
物は試しとボックス魔法を使ってみる。
……おっ、出来た! 出来てる!! マジかっ、やった! 今までの努力は無駄ではなかったのか。最近は練習をさぼり気味だったのに。
試しに財布を取り出すと、無事手元に持ってこれた。
そして財布を戻そうとするが……。
あら? …………む、むむっ……無理だ……出来ない……。
1回分の魔力しかないってことか……しかも20秒も維持できないし。
自分の限界を改めてしり、魔力が増えていることは嬉しいが、未だまともに生活魔法が使えないことに対して悲しい、何とも言えない気分になった。
財布をボックスにしまうのは一旦諦めてポケットに入れると、ルナたちが、「何もないよー」と教えてくれるのはほとんど同時だった。
い、今の俺の動きを見てる人いなかったよな……。見られていたら、変なことをしていると思われるもんな。
「そ、そうか。じゃあ移動しよう」
1つ階を降りて二階へ。
「ここだな」
部屋を開けるとベッドが4つ置いてあった。……そのために移動したのだがら当たり前なのだけど。
三階の部屋より少し大きくなっている部屋は、ベッドが向かい合うように2つずつあるが、その他の所は変わっていないようだ。
「これからはここが俺たちの部屋だがら間違えるなよー」
「うんっ」
「あ、あのベッドはどれを使えば」
「うん? 好きな所でいいよ。1人1個だし」
「は、はい」
俺は三階の時と同じ場所を確保しつつそう言った。
「ふぅ、……あっ、そうだルナ」
「うにゅ?」
「今日武器屋に行ったんだけど何か欲しいものとか、直しておきたい武具はあったりした?」
「んー……、特にないかな」
「そっか。じゃ、俺は寝るから」
「あたしもー」
リーゼとシュリカの話し声が聞こえていたが、気にする事なく俺はベッドに寝っ転がった。ルナは俺の隣にあるベッドに飛び込んでいる。ルナのベッドはそこで決まりみたいだ。
「……あっ」
寝返りを打つとズボンに何かが入っている感覚があったのだ。
財布かぁ……ボックス使えるかな。まだ1時間も経っていないけど……。
顔も布団に埋め、布団の中で気づかれないように財布を手に持ちボックスと念じる。
「おっ」
行ける!
空間が歪み、そこに財布を投げ入れる。
歪みは財布を取り出した時より短く、1秒程しか出現しなかったが、何とかしまうことが出来た。
良かった、これで安心して寝られるな。
目をつぶる。いつの間にリーゼとシュリカの声も聞こえなくなっていた。
いつも閲覧ありがとうございます! ウラスタさんの出番はここで終了です。ありがとうございました~。
ウラスタ「へっ!? ウチの出番もうないの!!?」
…………。
ウラスタ「ちょっ! yoshimitu!!」
…………。
ウラスタ「聞いてんの!? ねぇってばっ!」
……何でしょう?
ウラスタ「名前までちゃんとあるのに1話しか出てないキャラなんていた!?」
いると思いますよ。グランマレード夫妻は1話しか出てないと思うし。
ウラスタ「あの夫の方は名前が良く出るでしょ! 妻は名前しか出てないからノーカウンッ!! それに、コウたちが武器を取りに来るって場面もあるんだよ!」
…………………………では、よろしければまたの閲覧をお願いします。
ウラスタ「無視するなあああぁぁぁぁぁ」
――――以上、ノリで書いたどうでもいいと思われる裏話でした――――
ウラスタさんの出番は今のところは本当にもうありません。行き当たりばったりで書いてるので再登場するかは謎です(笑)




