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013

 

 村を出てから日が暮れるまで、俺たちは歩き続けた。

 ルナは途中で歩くのが疲れたのか、猫になり俺の頭の上に乗っていた……こういうのも可愛いよな。


 今回も道端で野宿をすることとなる。

 野宿は慣れているとルナは言っていた。俺が薪を出すと火を点けてくれて、更に土を魔法で座れるような形で出してくれた。

 ……ルナって凄い魔法使いなんじゃないか? 俺が野宿初心者だからそう見えるだけで、これが普通なのか?

 村で買った食材で、適当に料理をして食す。


「ルナの魔法凄いよな」


 俺は聞いてみた。


「ん? そう?」


 本人は自覚がないみたいだ。


「凄いよ。特異個体を一撃で倒しちゃうし、村で襲われそうになった時もそれを察知して撃退してくれたじゃん。しかも無詠唱で」


「んー、それは慣れだよ。伊達に年取ってないもん」


 ……俺には12、3歳にしか見えないんだが……獣人だからなのか? そういえば15歳以上じゃないと冒険者になれないじゃん!

 女の子だし、下手に聞くのは良くないよな。


「……ルナは15歳以上?」


「うん? そうだよ」


 それ以上聞くのはやめた。冒険者にはなれるから良かった。


「……そっか、慣れかー」


 俺が呟き、会話はそこで終わる。パチッパチッと薪が焼ける音だけがした。

 ふと上を見ると、今日も夜空が綺麗だった。



 ----



 歩き始めて2日目。半日ぐらいが経つ。


 昨日の夜は野宿で初めてぐっすり寝れた。魔物が近づいてきても気づかないくらいに。実際、魔物は現れていないから良かったが、それくらい熟睡できたのだ。

 熟睡出来たのは、猫化してたルナが俺の包まったローブの中に入って来ていたからだろうか?

 人肌恋しかったのかな。……相手は猫だけどね。

 前はこんな寂しがりじゃなかったんだけどなぁ。

 そう思いながら地図を見る。

 分かれ道を間違えずに進んでいると思う。


 黙々と歩くこと更に3時間くらい。前に馬車が数台止まっていた。近くで戦闘音もする。


「何だ?」


「ニャ!」


 猫ルナは俺の頭から降りて、すぐ変身魔法を使う。


「戦ってる。魔物かな?」


「助けるか」


「うん」


 俺たちは走って向かった。


 戦闘音は魔物たちと、馬車を守って戦っている人たちからだ。スライム2体とオオカミみたいな魔物が1体いたのだ。


「ルナ、スライムは任せた。倒したら援護をしてくれ」


「りょーかい!」


 ルナはスライムの方、俺はオオカミと戦っている人たちの前に出ていく。


「うらぁ!」


 横からオオカミに斬りかかる。


「ギャン」


 不意打ちでダメージを与えることが出来た。オオカミからは血がにじみ出ている。


「グルルッ」


 喉を鳴らしながら俺に近づいて来る。しかし、俺に襲い掛かる前に体中に火が点る。


「キャァーン!?」


 甲高い声を出しながらオオカミは消えていった。

 横を見るとスライム2体はもう消え、呆然としている男たちとルナの姿だけだった。


「ルナ、ナイス」


「えっへっへ」


 俺とルナはハイタッチを交わす。


「おい!」


「はいっ!」


 反射的に答えてしまった……。

 声がした方を見と、強面のおっちゃんが俺たちの方に来ていた。

 た、助けない方が良かったのか……?

 少し後ずさる。ルナは何とも思っていないようでその場から動いていない。


「助かったよ、兄ちゃんたち。オレはゴードンって言うんだ。一応商人をやっている」


 近くに来ると、強面からにこやかな顔になり、自己紹介をしてきたのだった。


「お、俺はコウです。冒険者です。で、こっちがルナです」


 ルナは、「こんにちは」とお辞儀をする。


「そうか冒険者かぁ……」


 ゴードンと名乗った商人は何か考え事をしているようだった。

 俺は怒られなくてホッとしていた。怒られるかと思ったよ……。あの真顔は怖いよ。子供が見たら泣き出すかもしれないぞ。


「コウたちはどこまで行くんだ?」


「えっ? ここから一番近い街です」


「それだったらヴィンデルか、ちょうどいい。オレたちもそこに行く途中なんだ。良かったら乗って行かないか?」


 ……楽ができるじゃないか!

 顔の怖さより楽さを優先! 正直、歩き疲れてたんです。


「ぜひ! いいよね、ルナ?」


「コウちゃんがいいなら、いいよ」


 乗らせてもらうことにしました。


「助かるぜ。最近、この辺り魔物が暴れやすくなってるって聞いてたが、本当とだとは思ってなかったから対策が甘かったんだ」


「そうなんですか」


「コウも知らなかったか」


「はい」


「噂だったからオレも信じてなかったんだけどな」


 そう言い、ゴードンさんは笑う。

 ということは、護衛をしろって言う事かな? そのくらいならルナさんが余裕でしょうし、大丈夫ですよ。 


「ところで、ゴードンさんは何を運んでるんですか? 馬車5台もありますけど?」


「これはな、食材とか奴隷とかだな。魔物は食材目当てだったんだろう。運悪ければ俺たちも食材の仲間入りになるがな」


「奴隷!?」


 俺はそこだけに食いつく。


「おう!? そ、そうだぞ。驚くことか?」


 この世界は奴隷制度があるのか!?

 ゴードンさんは、俺の反応に驚いていたが、そんなこと俺は気にしない。


「奴隷の人たちって……何かやらかしたんですか?」


「……コウはイーガルの方から来たのか?」


「そうですけど?」


 なんでそんなことを聞くのだろう?


「そうか。あっちの方は奴隷がいないからな。というか、奴隷商がいないんだ。だから知らなくても無理はない」


「……そう、なんですか」


「ああ。あそこら辺は治安が良いだろ。奴隷商人が店を開くと、そこに売り込もうと人攫いが出たりするんだ。それが嫌だったらしくな、町長に断られ続けているんだ。もちろんオレはちゃんと正当な理由があって買い取っているぜ」


 とゴードンさんは言う。

 俺は奴隷について教えてもらうこととなった。

 奴隷にも人権はあり、過度な暴行や殺害をすると、それを行った主人は罰金や奴隷落ちになるそうだ。また、食事も主人の務めであるらしい。奴隷もまた主人の言うことに従わなければならないが、絶対にできないことや暗殺など悪事を働くことは従わなくていいらしい。奴隷が悪事を行った場合は、持ち主の主人も同じように罰せられると教えてくれた。

 ……良い主人に会えたなら悪くない仕事だと思えるな。しかし、嫌な主人だったら……。


「嫌な主人だったら、わざと悪事をすれば売られて逃げるのでは?」


 疑問に思ったので聞いてみる。


「それは、その主人次第だ。1回目は相当なことをやらない限り許されたりするんだよ。で、奴隷にもうそんな真似させないように躾や調教したりする奴もいる。奴隷も人間だ。いきなり人殺しが出来る奴はそうそういないだろ。……心が壊れていなければの話だがな」


 ……調教という言葉に性的意味が浮かぶのは、俺が異世界人だからなのだろうか。後半は部分は聞き逃す。というか、聞いていなかった。


「まぁ、奴隷にもいろんな部類があるからな。戦闘奴隷や家事奴隷、性奴隷、愛玩奴隷なんてのもいる」


 せ、せ、せせせいどれい!!

 欲しいかもしれない! 脱童貞ができるじゃないか!


「できることや得意分野によって値段は結構変わるんだがな。……コウ、聞いてるか?」


「もももちろん聞いていますよ!」


「そ、そうか、ならいいんだ」


 ふぅ、焦ってしまった。心を無に……。

 俺の膝を枕にして寝ている、ルナ人型の頭をなでて癒される。

 人ルナで出会ったのならそれを通さないとな、説明がめんどそうだし。


「あと、奴隷は黒い腕輪をつけているからな」


 こんなのだ。とゴードンさんはボックスから出して、見せてくれた。

 触っても何も浮かんでこない……魔法アイテムじゃないのかな?


「これをつけていると何か変わるんですか?」


「特に変わらないぞ。持ち主とかの情報が入っているのと、持ち主が魔力を通したときに痛みを与えることができるくらいかな。魔力の量で痛みは変わるが、死ぬ程の痛みはでないぞ」


 魔法アイテムなのに短剣のように浮かんでこないとは……ギルドカードと同じみたいだな。こういうのってどうやって作っているのだろうか?


「これがあれば、勝手に奴隷にすることができるんじゃ……?」


 商売道具だろうし、聞きにくかったので違う質問をした。


「コウは悪いこと考えるなぁ。まあできるにはできるが、それがばれたら罰金で済むもんじゃないぞ。命を落とす覚悟でやらないと」


「でも、人攫いはあるんですよね?」


「まあな。だからあいつらは命がけでやってるんだよ。人を攫って奴隷商に渡すわけだから、勝手に奴隷にするよりは罪が軽い。それでも死刑が無いとは言い切れないけどな。それを買い取る奴隷商はもっと悪いんだが、減らないのも事実なんだよな」


 この世界の闇の部分なんだろう。自分から聞いといてなんだが知りたくなかったな……。


 ゴードンさんの話を聞いているうちに日は傾いていた。この日はあれ以降魔物は出てこなかったのだった。


「よーうし、今日はこの辺で野営だ!」


「おーう」


 後ろの馬車数台から数人の声がする。

 俺とルナは、一番前の荷物が少ない場所に入り、馬車を操るゴートンさんと話していたのだ。


 野営は、商人メンバーが何もかもやってくれているおかげで、俺とルナはやることがなかった。



 ----



 村を出てから4日が経った。

 朝の出発からここまでの道のりで、魔物との戦闘は数回あった。

 魔物はスライムとオオカミみたいな奴。その2種しか出て来なかった。

 出会ったらルナが魔法をぶちかまし、その間に俺が魔法圏外にいる魔物の気を引くという作戦で、余裕で切り抜けられたのだった。


 この世界にも地球にいた動物と同じ形、同じ名前の魔物は存在するのだな。動物はルナの猫もそうだが、馬もこちらでもしっかり馬車を引いている。いると思ってはいたが、魔物として出たのはオオカミが初めてだ。あのオオカミはウルグと言い、オオカミの中でも下位の魔物らしいが。


「今日には着くと思うぞ」


 馬車に揺られのんびりしていると、ゴードンさんは教えてくれた。


「そうですか」


 5日かかると思っていたのに1日早い。これが馬車の力なのか。


「あと3時間くらいだ」



 そうして、馬車に揺られること約3時間。ヴィンデルの街が見えた。


「コウ、ルナ、見えたぞ」


 ゴードンさんの声で外を覗く。


「おお!」


 俺は声を漏らす。

 街はでかかった。ここから見ただけでそう思ってしまえるほどに。


「コウ、そんなに驚いていると、ウェルシリアに行ったらもっと驚くかもしれないぞ」


「これより広いんですか!?」


「広いかはわからないが、城とか見たら驚くだろうよ」


 そういえば、都市には大陸を治める人たちが住んでいるって聞いたことあるような、ないような……。


「少しここ滞在してから行く予定なんですけどね」


「そうか、歩くと3日くらいかかるだろうが、ウマ借りれば2日で着ける。ずっと走っていられる優秀なウマなら1日で着くこともできるぞ。その場合、朝から夜まで丸1日かかるがな」


 そんな話をしながら街に入って行く。

 ルナは街に興味がないらしく、名前を呼ばれたときは見ていたが、今はどうでもいいような感じだっだ。


「コウは冒険者ギルドに行きたいだろ?」


「まぁ、そうですけど」


「じゃあ近くで降ろしてやるよ」


 馬車は街中をゆっくり走っている。


「あれ? 街で馬車に乗ったら危なくないですか!?」


「あっはっはっ。コウの反応は面白いな。でかい街には、大抵馬車が通ってもいい道があるんだよ。この道がそうだ。人はあんまり通らないから比較的安全だ」


「へぇー」


 田舎者丸出しな返事をする。

 そのまま進むこと5分。


「この道をまっすぐ行けば冒険者ギルドに着くだろうよ」


 細い道を指さしゴードンさんは言う。


「ありがとうございました」


 馬車を降りお礼を言う。


「気にするな。オレたちも助かった」


「はい」


「そうだ、街の外れにオレたちの店があるから、気が向いたら来てくれ」


 ど、奴隷の店が……。

 あとあと聞いたのだが、ゴードンさんのメインは奴隷商だったのだ。


「は、はい」


「んじゃな」


 俺たちを乗せてくれた馬車の列は進んで行った。

 それを2人で見送る。


「よし、行くか」


「うん」


 俺たちはギルドに向けて歩き始める。



 ----



『163年8月9日 13時21分41秒』


「…………」


 早速、俺たちは迷っていた。


「……ルナー」


「なにー?」


「ヴィンデルに着いたのって昼前だよな」


「そうだね」


「……今何時?」


「13時」


「…………」


 これも誰のせいでもない。この街が悪いのだ!

 ゴードンさんに言われた通り、細い道をまっすぐ進み広い道に出ましたよ。それでもまっすぐ進み、途中くねくねした道やら、かくかく曲がった住宅地らしき場所を歩き、今に至るわけですよ。


「ルナもこの街初めてだよな?」


「うん!」


 ……元気に言われても。


「まったく、コウちゃんはしょうがないなぁ」


 ルナは猫ルナになった。


「いきなりどうした!?」


 鼻をピクピク動かしている。


「ンニャ!」


 そう言って歩き始めた。


「ちょっと待って!」


 俺はそれを追いかけるのであった。



 大通りやら裏道やらを歩き、今は裏道にいる。


「たぶんこの辺り」


 人ルナに戻り、裏道を抜けた場所を指して言う。


「本当か!」


 裏道を抜け周りを見る。


「あった!」


 ギルドの看板が見えた。

 鼻をピクピクさせていたので、匂いで道ってわかるのか疑問だったが杞憂だった。


「さすがルナだ! ありがとう」


 嬉しさのあまり、ルナの頭を猫耳ごとなでまわす。


「にゃ!? ふにゃ~」


 最初は驚いた様子だったが嬉しそうになでられていた。



 ギルドはイーガルのと比べると差が大きかった。

 まず、二階建てというのに驚き、中に入ると広さにも驚いた。

 イーガルの倍はあるかもしれない。流石都会だ。


「ルナは本当に冒険者になってもいいの?」


 前にもいいとは聞いていたが、無理にさせようとは思っていない。再確認だ。


「いいよ」


 ルナは軽く答えた。


「昔、あたしの知り合いも冒険者やってた人がいて、話は聞いたことあるんだ。良い機会だしあたしも冒険者になる!」


「そうか、じゃあ受付に行こう」


「うん!」


 ルナはご機嫌であった。


 受付でルナの登録を済ませ、次はパーティ申請を出した。もちろん固定パーティのだ。

 ルナに良いか聞いたら、「あたりまえじゃん」と言われてしまった。

 ……その言葉を言われて嬉しかった。というのは秘密だ。


「今日は依頼受けないで宿に行こうか?」


 もう昼も過ぎているし簡単な依頼でも、また迷ってタイムロスするかもしれないからな。


「おまかせ~」


「そっか」


 俺は受付の人に安い宿はないか聞いた。


「そうですね……近くで安い宿といっても、他の冒険者も泊まっていますからね。安くて空いている宿は少ないですよ。歩いて20分ぐらいの所に良い宿があるのですがどうです? 他の冒険者の方は遠いと言っているので、空いているとは思うのですが?」


 良いじゃないか! 歩いて20分で遠いとは。俺が高校に行っていたときなんか、もっとかかっていたというのに。


「そこまでの道を教えて下さい!」


「は、はい」


 受付の人はダメもとで聞いていたらしく、俺の返事に驚いた様子であった。


「ここを出て左に行きそこから――」



 道を聞き終えギルドを出た。

 受付の人が最後に言っていた、「まさか行ってくれる人がいるとは、ありがとう。後悔はしないと思う」という言葉に期待をして、歩き出した。


「ルナ、すぐウェルシリアに行かなくてもいいかな?」


 俺はこの街に少し滞在してから行きたいと告げる。な、なぜなら、ゴードンさんの所に行ってみたいと思ったからだ。


「うん? いいよ。あたしはどこに行ってもいいもん」


「そうか、ありがと。1ヶ月くらいでいいかな」


 そう決めて、俺たちは宿に向かう。


 そして、歩くこと25分。

 迷わずに来れましたよ! やったー。

 ……正直に話すと、俺が道を間違えそうになるとルナが訂正。それを何度も繰り返し、最終的にはルナの後に俺がついて行くという形で辿り着いたのである。

 ルナの方向感覚はピカイチだな。世界を回っていたというのも頷ける。


 宿屋に入って行く。

 19時になろうかという時刻だった。


「いらっしゃいませー」


 愛想のよさそうな女性が受付から言葉を飛ばす。


「泊めてもらいたいんですけど……」


「はい、2名様ですね。料金は朝夜ご飯付きで1日銅貨50枚になりますがよろしいですか?」


 2人で、ご飯付きなのに銅貨50は安い! 村の宿より安い! 良い宿を紹介してもらえたようだ。


「えー、長期滞在しようと思うので、1ヶ月分一気に払っても大丈夫ですか?」


「はい、もちろ……えっ!?」


「やっぱりダメでしょうか?」


「だ、大丈夫です! ありがとうございます!」


 何故か慌てた様子だな……俺、何かしたっけ? 

 女性の様子を気にしながら、では、と銅貨1,500枚分の銀貨15枚を渡した。


「あ、ありがとうございます! お部屋は三階の301の部屋です。食事はそこのテーブルでも部屋で食べてもいいですが、こちらまで取りに来てください」


 そう言って鍵を渡してくれた。どうやら何もなかったようだ。どうして慌ててたのだろう。

 受付の左側、俺から見て右側には、お食事処としてご飯を食べるスペースがある。その奥にキッチンがあった。

 今日からご飯は出ると聞いたので、お願いをして三階に上がった。


「301、301……」


「ここだよ!」


 ルナが部屋を見つけ、先に入って行った。鍵はかかってなかったようだ。

 俺も部屋に入る。


「おお」


 部屋は白を基調としていて綺麗である。ベッドも2つある。


「なかなかいい部屋だな」


「うん!」


 ルナは気に入ったのか、ベッドにダイブしてゴロゴロしている。

 俺もこの部屋は気に入った。


 少し休憩してから、ご飯を食べに一階へ。

 受付には誰もいなかった。


 キッチンには人がいたので、ご飯は出来たか聞いてみることに。


「すいませーん」


「はーい、もうできます。座って待っててくださーい」


 そう言われたら待つしかない。

 ルナと話しながら待っていると、ご飯が運ばれてきた。


「すいません。遅くなって」


「いえ、大丈夫ですよ」


 ご飯を持ってきた人を見ると、さっきまで受付にいた女性だった。


「あれ?」


「どうかしました?」


「あなたが1人でやっているんですか?」


「えっ、まぁそうですね。混んでいたら誰か雇いますけど、今は暇な時期ですからね」


「そうなんですか」


 それでも大変そうだ。


「今、お客様はおふたりだけですから、ごゆっくりどうぞ。何かあればいつでも来てください」


 そう言ってキッチンに戻って行った。

 俺たちのせいで大変にしてしまったのか……。食べるか。


「「いただきます」」


 美味しかった。ノナンさん程ではないが……比べたら失礼だな。

 ご飯を食べて、明日からの依頼に備え寝ることにした。



読み直してから投稿してるのですが、投稿してまた読むとミスが見つかる事がよくあります……。m(__)m

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