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大改装、Beforeーその後

 獣肉を食べ終わり、肉についていた骨をまた風魔法で外まで運んでいくと日が暮れてきたことに気づく。夜は光魔法があるので明かりに困ることはないが、腹も膨れたし、今日一日色々あったし、人との心的外傷(トラウマ)も負ったし、そろそろ寝ることとする。オー窟に戻り「土が寝台を形作って固まる。」と唱ると岩のベッドが出来た。ないよりはマシだ。煙草を一本吸って寝た。




 異世界二日目。毎日が日曜日だ。・・・なんだか罪悪感に苛まれるのは日本人ゆえの特性か?

 目が覚めると、魔法で出した水で顔と口を洗い、早速オー窟の改造に取り掛かった。前にも述べたが、オー窟の概要は入口から50mほど通路が伸び、突き当たりで20m×30mぐらいの台形の広場、それだけだ。しかし、一人で住むにはわざわざ50mを行き来するには長すぎる。考えてくれ、外に出ようとして部屋を出たら玄関が50m先にある家を。標識が立つわ。

 という訳で、奥の広場は倉庫兼作業場として活用することにして、入口すぐの場所に居を構えることにした。


 「土が部屋を造り固まる。」・・・大事なのはイメージだ。

 通路の壁を魔法で拡げ、更に岩として固めると間取り3DKの居住空間ができあがった。上出来だ。

 入口入ってすぐに12帖のダイニングキッチン、左右と奥にそれぞれ10帖ほどの部屋を造った。独り暮らしなのにそんなに部屋いるか?という疑問には、お客様用とだけいっておこう。無論、訪問の予定はない。それ以上は何も言うな。

 ダイニングと左右の部屋は壁を挟んで外に面しており、明かり取りに大きな窓も造ってみた。部屋にやわらかな陽光が差し込みいかにもいい雰囲気だ。右の部屋を自室、左の部屋を客室と定める。それ以上は何も言うな・・・。奥はまだ決めていない。子供べ・・・何も言うな。押入れ草はキメていない。オー窟奥の広場には自室からのみ行けるように通路を繋いだ。部屋はこんなものか。


 ダイニングを造り込む。まず同じく土魔法でへその高さまである2m×1mの台を壁際、外に面している側につくり、その上に小窓を造る。これで手元が見え易い。うろ覚えの寸法で流しをつくった所で、オークの遺留品(ガラクタ)の中にあった竹槍を思い出す。もしかしたら出来るか。そう考えてなんとかなまくらな鉄の剣のざらざらした部分で竹を1筒切り、流しの上に斜めに置く。

 「土が竹の底につながる。」竹の底に土がつながった。そして竹の中の土に指を触れた。

 「土が一番近くの水脈から半径一センチほどの穴を指で触れた部分に通す。」詠唱は長いが・・・いけるか。

 ・・・しばらくして、穴からドバドバと水がでた。うん美味い。飲めるようだ。と思ったらあっという間に流しから溢れ出し、床をびしょびしょに濡らしたので慌てて止めた。排水を考えてなかった。馬鹿か俺は。馬鹿(山田)か俺は。同じ要領で地の底(どこまでいったか解らない。最悪、地球でいうと反対側。)まで伸びる穴を流しの底に掘って排水口を整えて、壊れた水道がある調理台の完成だ。水は絶えずドバドバいっているが別に問題はないだろう。メーターがあるわけでもない。これで飲み水に関して指をちゃぷちゃぷさせなくて済んだ。ひょう●ん島か、俺は。


 さらに思いつき、客室と空室の間から通路を引っ張り客室のさらに奥、外に面した部分に部屋を造った。土魔法を駆使し、形を整える。排水も整える。

 「土が一番近い湯脈まで半径1センチほどの穴を指で触れた部分に通す。」・・・しばらくして穴から熱湯がどばどばと流れ出した。指を火傷した。


 ・・・流しで充分冷やした。流しが先で本当に良かった・・・。

 

 湯加減調整用に水も出し、尊い犠牲(人差し指)を払って露天風呂は完成した。

プロット達成率5%相当

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