現場検証・実況見分
全てのオークを骨だけになるまで焼き切り、改めて周囲を見回す。広場には豚骨スープの素材とともに、あちらこちらに奴らの遺留品が散らばっていた。大半は棍棒や剣などだが、全て回収するのは骨が折れそうだ。折れてるけど。仕方ない、やるか。
オークの残したものを全て回収し広場の端に寄せると、残った骨は風魔法で吹き飛ばす。風魔法まじ便利。君はこの為だけにあると言っていい。オー窟入口の広場まで強風で寄せていき、そこから周囲の森に向けてばら撒いた。簡易の魔物除けだ。効果があれば儲け物だ。
次に遺留品の検分を始めた。武器は棍棒、大きな骨、竹槍、折れた銅剣、なまくらの鉄剣そんな所だ。防具は、一つとしてまともな物がない革鎧、同じく鉄鎧、それしかない。獣を狩るついでに人間も狩って生活していたのだろうか。駆け出し冒険者が仕入先ならこのラインナップも納得する。それにしても怪力すぎだろ豚。武器破壊はおろか、鉄鎧自分に合わせて拡げ過ぎだろ。飛べない豚はただの豚でいいだろ。
ただ、収穫もあった。奴らが硬貨を集めていたことだ。どれくらいの価値があるかはわからないが、広場の一角に腰の高さほど積み上げられている。全部1円といわれても、何万円かはあるのではないだろうか。もっとも、この硬貨が現在流通していればの話だが。あれか、カラス脳か。きらきらした物を集める習性か。
それと、今の自分にとっては何よりだったのが、偵察の時に引きずられていた獣?がまだ残っていたことだ。何かの草で下味がつけられた状態で残っており、焼けば美味し、といった状態だ。
「炎が、獣肉をミディアムレアに焼く。」
美味かった。・・・草はクサではなかった。
プロット達成率3%