卒業
掲載日:2026/03/06
彼のあだ名は真面目な劣等生。
遅刻はせず授業もさぼらないのに赤点ギリギリ。誰にでも愛想が良くかといって八方美人でもない。
仲がよい俺達と勉強している時もマンガを読んでいる。ちゃんとしろやと言うとえへへと笑って教科書を開く。
みんなで教え合ったあの時は今となってはよい思い出。
恩師は彼を心配して厳しく叱る。そんな時でも彼は嬉しそうだった。
彼が地域一番の大学に合格した。ほかの奴らはびっくりしていたが俺達は納得していた。
迎えた卒業式、彼は恩師を呼び出した。
その後は知らない。彼は教えてくれない。地元を離れた俺にはなかなか伝わってこない。
何年か経ち結婚しました葉書が届いた。相変わらず見事な筋肉の恩師の隣で良い笑顔の彼。先生と生徒の関係を卒業できたのか。よかったな。




