第十二話
*田中直樹*
令和7年3月3日月曜日 晴れ
今日は戦いの基礎を学んだ。午前中が座学、午後からスキルの使い方、自分にあった武器の選び方などを学んだ。
改めて異世界に来たーーって実感した日でした。座学で学んだ事は忘れない内に書いておこうと思います。
レベル……魔物を倒す事で上がる数値。レベル15を超えると中級者、30を超えると上級者、45を超えると達人。
種族……大きく分けると、人族、魔族、獣族、エルフ、ドワーフ、龍族。それぞれ仲が悪い。
職業……この世界は15歳になると成人となり職業が決まるらしい。決まった職業は変わる事は無い。聖騎士、白魔道士、黒魔道士は初めて確認された職業みたい。ちなみに、商人はありふれた職業との事……。
スキルポイント……レベルが一つ上がる毎に一つ獲得出来るポイント。これを使って新しくスキルを覚えたり、スキルのレベルを上げる事が出来る。職業により必要なポイント数が変動する。スキルレベルの最高値は5。
固有スキル……職業に合った物が選ばれやすく、スキルポイントでは獲得出来ず、職業が決まった時点で自動で獲得する特殊な能力。光、闇、聖属性は歴史上初めて確認されたスキルらしい。ちなみに、鑑定と収納は商人に良くあるスキルらしいけど、固有スキルが二つあるのは初めてだって!!やったね!!
スキル……スキルポイントを使って獲得出来る特殊な能力。また、【スキル玉】を使ってスキルを覚える事も出来るが、迷宮の宝箱でしか手に入らずかなり希少。
迷宮は世界各地に存在し、龍王も迷宮の中に封印されてるとの事。
スキルには魔法を使えるスキルもあって、覚えられる魔法は全部で四属性。火、水、風、地の四属性。僕たちを召喚した魔法は固有スキルで、本来は妖精を召喚するものだけど、レベルと魔力を限界まで上げる事で、四百年ぶりに僕たち異世界人の召喚に成功したらしい。
ちなみに元の世界に戻る魔法は無いとの事…………龍王倒せば帰れるとか無い?
ラノベ的にハッピーエンドが良いよね。龍王倒せばワンチャン帰れる事に期待して頑張ります!!
そして午後からはスキルの使い方講習と、自分に合った武器選びをしました。
スキルの使い方は凄く簡単。スキルの名前を言えば使える。鑑定と言えば鑑定出来るし、収納と言えば目の前に収納空間が出来る。魔法の名前を言えば魔法が使える。
本当は魔法毎に詠唱あるみたいだけど、長いし間違えると初めから詠む事になるから使う人はぼぼいないらしい。威力が少し上がる程度だから意味無いんだって。
最後に武器選びをしたよ。結果から言えば、商人が使える武器は無いっ……。正確に言えばあるんだけど、武器の基本スキルを覚えるのに戦闘職より二倍程必要だから凄い微妙。ちなみに剣術を覚える為のスキルポイントは5で、一番少ない物で棒術の3必要……。
せっかくの異世界なんで魔法頑張ります。
魔法スキルもポイントが5いるんですけどね……。
そんなこんなで明日はいよいよ実戦!!
他の三人と差が出ないように頑張ります!!
⭐︎⭐︎⭐︎
令和7年3月4日火曜日 晴れ
追放きたーーーーーーーーっ!!!!!!
このタイミング!?
それは実戦から帰ってきた時の事でした。
部屋に帰る前に別室に呼ばれ、僕には龍王対策とは別のお願いがあり、一度この世界を見て回って欲しいと唐突に告げられました。
見て回る? 見て回る事がお願いとは何だろうかと色々考えた結果、追放したいって事なんだろと言う結論になりました。わざわざ召喚してまで呼んで、ただこの世界を見て回るなんて事ないだろうし、この世界でもありふれた職業とスキルには全く用が無いと考えるのが普通だと思います。そして今日の実戦でもそれが証明され、いよいよお払い箱という流れでしょう。
いやいや……楽しくなってきましたwww
ゲームで言えば、チュートリアルが終わりました。さぁどうぞこの世界をお楽しみ下さい。的な? 何れにしても、色々自由に出来る事は良い事です。仕方ないという体で提案を受ける事にしました。
必要な物は何でも言って欲しいと言われたので、この日記帳、筆記用具、短剣、お金、それと地図を貰いました。なんだか早く追い出したいようだったし、こちらも早く街とか見たかったし、双方の思惑が一致した為スムーズに追放されました。別室からそのまま街へ出たので、皆さんにお別れが言えなかったのが残念でした。
そんな事より大変な事実が判明しました!!お城を出て早速地図を開いたら……それは良く見た事のある日本地図でした!! 思わず二度見したけど、間違い無く日本地図でした。つまりこの世界は僕たちがいた世界のパラレルワールド?
なんか色々な要素があり過ぎて大変ですが、とにかく僕はこの異世界を満喫したいと思います。追放というテンプレも戴きました。後は成り上がるだけのような気がしてなりませんが、慢心せずに頑張ろうと思います。
外はすっかり夜だったので、ホテル……というより宿屋かな。宿屋に泊まる事にしました。地図は確かに日本だったけど、文明というか、発展はして無くて、ラノベによくある中世ヨーロッパにある街並みに、お殿様がいるおかしな世界観になっています。
一泊銀貨一枚、十泊分の金貨一枚を渡して部屋を借りました。だいたい銀貨一枚が一万円くらいなので、少し高めの宿屋でしょうか。朝食が付いているので楽しみです。
改めまして、いきなりオープンワールドの旅になりました。街には冒険者ギルド、商業ギルドがあるとの事なので明日の予定は決まりです!!
もうワクワクしか有りません!! どんなケモミミに会えるんでしょう!! 想像するだけで幸せです。それがもう直ぐ現実になります。
巻き込んでくれてありがとう。
追放してくれてありがとう。
僕は自由に旅をします。
この日記が英雄譚になるような。
そんな冒険をしたいと思います。




