ヨモギと妖力
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あれから絹江さんから嫁子さんの様子を聞いてみた。
「食が細くて今日もあまり食べてないのよ。どうしたらいいのか…」
やはり、あまり良くなってないようだ。
「1度、様子を見に行きましょうか?もしかしたら産後で妖力が衰えているのかもしれません。」
「そんな事が…人でも産後の肥立ちが悪い事はあるけど、あやかしも同じなのね。」
「はい。なので明日伺いますね。」
「ありがとう桜花ちゃん。」
こうして明日は絹江さんのお宅に伺うことになった。
この日の夜、ヨモギ茶と妖力丸を作る。
妖力丸は人間には猛毒なのでお店には置いてない。
依頼があった時にしか作らない。
妖力丸の材料は夢幻草という妖力を注いで育てた特殊な薬草と葛、アマドコロを使う。
この夢幻草が人には猛毒なのである。
これを薬研を使い薬にしていく。
この時に妖力を注いでさらに薬効を上げていく。
粉状になった薬を今度は器に移し、少量の水と混ぜながら練っていく。
この時も妖力を込めていく。
妖力丸を作る時はいつも以上に妖力を使う。
ある程度粘りが出てまとまってきたら、小さく丸めていく。
妖力を注ぎ乾燥も早めて完成。
これで妖力丸の完成だ。
新しく薬研を取り出し、ヨモギ茶を作っていく。
これにも妖力を注ぎ作っていく。
こうして、明日使うヨモギ茶と妖力丸が完成した。
気が付いたらかなりの時間が経っていたようだ。
軽く湯浴みを済ませて、明日の準備の確認をした。
妖力丸が人の力では開けられない様に呪いを施した筒に入れておく。
こうすることで人が誤って使えないようにする。
これで明日の準備は完成だ。
絹江さんところの嫁子さんには久しぶりだから、とても心配だ。
夢幻草は架空の薬草です